[index] AT-TQシリーズ リファレンスマニュアル 4.3

詳細設定/WDS


  - WDS接続の設定
   - スタティックWEP
   - WPAパーソナル
  - WDS接続の解除


WDS(Wireless Distribution System)は、無線通信でアクセスポイント間をブリッジする機能です。この機能により、LAN同士の接続や、無線サービスエリアの拡大が可能となります。

Note - 「設定例」/「7 WDSでLAN間をブリッジする」を参照してください。
以下の点に注意して、設定してください。
 

WDS接続の設定

  1. 詳細設定」/「無線LAN設定」画面または「詳細設定」/「無線」画面で、WDS接続で使用するチャンネルを固定設定します。安定運用のため、屋内利用であれば無線1または無線2のW52のチャンネル、屋外利用であれば無線1のチャンネルを選択してください。
    Note - WDS接続では「チャンネル」の「Auto」は選択できません。
    Note - WDS接続において、無線2のW53やW56のチャンネルの使用はおすすめいたしません。これらのチャンネルを使用すると、レーダーとの干渉を自動的に回避する機能DFSが働いたとき、WDS接続が30分間切断されます。WDS接続におけるW56のチャンネルの屋外使用は実用的ではありません。
    Note - W52とW53のチャンネルは、電波法令により日本での屋外使用が禁止されています。
    Note - W52、W53、W56は、5GHz帯の次のチャンネルを意味します。
     W52:36 40 44 48 (屋内、DFS対象外)
     W53:52 56 60 64 (屋内、DFS対象)
     W56:100 104 108 112 116 120 124 128 132 136 140 (屋内・屋外、DFS対象)
  2. 詳細設定」/「WDS」画面の「無線」で「1」(2.4GHz帯)または「2」(5GHz帯)を選択します。
  3. 「リモートアドレス」に接続相手のMACアドレスを入力します。
    「隣接アクセスポイントの表示」が「有効」に設定されていれば、「←」のクリックでリストから選択できます。
    Note - 「ステータス」/「隣接アクセスポイント」画面で「隣接アクセスポイントの表示」を有効にできます。
  4. 暗号化の認証方式を選択します。「WPAパーソナル」をおすすめします。
    Note - 「暗号化」で「WPAパーソナル」を選択する場合は、「詳細設定」/「VAP」画面でご使用になる無線帯域(1または2)の「VAP0」の「セキュリティー」を「WPAパーソナル」または「WPAエンタープライズ」に設定してください。
  5. 「適用」ボタンをクリックしてください。設定は直ちに反映されます。
  6. 接続相手の本製品に対しても、同様に設定します。
    Note - 「ステータス」/「WDS」画面で接続の状態を確認できます。

表 1
項目名
説明
無線 WDSで使用する無線バンドを選択します。
「1」は、2.4GHz帯の無線を使用します。
「2」は、5GHz帯の無線を使用します。
AT-TQ3200では、この項目は表示されません。
ローカルアドレス 本製品のMACアドレス(無線1のVAP0または無線2のVAP0のMACアドレス)が表示されます。
リモートアドレス WDSを構成する相手のアクセスポイントのMACアドレスを入力します。
ステータス」/「隣接アクセスポイント」画面の「無線1での検出」や「無線2での検出」が「有効」で、それによりアクセスポイントが検出されていれば、入力欄の右の「←」ボタンをクリックすることによって、現在動作中の通信可能なアクセスポイントの選択リストが表示されます。
「←」はトグルボタンになっており、クリックするごとに、リストの表示、非表示が切り替わります。
暗号化 WDSの通信における暗号化の認証方式を選択します。
「無し」は、暗号化を行いません。
「スタティックWEP」は、固定キーをもとにRC4アルゴリズムによる暗号化を行います。個別の認証は行いません。
「WPAパーソナル」は、共通の事前共有キーをもとに個別のキーを生成、アクセスポイント間で認証と暗号化を行います。WEPよりも強度の高い暗号化が可能です。
セキュリティー対策のためには、「WPAパーソナル」にすることをおすすめします。デフォルトは「無し」です。

Note - 「無線LAN設定」画面または「無線」画面でIEEE 802.11nを含む通信モードが選択されているときに、「暗号化」の「スタティックWEP」はグレイアウトして選択できません。
 

スタティックWEP

「暗号化」で「スタティックWEP」を選択した場合、以下の項目を入力します。WDSを構成するもう一方のアクセスポイントにも同一の設定を施します。

表 2
項目名
説明
キーの長さ WEPキーの強度を「64ビット」「128ビット」から選択します。デフォルトは「128ビット」です。
キーのタイプ WEPキーの生成方法を「ASCII」「16進数」から選択します。デフォルトは「16進数」です。
必要な文字数 「キーの長さ」と「キーのタイプ」の設定に合わせて、WEPキーに入力しなければならない文字数が表示されます。
WEPキー 「キーのタイプ」が「ASCII」の場合は任意の半角英数記号で、「16進数」の場合は16進数(0〜9、A〜F、a〜f)で「必要な文字数」に表示された文字数のWEPキーを入力します。

 

WPAパーソナル

「暗号化」で「WPAパーソナル」を選択した場合、以下の項目を入力します。WDSを構成するもう一方のアクセスポイントにも同一の設定を施します。

表 3
項目名
説明
SSID WDS接続で使用するネットワーク名(SSID)を1〜32文字の半角英数記号で入力します。
キー 事前共有キーを8〜63文字の半角英数記号で入力します。

Note - 「暗号化」で「WPAパーソナル」を選択する場合は、「詳細設定」/「VAP」画面でご使用になる無線帯域(1または2)の「VAP0」の「セキュリティー」を「WPAパーソナル」または「WPAエンタープライズ」に設定してください。
Note - WPAバージョンはWPA2、暗号スイートはCCMP(AES)です。
 

WDS接続の解除

  1. 「無線」で「1」(2.4GHz帯)または「2」(5GHz帯)を選択します。
  2. 「リモートアドレス」に入力されているMACアドレスを削除します。
  3. 「適用」ボタンをクリックしてください。設定は直ちに反映されます。
  4. 接続相手の本製品に施した設定に対しても、同様にして削除します。


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