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次世代のDXを支える最新無線規格「Wi-Fi 7」とは

Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)は、従来のWi-Fi 6/6Eを進化させ、通信効率や遅延を改善した最新のWi-Fi規格です。
日本では2023年12月22日に総務省より発表された「電波法施行規則等の一部を改正する省令(令和5年総務省令第95号)」によって、Wi-Fi 7の利用が認可されました。
Wi-Fi 7では、新たに高速で確実な通信と効率的な周波数利用を実現を目指す技術が登場しています。これにより、大容量データをより速く送受信できるだけでなく、伝送遅延や信号伝送時間のズレ・揺らぎによる映像や音声などの乱れ、電波干渉による通信品質の悪化を削減できることが見込まれ、従来の無線LANでは難しかったリアルタイム性が要求される利用シーンへの展開が可能になります。
多端末同時接続でのクラウド利用や、ビデオ会議による大容量通信を行うオフィスの無線環境の改善、IoT機器、医療機器の無線LAN利用など、さまざまな場面での活用が期待されています。

高速通信・低遅延を実現するWi-Fi 7の新たな機能

3つの周波数帯を同時利用できるMulti-Link Operation(MLO)

Wi-Fi 7で新たに導入された「マルチリンクオペレーション(MLO)」は、複数の周波数帯(2.4GHz/5GHz/6GHz)を同時に利用することで、理論上の最大通信速度は最大46Gbpsに達し、Wi-Fi 6/6Eと比較して約4.8倍の高速化が可能になります。これにより、さらなる通信の大容量化・低遅延化が実現され、クラウド操作や大容量データ転送も快適度が向上します。
また、混雑している帯域を避けて空いている周波数帯を優先的に使用するため、電波干渉の多いオフィス環境でも安定通信が可能です。

帯域幅が従来の2倍まで利用可能になり、より大容量通信が可能に

Wi-Fi 6/6Eでは160MHz幅の利用しかできませんでしたが、 Wi-Fi 7ではその2倍の320MHz幅の帯域幅まで利用可能になり、一度に送信できる容量が向上します。
このため、映像配信や医用画像のやり取りなど、単体で大容量の通信を必要とする機器も快適に利用することができます。

※320MHz幅は6GHz帯通信のみ利用可能

一度に送信できるデータ量が大幅に向上

4096QAM(4K-QAM)は、一度の信号で4,096通り(12ビット)のデータを表現できる高密度な変調方式です。従来のWi-Fi 6/6Eで採用されている1024QAM(10ビット)と比べて、1シンボルあたりの情報量が約20%増加することを意味しています。より多くのデータを一度に送信できるため、通信速度の向上が期待できます。
4,096通りの微妙に異なる波形を正確に判別する必要があるため、ノイズや電波の強弱の影響が少ない近距離での通信時に特に効果を発揮します。
他の電波やノイズを発する機器がある場合、4096QAMの伝送能力を最大限に活かすためにはレイアウトの工夫が必要です。

一度に送信できるフレームが4倍になり、データの転送時間を短縮

データフレームを一度に連結し、効率的に転送する「フレームアグリゲーション」の技術が拡張されます。Wi-Fi 6/6Eでは最大256でしたが、 Wi-Fi 7 ではその4倍の1024に向上。データを少ない送信回数で送ることができるため、大きなデータも高速で通信できるようになります。

周波数の利用を最適化するMulti-RU(Multi-Resource Unit)

周波数のリソース効率を向上させる技術です。複数のリソースユニット(RU)を組み合わせて、1つの端末に対して柔軟に周波数帯域を割り当てます。
Wi-Fi 6/6Eでは1端末につき1つのRUしか割り当てられませんでしたが、Wi-Fi 7では複数のRUを1端末に束ねて割り当てることが可能になります。
高速通信が必要な業務用ノートPCには複数のRUを割り当てて広い帯域を確保し、スマートフォンには小さなRUを割り当てるなど、同一の無線ネットワーク上で複数デバイスが通信している際の最適化が可能です。

※リソースユニット(RU)…周波数の小さな単位

パンクチャリング(Preamble Puncturing)で干渉波の影響を最小限にした通信が可能

従来は干渉波の影響を受けるとチャンネルが分断され一部のチャンネルしか利用ができませんでしたが、Wi- Fi 7のパンクチャリングでは干渉を受けている部分を避け、残りのチャンネルをまとめた通信が可能です。
電波干渉が発生しても、影響を最小限にした通信ができます。
外来波が発生しやすいイベント会場や公共施設などの環境でも通信を快適に保つことが可能です。

