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SwitchBlade 4000シリーズ コマンドリファレンス 2.6
運用・管理/システム冗長化
- スイッチコントロールカード
- 関連コマンド
本製品は、スイッチコントロールカード(AT-SB4211A)を2枚装着することにより、システム(CPU)の冗長構成をとることができます。ここでは、SYSR(System Redundancy)と呼ばれるシステムの冗長化機能について解説します。
Note
- スイッチコントロールカードを2枚装着した場合、システムの冗長化だけでなく、スイッチング帯域増大(スイッチング負荷分散)の効果も得られます。
本製品のシャーシは、各モデルともスイッチコントロールカード(以下、SCC)用のスロットを2つ持っています(スロットAとスロットB)。本製品を使用するには、SCCを少なくとも1枚装着する必要があります。次に、SCCに関する要点をまとめます。
- 本製品を使用するにはSCCが最低1枚必要
- SCCはシステム稼働中に着脱(ホットスワップ)が可能。
- SCCにはCPU、スイッチチップ、フラッシュメモリー、NVS(不揮発性メモリー)、ターミナルポート(asyn0)、マネージメントポート(eth0)が搭載されている。
- SCCを2枚装着した場合は、1枚がマスターとなり、もう1枚がスレーブ(バックアップ)となる。スイッチング負荷は両SCC間で分散されるが、CPU処理はマスターだけが行う。また、ターミナルポート、マネージメントポートはマスター側のみオンラインとなる。
Note
- スレーブ側ターミナルポートは、ENABLE SYSTEM SYSR SLVASYNコマンドで使用可能(オンライン)にすることもできます。このコマンドは、スレーブ側にライセンスを付与するときなどに使用します。
- マスター、スレーブ間では、システムの動作に必要なファイル(*.rez、*.paz、*.cfg、*.scp)がミラーされる(マスターからスレーブに必要なファイルがコピーされる)。マスター上でファイルが変更されると、変更内容がスレーブ側にも自動的に反映される。
Note
- ファームウェアのリリースライセンスとフィーチャー(追加機能)ライセンスはミラーされません。それぞれのSCCに対して、別個にライセンスを有効化する必要があります。両方のSCCでライセンスを有効化しておかないと、マスター・スレーブの切り替わり時に特定の機能が動作しなくなる可能性があります。SCC2枚の構成で運用するときは、必ず両方でライセンスを有効化してください。
Note
- SCC2枚の構成でフィーチャーライセンスを使用するには、2ライセンス分ご購入いただく必要があります。
- SCC用スロットは、原則的にAがマスター用でBがスレーブ用。システム起動時(電源投入時や再起動時)には、スロットAのSCCがマスターになろうとする。スロットAにSCCが装着されていない場合、あるいは、スロットAのSCCが故障している場合はスロットBがマスターとなる。
- 起動時にSCCが1枚しか装着されていなかった場合、スロットに関係なく、そのSCCがマスターになる
- 起動時にSCCが2枚装着されていた場合、スロットAがマスター、スロットBがスレーブとなる。
- SCC1枚で稼働中に2枚目のSCCを挿入した場合、スロットに関係なく2枚目のSCCがスレーブとなる。最初から装着されているSCCはマスター状態のまま動作し続ける。
- SCC2枚で稼働中に、マスターとして動作中のSCCが使用不可となった場合、たとえば、マスターが故障した場合やマスターを取り外した場合は、スレーブとして待機していたSCCがマスターに昇格する。
- スレーブがマスターに昇格した後で、元のマスター(旧マスター)が復旧した場合、たとえば、故障した旧マスターを交換した場合や一時的に外していた旧マスターを再度挿入した場合、旧マスターはスレーブとなり、マスターとして動作中のスレーブはマスター状態のまま動作し続ける。その後、システムを再起動した時点で、スロットAのSCCがマスターとなる。
以下、SYSR関連のコマンドについて解説します。
■ どちらのSCCがマスターになっているかなど、SYSR機能の全般的な情報はSHOW SYSTEM SYSRコマンドで確認できます。
■ SYSR機能の統計カウンターは、SHOW SYSTEM SYSR COUNTERSコマンドで確認できます。
SHOW SYSTEM SYSR COUNTERS ↓
■ スレーブの情報は、SHOW SYSTEM SYSR SLAVEコマンドで確認できます。
■ マスターに接続されているコンソールターミナルから、スレーブに対してファームウェアのリリースライセンスを付与(有効化)するには、ENABLE SYSTEM SYSR SLVRELEASEコマンドを使います。
ENABLE SYSTEM SYSR SLVRELEASE=sb-251.rez SLVNUMBER=2.65541 SLVPASSWORD=dfpcapdifhapdoif ↓
■ マスターに接続されているコンソールターミナルから、スレーブに対してフィーチャー(追加機能)ライセンスを付与(有効化)するには、ENABLE SYSTEM SYSR SLVFEATUREコマンドを使います。
ENABLE SYSTEM SYSR SLVFEATURE=AT-SB4913 SLVPASSWORD=jogecogesogepoge ↓
Note
- 両方のSCCでフィーチャーライセンスを有効化しておかないと、マスター・スレーブの切り替わり時に特定の機能が動作しなくなる可能性があります。SCC2枚の構成で運用するときは、必ず両方でライセンスを有効化してください。
Note
- SCC2枚の構成でフィーチャーライセンスを使用するには、2ライセンス分ご購入いただく必要があります。
■ スレーブ上のターミナルポートはデフォルトで使用できない状態(オフライン)になっていますが、マスター側コンソールでENABLE SYSTEM SYSR SLVASYNコマンドを実行すれば、使用可能状態(オンライン)になります。
ENABLE SYSTEM SYSR SLVASYN ↓
この状態でスレーブ側ターミナルポートにコンソールターミナルを接続すれば、スレーブSCCに直接コマンドを発行できます。
たとえば、スレーブにリリースライセンスを付与するには、次の2つの方法があります。
また、スレーブにフィーチャーライセンスを付与するには、次の2つの方法があります。
■ スレーブ上のターミナルポートを使用できない状態(オフライン)に戻すには、マスター側コンソールでDISABLE SYSTEM SYSR SLVASYNコマンドを実行します。
DISABLE SYSTEM SYSR SLVASYN ↓
■ スレーブ上で有効化されているリリースライセンス、フィーチャーライセンスを確認するには、次の2つの方法があります。
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