[index] CentreCOM 9424T/SP-E、9424Ts/XP-E コマンドリファレンス 2.4

運用・管理/ログ


  - デフォルトのログ設定
  - ログの閲覧
  - ログの保存
  - syslogサーバーへのログ転送
   - メッセージフィルターの追加
   - ログ設定の確認
  - 資料編
   - メッセージの表示項目
   - ログレベル
   - モジュールIDとモジュール名
   - syslog形式への変換


本製品のログ機能について説明します。

ログ機能はデフォルトで有効になっており、メモリー(RAMとNVS)上に保存されるよう設定されています。メモリー上のログは、SHOW LOGコマンドで見ることができます。

また、ログメッセージは、出力先の設定によってsyslogサーバーに転送することもできます。メッセージフィルターを使って、特定の条件を満たしたメッセージだけを転送するよう設定することもできます。


 

デフォルトのログ設定

ご購入時の状態では、2つの特殊な出力先「TEMPORARY」と「PERMANENT」が登録されており、以下の基準でログメッセージを保存するよう設定されています。


これらのログはSHOW LOGコマンドで見ることができます。

■ RAM上のログ(TEMPORARY)を見るには次のようにします。

または


■ NVS上のログ(PERMANENT)を見るには次のようにします。





 

ログの閲覧

メモリー(RAM、NVS)上のログを見るにはSHOW LOGコマンドを使います。

■ すべてのログを見るには次のようにします。


■ 逆順(新しい順)にログを表示させるにはREVERSEを使います。通常は古い順に表示されます。


ログのレベルおよびモジュールを指定することで、特定のログだけを表示することができます。ログのレベルおよび指定できるモジュールの一覧については、次の「資料編」をご覧ください。

■ 特定レベルのログだけを見たいときは次のようにします。


■ 特定モジュールのログだけを見たいときは次のようにします。



 

ログの保存

ログをファイルとして保存するには、SAVE LOGコマンドを使います。

■ ログをファイルに保存するには次のようにします。ファイルの拡張子は、「.log」とします。


ログのレベルおよびモジュールを指定することで、特定のログだけを保存することができます。

■ 特定レベルのログだけを保存したいときは次のようにします。


■ 特定モジュールのログだけを保存したいときは次のようにします。



 

syslogサーバーへのログ転送

ログメッセージは、syslogサーバー(syslogd)に転送することもできます。設定手順は、次のとおりです。
ここでは、すべてのメッセージをsyslogサーバーに転送するための設定を示します。IP等の設定は終わっているものとします。

  1. ログの出力先を定義します。ここでは、syslogサーバー 192.168.10.5にログメッセージを転送します。


  2. メッセージフィルターを追加します。


syslogサーバーがリモートからの接続を受け付けるよう設定されていれば、スイッチの生成するすべてのログメッセージがsyslogサーバーに送られ、記録されるようになります。メッセージはsyslog形式に変換された上で、送信されます。syslogサーバー上で各メッセージがどのように処理されるかは、syslogdの設定ファイル /etc/syslog.conf の内容によって決まります。syslogサーバーの詳細については、サーバーシステム上のマニュアルページ syslogd(8)、syslog.conf(5)、syslog(1)、logger(1)等をご参照ください。

■ syslogサーバーにログを転送する場合は、DESTINATIONパラメーターにSYSLOGを、SERVERパラメーターにsyslogサーバーのIPアドレスを指定します。


■ 一度作成した出力先定義の内容を変更したいときは、SET LOG OUTPUTコマンドを使います。たとえば、出力先「2」のsyslogサーバーアドレスを変更したいときは次のようにします。


■ ログ出力先の定義を削除するにはDESTROY LOG OUTPUTコマンドを使います。


 

メッセージフィルターの追加

出力先を定義しただけでは、ログメッセージは出力されません。出力先定義にメッセージフィルターを関連付け、出力すべきメッセージの種類を指定する必要があります。メッセージフィルターの追加はADD LOG OUTPUTコマンドで行います。1つの出力先に対して複数のフィルターエントリーを設定することも可能です。

