[index] AT-AR1050V コマンドリファレンス 5.5.4
フラッシュメモリー | flash | 電源を切っても情報が保持される比較的大容量の記憶装置。起動用のファームウェアイメージファイルや設定スクリプトファイルなどを保存するために使う。また、例外発生時(プロセスが異常終了したとき)に生成されるコアダンプファイル(*.tgz)や永続ログ(permanentログ)もフラッシュメモリーに保存される。一般的なコンピューターのハードディスクに相当する |
USBメモリー | usb | 電源を切っても情報が保持される着脱可能な記憶装置。ファームウェアイメージファイルや設定スクリプトファイルの持ち運び、バックアップ、インストールなどに使う。サポートするファイルシステム(フォーマット)はFAT32、ext2、ext3、ext4。ただし起動用ファームウェアを置く場合はFAT32のみサポート |
Noteフラッシュメモリーの空き容量が8MByte以下の場合、NSMプロセス異常終了時のコアダンプファイル(*.tgz)が正しく保存されません。コアダンプファイルを正しく保存するには10MByte以上の空き容量を確保して運用するようにしてください。フラッシュメモリーの空き容量を確認するにはshow file systemsコマンドを、不要なファイルを削除するにはdeleteコマンドを使います。また、例外の発生日時や対象プロセスは、show exception logコマンドで確認できます。
NoteUSBメモリー上のイメージファイルを起動用ファームウェアに指定するには、USB 2.0かつFAT32でフォーマットされている必要があります。ご使用の際には、お客様の使用環境で事前に検証を行った上で導入してください。
NoteUSBメモリー上の起動時コンフィグ(スタートアップコンフィグ)の実体ファイルを指定するには、USB 2.0である必要があります。ご使用の際には、お客様の使用環境で事前に検証を行った上で導入してください。
Note機器に装着している外部メディア(USBメモリー)を抜き、再度機器に装着した時、以下のログが出ます。
また、機器に装着している外部メディアを抜き、PCに装着すると、PC上で「スキャンして修復しますか?」というメッセージが出ますが、ログのみの問題で、ファイルの破損はありません。
- 抜いた時
kernel: FAT-fs (sda1): unable to read boot sector to mark fs as dirty- 装着した時
kernel: FAT-fs (sda1): Volume was not properly unmounted. Some data may be corrupt. Please run fsck.
NoteFAT32フォーマットのUSBメモリーでは、ファイル名、ディレクトリー名の大文字小文字が区別されません(ext2、ext3、ext4フォーマットでは区別されます)。フラッシュメモリーとFAT32でフォーマットされたUSBメモリーの間でファイルをコピーするときは、ファイル名の大文字小文字に注意してください。特にコピー元がフラッシュメモリーのときは、フラッシュメモリー上では異なるファイルとして扱われる複数のファイル(たとえば、test.cfgとTEST.cfg)が、コピー先では同じファイルとして扱われる可能性があるため、意図しないファイルをあやまって上書きしないよう注意してください。
空白 ! " # $ % & ' ( ) * + , / ; < = > ? [ \ ] ^ ` { | }
rel | ファームウェアのイメージファイル |
cfg | コンフィグファイル。設定を保存するだけであれば.cfgでなくてもよいが、boot config-fileコマンドで指定する起動時コンフィグ(スタートアップコンフィグ)の実体ファイルなどの場合は.cfgでなくてはならない |
scp | スクリプトファイル。おもにトリガーから起動する |
core | コアダンプファイル。例外発生時(プロセスが異常終了したとき)に自動生成されるファイルはこの拡張子を持つ |
DEVICE:/PATH |
デバイス名を含む絶対パス | 指定したデバイス(DEVICE)のルートディレクトリー(/)を起点とした、あいまいさのまったくない厳密なパス表記です。この形式を使えば、カレントディレクトリーがどこであるかにかかわらず、ファイルやディレクトリーを一意に識別できます |
/PATH |
デバイス名を含まない絶対パス | カレントディレクトリーの存在するデバイス(以下、カレントデバイスと呼びます)のルートディレクトリー(/)を起点としたパス表記です。同じ表記であっても、カレントデバイスがどこであるかによって、指し示されるファイルやディレクトリーが異なります |
PATH |
相対パス | カレントディレクトリーを起点としたパス表記です。同じ表記であっても、カレントディレクトリーがどこであるかによって、指し示されるファイルやディレクトリーが異なります |
DEVICE
は、前述した記憶デバイスの名前です。具体的にはflash
、usb
の2種類があります。PATH
は、各デバイス上におけるファイルやディレクトリーのパス名です。
flash:/bkup/070628.cfg
awplus# dir flash:/bkup ↓ 312 -rw- Feb 28 2011 06:43:19 070628.cfg
PATH
要素(bkup/ipbasic.cfg)の先頭にスラッシュがありません。そのため、一見したところ相対パスであるような印象を受けます。
flash:bkup/ipbasic.cfg
flash:/bkup/ipbasic.cfg
flash
flash:
flash:/
/log/messages
file_or_directory
temp2/mynetwork.log
../../mylan.cfg
Noteデバイス名にワイルドカードを使うことはできません。
Noteワイルドカードは、ピリオドで始まる隠しファイルや隠しディレクトリーの名前にはマッチしません。隠しファイルや隠しディレクトリーの名前にマッチさせるには、「.*」のようにしてピリオドを明示的に指定してください。
*
*.cfg
flash:/ABC*5*.*t
../*.txt
Noteファイルシステムの操作は基本的に特権EXECモードで行います。
