[index] SwitchBlade 4000シリーズ コマンドリファレンス 2.6

CREATE VLAN

カテゴリー:スイッチング / バーチャルLAN


CREATE VLAN=vlanname VID=2..4090

CREATE VLAN=vlanname VID=2..4090 TYPE=SUBNET
[SUBNET=ipadd] [MASK=ipadd]

CREATE VLAN=vlanname VID=2..4090 TYPE=PROTOCOL
[PROTOCOL=protocoltype]

CREATE VLAN=vlanname VID=2..4090 TYPE=MACADDRESS
[ADDRESS=macadd] [ENDADDRESS=macadd]

CREATE VLAN=vlanname VID=2..4090 TYPE=LIMITEDPROTOCOL
[LIMITEDPROTOCOL={IP|0x0800|0xE0|0x8137|0xFFFF|0x0000008137}]

CREATE VLAN=vlanname VID=2..4090 TYPE=LIMITEDPROTOCOL
[LIMITEDPROTOCOL=IPX] [ENCAPSULATION={802.2|ETHII|NETWARERAW|SNAP|ALL}]

CREATE VLAN=vlanname VID=2..4090 TYPE=LIMITEDPROTOCOL
[LIMITEDPROTOCOL=OTHER] [ENCAPSULATION={802.2|ETHII|SNAP|ALL}]

vlanname: VLAN名(1〜15文字。英数字とアンダースコア(_)、ハイフンを使用可能。ただし、先頭は数字以外。大文字小文字を区別しない)
ipadd: IPアドレスまたはネットマスク
protocoltype: L3プロトコル番号(16進数。「0x」を前置すること)
macadd: MACアドレス(xx-xx-xx-xx-xx-xxの形式)


VLANを作成する。

本製品がサポートするVLANは次の5種類。

・ポートVLAN(タグVLANを含む)
・IPサブネットVLAN
・プロトコルVLAN
・MACアドレスVLAN
・リミテッドプロトコルVLAN

ただし、すべての種類を同時に使用することはできない。使用可能なVLAN種別に関する基本ルールは次のとおり。

・ポートVLAN(タグVLANを含む)はつねに使用できる。

・残りの4種類は、「IPサブネットVLAN、プロトコルVLAN」と「MACアドレスVLAN、リミテッドプロトコルVLAN」の2グループに分けられる。同時に使用できるのはどちらか1グループのみ。

・どの種類のVLANを使用できるかは、ポートVLAN以外のVLANを最初に作成したときに決まる。購入直後のようにVLAN defaultだけが定義されている状態では、使用可能なVLAN種別は未確定。

(1) 最初に作成したポートVLAN以外のVLANがIPサブネットVLANかプロトコルVLANならば、使用可能なVLAN種別は「IPサブネットVLAN、プロトコルVLAN、ポートVLAN」となる。

(2) 最初に作成したポートVLAN以外のVLANがMACアドレスVLANかリミテッドプロトコルVLANならば、使用可能なVLAN種別は「MACアドレスVLAN、リミテッドプロトコルVLAN、ポートVLAN」となる。

・使用できるVLANの種類が確定したあとで、異なるグループの種類のVLANを作成することはできない。つまり、IPサブネットVLANとMACアドレスVLANを同時に使用することはできない。使用できるVLANの種類を変更するには、VLAN default以外のVLANをすべて削除し、使用可能なVLAN種別を「未確定」な状態に戻す必要がある。

・現在使用可能なVLAN種別は、SHOW SWITCHコマンドで表示される「VLAN classification」欄で確認できる。「IP subnet, Protocol, Port」は「IPサブネットVLAN、プロトコルVLAN、ポートVLAN」を使用可能、「MAC address, Limited Protocol, Port」は「MACアドレスVLAN、リミテッドプロトコルVLAN、ポートVLAN」を使用可能なことを示す。また、「To be defined」は、ポートVLAN以外のVLANをまだ作成していないため、使用できるVLAN種別が確定していないことを示す。

また、VLAN defaultのVLAN種別も、ポートVLAN以外のVLANを最初に作成したときに決まる。最初に作成したポートVLAN以外のVLANがIPサブネットVLANかプロトコルVLANならば、VLAN defaultはIPサブネットVLANになる。また、最初に作成したポートVLAN以外のVLANがMACアドレスVLANかリミテッドプロトコルVLANならば、VLAN defaultはMACアドレスVLANになる。