■ 特定のモジュールに関するログだけを出力させたいときは、MODULEパラメーターにモジュールIDかモジュール名を指定します。たとえば、VLANに関するログだけを出力させたい場合は次のようなフィルターを追加します。


モジュールID、モジュール名については、「モジュールIDとモジュール名」をご覧ください。

■ ログレベルがE(Error)と(Warning)のログだけを出力させたい場合は次のようにします。


ログレベルの一覧については「ログレベル」をご覧ください。

■ 複数の条件を同時に指定することもできます。VLANに関するログのうち、ログレベルがE(Error)のメッセージだけを出力したいときは次のようにします。


 

ログ設定の確認

■ ログの出力先定義はSHOW LOG OUTPUTコマンドで確認します。PermanentとTemporaryは、デフォルトで定義されている出力先です。


■ 各出力先定義の詳細や、関連付けられているメッセージフィルターの内容を確認するには、SHOW LOG OUTPUTコマンドにFULLオプションを付けます。


■ ログモジュールのステータスは、SHOW LOG STATUSコマンドで確認できます。



 

資料編

 

メッセージの表示項目

ログメッセージには下記の項目が表示されます。

表 1
項目
説明
Severity ログレベル
Date メッセージが生成された日付(現地時間)
Time メッセージが生成された時刻(現地時間)
Event メッセージを生成したモジュールと、イベントの簡潔な説明
Event ID イベントID。aabcccの形式で表示。aaはモジュールID、bはログレベル、cccはモジュール内で一意のイベントID(SHOW LOGコマンドでFULLオプションを指定したときに表示される)
Source File:Line Number メッセージを生成したプログラムソースファイル名とソースファイル内の行番号(SHOW LOGコマンドでFULLオプションを指定したときに表示される)




 

ログレベル

ログメッセージは、イベントの重要度によって次のように分類されます。

表 2
ログレベル
呼称
説明
E Error 運用上の障害があることを示すメッセージ
W Warning 運用上、潜在的な障害の恐れがあることを示すメッセージ
I Information 通常の運用におけるメッセージ


Note - このほかに、Debug(エラーに伴うデバッグ用メッセージ。きわめて詳細な情報で、大量のメッセージが出力される可能性あり)が表示されることがありますが、運用上必要な情報ではありません。


 

モジュールIDとモジュール名

次にモジュールIDとモジュール名、およびSHOW LOGコマンドのMODULEパラメーターに設定する場合の文字列の一覧を示します。

表 3
ID
モジュール名
設定値
1 システム SYSTEM
2 コマンドラインプロセッサー CLI
3 ログ EVTLOG
4 Macアドレス管理 MAC
5 スパニングツリー(RSTP/MSTPを含む) STP
6 バーチャルLAN VLAN
7 GARP GARP(未サポート)
8 ポート設定 PCFG
9 ポートミラーリング PMIRR
10 ポートトランキング PTRUNK
11 ポートセキュリティー PSEC
12 802.1X PACCESS
13 ACL ACL
14 DoS DOS
15 マネージメントアクセスコントロール MGMTACL
16 IP IP
17 Enhanced Stacking ESTACK
18 ファイルシステム FILE
19 IGMPスヌーピング IGMP
20 QoS QOS
21 TIME(SNTPを含む) TIME
22 TFTP TFTP
23 RRP Snooping RRP
24 HTTP HTTP(未サポート)
25 TELNET TELNET
26 SNMP SNMP
27 RADIUS RADIUS
28 TACACS TACACS(未サポート)
29 ENCO ENCO
30 PKI PKI(未サポート)
31 SSL SSL(未サポート)
32 SSH SSH
33 WDT WATCHDOG(未サポート)
34 RTC RTC(未サポート)
35 USER USER
36 コンフィグ CFG
37 ケーブルテスト CABLE
38 Classifier CLASSIFIER


 

syslog形式への変換

ログメッセージをsyslogサーバーに転送するときは、あらかじめsyslog形式にメッセージが変換されます。

ログレベルとsyslogレベルのマッピング

ログメッセージのログレベルは、syslogの「レベル」に以下の通りマッピングされます。

表 4
ログレベル syslogレベル
E(Error) LOG_ERR
W(Warning) LOG_WARNING
I(Information) LOG_INFO












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