awplus# pwd ↓ flash:/
awplus# cd home/zein ↓ awplus# pwd ↓ flash:/home/zein awplus# cd .. ↓ awplus# pwd ↓ flash:/home awplus# cd flash:/log ↓ awplus# pwd ↓ flash:/log awplus# cd flash:/ ↓ awplus# pwd ↓ flash:/
Note外部メディア(USBメモリー)を抜く前には、必ずcdコマンドでカレントディレクトリーを外部メディア以外のデバイスに移動してください。カレントディレクトリーが外部メディア上にある状態で、外部メディアを抜き、その後外部メディアを挿しなおすと、本製品が外部メディアを認識しないことがあります。その場合は、カレントディレクトリーを外部メディア以外に移動し(例:cd flash:/)、その後外部メディアを抜き挿ししてください。
awplus# mkdir tmp ↓ Successful operation
awplus# move tmp work ↓ Moving.. Successful operation
awplus# move work work2 ↓ Moving.. Successful operation
awplus# rmdir unused ↓ Successful operation
awplus# delete recursive work2 ↓ Delete flash:/work2 and all of its contents? (y/n)[n]:y ↓ Deleting.. Successful operation
Note「flash:/log」ディレクトリーには永続ログ(permanentログ)が保存されているため、誤って削除しないようご注意ください。
Noteファイルシステムの操作は基本的に特権EXECモードで行います。
awplus# dir ↓ 20593063 -rwx Jan 7 2013 00:46:55 AR1050V-5.5.4-0.1.rel 594 -rw- Feb 26 2011 04:58:03 snmpv1.cfg 564 -rw- Feb 26 2011 04:57:28 basicip.cfg 472 -rw- Feb 26 2011 04:57:10 basicvlan.cfg 312 -rw- Feb 26 2011 04:56:41 default.cfg
awplus# dir *.cfg ↓ 594 -rw- Feb 26 2011 04:58:03 flash:/snmpv1.cfg 564 -rw- Feb 26 2011 04:57:28 flash:/basicip.cfg 472 -rw- Feb 26 2011 04:57:10 flash:/basicvlan.cfg 312 -rw- Feb 26 2011 04:56:41 flash:/default.cfg
awplus# show file snmpv1.cfg | include ip ↓ ip domain-lookup no ip multicast-routing ip address 172.16.10.1/24 ip address 172.21.10.1/24
awplus# del *.core ↓ Delete flash:nsm-xxxxxxxxxxx-X.Y.Z-1180494447.core? (y/n)[n]:y ↓ Deleting.. Delete flash:nsm-xxxxxxxxxxx-X.Y.Z-1180496473.core? (y/n)[n]:y ↓ Deleting.. Delete flash:nsm-xxxxxxxxxxx-X.Y.Z-1180504045.core? (y/n)[n]:y ↓ Deleting.. Delete flash:nsm-xxxxxxxxxxx-X.Y.Z-1180917976.core? (y/n)[n]:y ↓ Deleting.. Successful operation
Notedeleteコマンドでファイルを削除するときは、対象ファイル1つ1つに対して、本当に削除してよいかを確認してきますが、必要なファイルまで削除してしまわないよう充分にご注意ください。
Note削除したファイルを元に戻すことはできません。ファイル操作時は充分注意を払ってください。
Note「flash:/log」ディレクトリーには永続ログ(permanentログ)が保存されているため、誤って削除しないようご注意ください。
awplus# copy basicip.cfg basicip-backup.cfg ↓
awplus# move fuga.txt /home/zein/doc ↓ Moving.. Successful operation
awplus# move pote.txt bote.txt ↓ Moving.. Successful operation
awplus# edit myscript.cfg ↓
Noteローカルファイルを表すときに使用するパス(特に「デバイス名を含む絶対パス」)もURLの一種と考えることができますが、本マニュアルではリモートファイルを表す表記形式を「(リモート)URL」、ローカルファイルを表す表記形式を「(ローカル)パス」と呼んで区別することにします。
http://HOST/PATH
tftp://HOST/PATH
scp://USER@HOST/PATH
sftp://USER@HOST/PATH
http
、tftp
、scp
、sftp
は、リモートファイルにアクセスするための方式(プロトコル)を表します。HOST
は、リモートホストのIPアドレス(IPv4/IPv6)またはホスト名です。NoteIPv4とIPv6の両方に対応しているのはSCPとSFTPだけです。TFTPとHTTPはIPv4のみの対応です。
NoteURL中にIPv6アドレスを記述するときは、アドレス全体をスクエアブラケット([ ])で囲んでください(例:「scp://manager@[2001:db8:3:10::3]/backup.cfg」)。