パラメーター

VLAN: VLAN名。この名前はコマンドでの指定を簡単にするためのもので、スイッチの外に送られることはない。

VID: VLAN ID。タグ付きポートでは、この値を元にVLANを識別する。ポートVLANの場合は単なる識別子として使われる。1はVLAN defaultに割り当て済み。

TYPE: VLANの種類。現在使用可能なVLAN種別(SHOW SWITCHコマンドで表示される「VLAN classification」を参照)によって選択できる種類が異なる。省略時はPORT(ポートVLAN)と見なされる。作成したVLANの種類を変更することはできない。変更したいときは、いったんVLANを削除したのち、別の種類で新規に作成すること。

SUBNET: サブネットVLANのサブネットアドレス。MASKと組み合わせて指定する。TYPEにSUBNETを指定したときだけ有効。サブネットは、ADD VLAN SUBNETコマンドを使って後から追加することも可能

MASK: サブネットVLANの所属サブネットアドレスに対するマスク。省略時はSUBNETで指定したアドレスのクラス標準マスクが使われる

PROTOCOL: プロトコルVLANの対象プロトコル。TYPEにPROTOCOLを指定したときだけ有効。定義済みのプロトコル名(ADD VLAN PROTOCOLコマンドの表を参照)か、16進表記(「0x」を前置すること)のプロトコル番号で指定する。プロトコル番号で指定する場合、802.2なら1バイト(DSAPのみ)で、Ethernet Version 2なら2バイトで、SNAPなら5バイトの16進数で指定する。プロトコルは、ADD VLAN PROTOCOLコマンドを使って後から追加することも可能

ADDRESS: MACアドレスVLANのメンバーMACアドレス。複数アドレスを範囲指定するときは本パラメーターで先頭アドレスを指定し、ENDADDRESSで終了アドレスを指定する。TYPEにMACADDRESSを指定したときだけ有効。MACアドレスは、ADD VLAN ADDRESSコマンドを使って後から追加することも可能

ENDADDRESS: MACアドレスを範囲指定するときの終了MACアドレス

LIMITEDPROTOCOL: リミテッドプロトコルVLANの対象プロトコル。TYPEにLIMITEDPROTOCOLを指定したときだけ有効。原則としてIP、IPX(各フレームタイプ)、OTHER(IP・IPX以外の意味)しか指定できない。ただし、IPX、OTHERを指定した場合はENCAPSULATION(フレームタイプ)も指定する必要がある。16進のプロトコル番号で指定した場合は、ENCAPSULATIONの指定は不要。プロトコルは、ADD VLAN LIMITEDPROTOCOLコマンドを使って後から追加することも可能

ENCAPSULATION: LIMITEDPROTOCOLにIPXかOTHERを指定した場合にフレームタイプ(エンキャプセレーション)を指定する



表 1:VLANの種類と使用できるパケット分類基準(カッコ内はパラメーター名)
IPサブネットVLAN IPサブネット(SUBNET)
プロトコル(PROTOCOL)
ポート(PORT)
プロトコルVLAN プロトコル(PROTOCOL)
ポート(PORT)
MACアドレスVLAN MACアドレス(ADDRESS, ENDADDRESS)
プロトコル(LIMITEDPROTOCOL)
ポート(PORT)
リミテッドプロトコルVLAN プロトコル(LIMITEDPROTOCOL)
ポート(PORT)
ポートVLAN ポート(PORT)



ポートVLAN「orange」(VLAN ID=20)を作成する。
CREATE VLAN=orange VID=20

プロトコルVLAN「NetWare」(VLAN ID=100)を作成する。
CREATE VLAN=NetWare VID=100 TYPE=PROTOCOL PROTOCOL="IPX 802.2"

リミテッドプロトコルVLAN「ippp」(VLAN ID=1000)を作成する。
CREATE VLAN=ippp VID=1000 TYPE=LIMITEDPROTOCOL LIMITEDPROTOCOL=IP



備考・注意事項

VLANは4078個(VLAN defaultを含む)まで作成できるが、IPアドレスはインスタンスごとに59個までしか設定できない。複数インスタンスにまたがるVLANの場合、各インスタンスから1個ずつIPアドレスが消費される。

作成した直後のVLANはデフォルトのSTPドメイン「default」に所属している。



関連コマンド

ADD VLAN ADDRESS
ADD VLAN LIMITEDPROTOCOL
ADD VLAN PROTOCOL
ADD VLAN SUBNET
DESTROY VLAN
SHOW SWITCH
SHOW VLAN




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