Wi-Fi 6/6Eとの違い

Wi-Fi 7 Wi-Fi 6E Wi-Fi 6
規格名 IEEE 802.11be IEEE 802.11ax IEEE 802.11ax
規格リリース年 2024年 2020年
※日本では2022年より
Wi-Fi 6からの
アップデートで利用可能に
2019年
周波数 2.4 GHz帯、5 GHz帯、6 GHz帯 2.4 GHz帯、5 GHz帯、6 GHz帯 2.4 GHz帯、5 GHz帯
最大通信速度
(理論値)
46 Gbps
※MLO利用時
9.6 Gbps 9.6 Gbps
変調方式 4096 QAM 1024 QAM 1024 QAM
最大ストリーム数
(理論値)
16×16 MU-MIMO
(送受信合計)
8×8 MU-MIMO
(送受信合計)
8×8 MU-MIMO
(送受信合計)
最大帯域幅 320 MHz幅 160 MHz幅 160 MHz幅

安定性・快適性を向上させる
法人向け Wi-Fi 7対応無線LAN
アクセスポイント

AT-TQ7603 GEN2

AT-TQ7603 GEN2

製品画像

法人向けネットワークに
必要な
次世代Wi-Fiの
すべてをひとつに
AT-TQ7603 GEN2

Point01

Wi-Fi 7対応で最大通信速度が増加

データ転送速度が大幅に向上し、特に大規模ファイルの転送や高解像度の映像ストリーミングが快適になります。
アンテナには4×4ストリームを採用し、2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯の同時使用が可能です。さらに、3ラジオの活用と、電波環境を自律最適化するアライドテレシスの無線LANソリューション「AWC」を組み合わせることで、お客様の環境に合わせた柔軟な無線LAN環境の構築が可能です。

Point02

OpenRoamingとEnhanced Openが高セキュリティな無線LAN環境を実現

OpenRoamingとEnhanced Openが高セキュリティな無線LAN環境を実現

AT-TQ7603 GEN2は「OpenRoaming」に対応しています。OpenRoamingは、端末にアプリケーションをインストールすることで、対応した Wi-Fiネットワークに自動的に接続できる国際的なWi-Fi相互接続基盤です。簡単に利用できるだけでなく、 誤接続によるウイルス感染やデータ窃取などのセキュリティリスクも回避可能です。本製品を利用することで、公共施設やイベント会場などで安全かつ利便性の高いフリーWi-Fiを提供することができます。

従来との比較

Enhanced Open対応で、フリーWi-Fiのセキュリティを強化

公共施設やイベント会場などで提供されるパスワード無しのフリーWi-Fiは、誰でも利用できる反面、通信内容を盗聴されてしまうリスクがありました。Enhanced Openに対応した環境では、端末ごとに個別の鍵を生成して通信を暗号化し、盗聴から保護します。これにより、従来の利便性はそのままにセキュリティを強化することができます。

Point03

複雑化する無線LAN環境を見える化。
快適・安心な運用を支援

Wi-Fi 7により利用できる周波数帯やチャンネル数、帯域幅が拡張される一方で、同時に接続可能な端末数や同時に使用可能な周波数も増加し、無線LAN環境の管理がますます複雑化しています。アライドテレシスのAT-TQ7603 GEN2と無線LANソリューションを組み合わせてご利用いただくことで、見えない無線LAN環境を「見える化」し、無線端末の管理や電波の状態・接続状況の把握が容易になります。これにより、途切れにくい安定した無線ネットワークの構築が可能です。

つながっている端末の情報をひと目で把握。トラブルも接続チャンネルも全て見えるから迅速・的確な対処が可能

クライアント端末のOS、無線APとクライアント端末との接続状況、Radioステータスが確認可能

混雑状況や電波干渉をグラフとマップでわかりやすく可視化。
最適なAP配置・増設をサポート

クライアントの接続履歴/同時接続数のグラフ表示

電波状況や無線快適度を可視化し、上下階の干渉や端末の動きも把握可能。

Point04

安心の5年保証で、長期運用も万全

法人利用に求められる安定性と信頼性を重視し、本製品には5年間の製品保証が標準で付属しています。万が一の故障にも備え、長期運用における不安を軽減。導入後も安心してご利用いただけます。