NoteリモートホストをIPアドレス(IPv4/IPv6)ではなくドメイン名で指定するためには、あらかじめip name-serverコマンドでDNSサーバーの設定をしておき(初期状態では未設定)、ip domain-lookupコマンドでDNSへの問い合わせ機能を有効にしておく必要があります(初期状態で有効)。なお、指定したホスト名が複数のアドレスに解決された場合(IPv4アドレスとIPv6アドレスの両方が返ってきた場合や、複数のIPv4アドレスあるいは複数のIPv6アドレスが返ってきた場合など)は、成功するまで各アドレスを順に使って接続を試行しますが、その順序は不定です。
PATH
は、リモートホスト上におけるファイルやディレクトリーのパスです。パスの表記形式や意味合いは、使用するアクセス方式(プロトコル)やリモートホストの設定によって異なります。USER
は、リモートホストにログインするためのユーザー名です。ログインを必要とするアクセス方式(プロトコル)でのみ有効です。Noteファイルシステムの操作は基本的に特権EXECモードで行います。
awplus# copy basic.cfg tftp://hiyoko.example.com/basic.cfg ↓ Copying.. Successful operation
awplus# copy tftp flash ↓ Enter source host name []:172.17.28.70 ↓ (TFTPサーバー) Enter source file name []:AR1050V-5.5.4-0.1.rel ↓ (ダウンロード対象ファイル) Enter destination file name [AR1050V-5.5.4-0.1.rel]: ↓ (ダウンロード後ファイル名。カッコ内の名前でよければ単にEnter) Copying........................................ Successful operation
awplus# copy test2345.cfg tftp ↓ Enter destination host name []:172.17.28.70 ↓ (TFTPサーバー) Enter destination file name [test2345.cfg]: ↓ (アップロード後ファイル名。カッコ内の名前でよければ単にEnter) Copying.. Successful operation
awplus# copy http://www.example.com/~zein/work/myconfig.cfg myconfig.cfg ↓ Copying.. Successful operation
awplus# copy http flash ↓ Enter source host name []:172.17.28.70 ↓ (HTTPサーバー) Enter source file name []:~zein/work/weekly.txt ↓ (ダウンロード対象ファイル) Enter destination file name [weekly.txt]: ↓ (ダウンロード後ファイル名。カッコ内の名前でよければ単にEnter) Copying.. Successful operation
awplus# copy scp flash ↓ Enter source host name []:zein@172.17.28.1 ↓ (SCP(SSH)サーバー。通常は「ユーザー名@」を前置する) Enter source file name []:tmp/test3456.cfg ↓ (ダウンロード対象ファイル) Enter destination file name [test3456.cfg]: ↓ (ダウンロード後ファイル名。カッコ内の名前でよければ単にEnter) Password:XXXXXXXX ↓ (SSHサーバーにログインするためのパスワード。実際には表示されません) Copying.. Successful operation
awplus# copy test4567.cfg scp ↓ Enter destination host name []:zein@172.17.28.1 ↓ (SCP(SSH)サーバー。通常は「ユーザー名@」を前置する) Enter destination file name [test4567.cfg]: ↓ (アップロード後ファイル名。カッコ内の名前でよければ単にEnter) Copying.. Successful operation
awplus# copy sftp://zein@www.example.com/www/work/myconfig.cfg flash:/myconfig2.cfg ↓ Password:XXXXXX ↓ (SSHサーバーにログインするためのパスワード。実際には表示されません) Copying.. Successful operation
awplus# copy sftp flash ↓ Enter source host name []:zein@172.17.28.1 ↓ (SFTP(SSH)サーバー。通常は「ユーザー名@」を前置する) Enter source file name []:tmp/test5678.cfg ↓ (ダウンロード対象ファイル) Enter destination file name [test5678.cfg]: ↓ (ダウンロード後ファイル名。カッコ内の名前でよければ単にEnter) Password:XXXXXXXX ↓ (SSHサーバーにログインするためのパスワード。実際には表示されません) Copying.. Successful operation
Note通信ソフトウェアがZMODEMに対応している必要があります。
Noteファイルシステムの操作は基本的に特権EXECモードで行います。
awplus# copy myconfig2.cfg zmodem ↓ **B00000000000000 (通信ソフトウェア側でZMODEMによるファイル受信の操作を行う)
awplus# copy zmodem ↓ rz waiting to receive.**B0100000023be50 (通信ソフトウェア側でZMODEMによるファイル送信の操作を行う)
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