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CentreCOM AR415S 設定例集 2.9 #8

ISDNによる端末型インターネット接続


ISDN回線を使ってインターネットサービスプロバイダー(ISP)にダイヤルアップ接続します。接続時にアドレスを1つ割り当てられる端末型の基本設定です。ダイナミックENATで1個のアドレスを共用し、ファイアウォールで外部からの不正アクセスを防止します。

端末型ダイヤルアップは必要なときだけ発呼して接続する形態で、IPアドレスは接続するたびに異なるアドレスが1つだけ割り当てられます。「端末型」の呼び名どおり、本来は(LANではなく)PCなどの端末1台をISPのネットワークに接続する形態ですが、本製品のダイナミックENAT機能を使用すると、LAN側の全端末で1つのアドレスを共有することができるようになります。

表 1:ISPから提供された情報
ISPアクセスポイントの番号 03-1234-5678
PPPユーザー名 ispuser
PPPパスワード isppasswd
使用できるIPアドレス グローバル1個(動的割り当て)
接続形態 端末型ダイヤルアップ


ルーターには、次のような方針で設定を行います。


表 2:ルーターの基本設定
ISDNコール名 ISP
WAN側物理インターフェース bri0
マルチリンクPPP(MP) 使用する
WAN側(ppp0)IPアドレス ISPから動的割り当て
LAN側(vlan1)IPアドレス 192.168.10.1/24



ルーターの設定

  1. 接続先情報(ISDNコール)を定義します。NUMBERパラメーターにアクセスポイントの番号を指定し、「PRECEDENCE=OUT」で発呼優先に設定します。また、「INTREQ=bri0」により、発呼に使用する物理インターフェースとしてbri0を指定します。


  2. PPPインターフェース「0」を作成し、「IDLE=ON」で必要に応じて自動発呼するダイヤルオンデマンド機能を有効にします。また、「IPREQUEST=ON」を指定して、ISPからIPアドレスを取得するように設定します。また、LQRはオフにします。


  3. ppp0にデマンドリンクを追加します。これにより、使用するBチャンネルの数が通信量に応じて1〜2本の範囲で調整されます。デマンドリンクを使用しない場合、この行は入力不要です。


  4. ISPにPPP接続するためのユーザー名とパスワードを設定します。


  5. IPモジュールを有効にします。


  6. 接続時にISPから与えられたIPアドレスを、PPPインターフェースで使用するよう設定します。


  7. LAN側(vlan1)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  8. WAN側(ppp0)インターフェースにIPアドレス「0.0.0.0」を設定します。これは、ISPとの接続が確立するまでIPアドレスが確定しないことを示します。


  9. デフォルトルートを設定します。


  10. ファイアウォール機能を有効にします。


  11. ファイアウォールの動作を規定するファイアウォールポリシー「net」を作成します。


  12. ICMPパケットはPing(Echo/Echo Reply)と到達不可能(Unreachable)のみ双方向で許可します。


    Note - デフォルト設定では、ICMPはファイアウォールを通過できません。

  13. ルーターのidentプロキシー機能を無効にし、外部のメール(SMTP)サーバーなどからのident要求に対して、ただちにTCP RSTを返すよう設定します。


  14. ファイアウォールポリシーの適用対象となるインターフェースを指定します。


  15. LAN側ネットワークに接続されているすべてのコンピューターがENAT機能を使用できるよう設定します。グローバルアドレスには、ppp0のIPアドレスを使用します。


  16. 不要な発呼を防ぐため、LAN側からのMS-Networksパケット(UDPポートの137〜139番)を遮断するファイアウォールルールを作成します。


  17. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。


メモ

■ ファイアウォールで遮断されたパケットのログをとるには、次のコマンドを実行します。


記録されたログを見るには、次のコマンドを実行します。ここでは、「TYPE=FIRE」により、ファイアウォールが出力したログメッセージだけを表示させています。


■ インターネット側からのPING(ICMP Echo Requestパケット)を拒否するには、次のようなIPフィルターをWAN側インターフェースに設定します。この例では、「LOG=HEADER」により、フィルターで拒否したパケットをログに記録しています。


記録されたログを見るには、次のコマンドを実行します。ここでは、「TYPE=IPFIL」により、IPフィルターが出力したログメッセージだけを表示させています。


■ ISDNを使用した常時接続サービス(Flet's ISDNなど)を利用する場合、通信がない状態を検出する必要がありません。
以下のようなPPPのIDLEタイマーを長時間に設定しLCP ECHOの間隔を短くすることで常時接続を継続し回線障害を早期に発見するようにすることが可能です。


まとめ

ルーターのコンフィグ [テキスト版]
ADD ISDN CALL=ISP NUMBER=0312345678 PRECEDENCE=OUT INTREQ=bri0
CREATE PPP=0 OVER=ISDN-ISP IDLE=ON IPREQUEST=ON LQR=OFF
ADD PPP=0 OVER=ISDN-ISP TYPE=DEMAND
SET PPP=0 USER=ispuser PASSWORD=isppasswd
ENABLE IP
ENABLE IP REMOTEASSIGN
ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.10.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP INT=ppp0 IP=0.0.0.0
ADD IP ROUTE=0.0.0.0 INT=ppp0 NEXTHOP=0.0.0.0
ENABLE FIREWALL
CREATE FIREWALL POLICY=net
ENABLE FIREWALL POLICY=net ICMP_F=PING,UNREACHABLE
DISABLE FIREWALL POLICY=net IDENTPROXY
ADD FIREWALL POLICY=net INT=vlan1 TYPE=PRIVATE
ADD FIREWALL POLICY=net INT=ppp0 TYPE=PUBLIC
ADD FIREWALL POLICY=net NAT=ENHANCED INT=vlan1 GBLINT=ppp0
ADD FIREWALL POLICY=net RULE=1 ACTION=DENY INT=vlan1 PROTO=UDP PORT=137-139





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