Point05

現場の課題を解決!業種別ユースケース

企業の働き方変革とDX推進を支える無線LAN基盤

オフィスのフリーアドレス化やハイブリッドワークの普及により、社内のあらゆる場所でノートPCやスマートフォンの無線接続が当たり前となっています。XR(AR・VR)・4K/8K映像・音声・クラウドアプリの利用も日常化する中、より高速かつ安定した無線LAN環境が必要とされています。加えて、ゲスト用Wi-Fiや業務端末の増加で接続数が予想以上に膨らみ、帯域不足や接続不安定といった課題も顕在化しています。


アライドテレシスのWi-Fi 7対応アクセスポイントで解決!
①3つの周波数帯を同時に使用できるMLO(Multi-Link Operation)で高速通信!
②同時に接続できる台数の増加、高速通信でWeb会議の通信遅延・切断も発生しない!
③6GHz帯を使用することで、電波干渉を緩和し、安定した電波環境の構築が可能!

安定した病院内無線LAN構築・安全な患者用Wi-Fiを提供

病院内ではさまざまな電波が利用されており、患者が持ち込む端末などによる電波干渉のほか、電子カルテや医用画像といった大容量データの通信に支障が生じることがあります。また、PHSからスマートフォンへの移行が進む中、データ通信や音声通話の品質向上、さらに患者用Wi-Fiの整備といった需要が増加し、安定性に加えてセキュリティの確保が重要な課題となっています。


アライドテレシスのWi-Fi 7対応アクセスポイントで解決!
①独自技術のAWC(自律型無線LAN)で電波を自動調整し、病棟内の電波干渉を回避!
②3つの周波帯で論理的にネットワークを分けてセキュリティを向上!

自治体のレイアウト変更が多い環境や災害に備えたWi-Fi整備に

職員の異動や庁内レイアウトの変更に伴い、LAN配線や無線設計の見直しが大きな負担となっています。さらに、災害時には住民向けにフリーWi-Fiを開放できるよう、柔軟なネットワーク設計が求められます。自治体の業務効率化と防災力の強化には、平常時から災害時まで対応可能な無線LANの整備が不可欠です。


アライドテレシスのWi-Fi 7対応アクセスポイントで解決!
①Wi-Fi 7の無線LANアクセスポイント導入で大容量、低遅延、高信頼性の通信を実現!
②OpenRoamingとの連携でSSIDやパスワード管理不要かつ安全なフリーWi-Fiを提供、来庁者へのサービスを向上!
③災害時も即時フリーWi-Fiを提供、緊急時にもセキュアなネットワークに接続可能!

教育現場での一人一台端末の活用に

「GIGAスクール構想」により一人一台端末の活用が進む中、教材のダウンロードや動画視聴による同時接続の増加で、帯域のひっ迫が課題となっています。さらに、教室ごとのアクセスポイントによる電波干渉が通信遅延を引き起こす要因となっています。今後は、校務DXの推進に伴い、学習系と校務系ネットワークの統合が進むことで、さらなる帯域の確保が求められます。


アライドテレシスのWi-Fi 7対応アクセスポイントで解決!
①MLO(Multi-Link Operation)により複数帯域を同時並行で使用、多数端末でも安定・高速通信!
②10G対応のスイッチと10G×2ポート搭載の無線LANアクセスポイントで、ネットワーク全体のパフォーマンスを向上!
③独自技術のAWC(自律型無線LAN)で電波を自動調整、電波干渉を回避!

移動しながら利用する端末が多い工場に最適な無線LANに

工場の無線LANは、AGVや倉庫のハンディ端末、タブレットなど移動する機器の接続が多いのが特徴です。さらに、機材の搬入による電波遮蔽への対策として、高密度なアクセスポイントの設置が求められます。今後、製造DXにより映像データや制御信号をやり取りするための大容量・低遅延通信の需要が増える中、これまで以上に安定性・高速性・信頼性に優れた無線ネットワークが必要とされています。


アライドテレシスのWi-Fi 7対応アクセスポイントで解決!
①独自技術のAWC-CB(シングルチャンネル技術)※により移動端末でも途切れにくい通信を実現!
②AWC-CB※はアクセスポイント同士の電波干渉が発生しないため、アクセスポイントを高密度に配置することが可能!
③MLO(Multi-Link Operation)で映像データや制御信号などの大容量・低遅延通信を実現!

※対応予定

安定性・快適性を向上させる
法人向け Wi-Fi 7対応無線LAN
アクセスポイント

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Wi-Fi製品比較

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