ワイヤレスマネージャー / アクセスポイント管理


チャンネルと送信電力の管理
チャンネル自動変更アルゴリズムの実行
送信電力自動調整アルゴリズムの実行
アクセスポイントのファームウェア更新
アクセスポイントのWeb設定画面へのアクセス
アクセスポイントのリセット


チャンネルと送信電力の管理

APプロファイルで有効にしたチャンネル自動変更アルゴリズムや送信電力自動調整アルゴリズムが、どのようにしてアクセスポイントに適用されるかを模式化すると次のようになります。


チャンネル自動変更アルゴリズムの実行

  1. 初期設定では、アクセスポイントやワイヤレスマネージャーの起動時に、管理下アクセスポイントのチャンネル選択は自動的に行われます。
    Note - 「ワイヤレスマネージャー」/「APデータベース」を参照してください。

  2. チャンネルが自動選択の場合、アクセスポイントに適用するAPプロファイルで、チャンネル自動変更アルゴリズムによるチャンネルの変更ができます(channel auto)。このアルゴリズムの実行によって、このアクセスポイントのチャンネルは変更されるべきであると判断されると、チャンネルが変更されます。

    awplus(config-wireless)# ap profile 2
    awplus(config-wireless-ap-prof)# radio 1
    awplus(config-wireless-ap-prof-radio)# channel auto
    


    実行タイミングは、2.4GHz帯、5GHz帯ごとにchannel-plan modeコマンドで設定します。初期設定は手動実行です。



  3. タイミングが手動実行の場合、アルゴリズムの実行はwireless channel-plan startコマンドを使います。アルゴリズムは即時に実行されます。また、タイミングが手動実行以外の場合でも実行が可能です。
    実行中のアルゴリズムの中止は、wireless channel-plan stopコマンドを使います。

■ チャンネル変更を検討し始める干渉レベルの最小値は、channel-plan channel-change-thresholdコマンドで変更できます。

■ ワイヤレスマネージャーの管理下にないアクセスポイントからの干渉を考慮する場合は、channel-plan ignore-unmanaged-apsコマンドをno形式で実行します。

■ チャンネルの変更を行う際の候補チャンネルのリストは、channel auto-eligibleコマンドで変更できます。

■ なんらかの理由で、特定のアクセスポイントのチャンネルを一時的に変更したい場合は、wireless ap channel setコマンドを使います。この変更は、チャンネルが自動選択、固定設定(radio channel)のいずれに設定されていても可能です。
この一時的な変更は、該当のアクセスポイントの再起動で解除できます(wireless ap reset)。また、該当のアクセスポイントの電源オン/オフや、ワイヤレスマネージャーの再起動、APプロファイルの再適用(wireless ap profile apply)によっても解除されます。この変更は、設定として保存されません。
Note - 現在使用しているチャンネルがW53・W56のチャンネルである場合、気象レーダーと見なされる波形が検出されると、アクセスポイントはレーダーとの干渉を避けるために自動的にチャンネルを変えます。その際、新たなチャンネルを使い始める前に1分間ほど傍受してレーダーが検出されないことを確認します。レーダーが検出されたチャンネルは、レーダーが検出されてから30分間は使用できません。レーダーとの干渉回避は、チャンネルが自動選択、固定設定のいずれであっても実行されます。

項目
初期値
コマンド
チャンネル自動変更アルゴリズムの実行タイミングの選択 Manual channel-plan mode
 実行タイミングが「定期」のときの実行間隔の設定 360分 channel-plan interval
 実行タイミングが「定時」のときの実行時刻の設定 00:00 channel-plan time
 手動による即時実行   wireless channel-plan start
  手動実行の中断   wireless channel-plan stop
チャンネル変更しきい値の変更 -82dBm channel-plan channel-change-threshold
管理下にないアクセスポイントからの干渉を無視する 無視 channel-plan ignore-unmanaged-aps
チャンネル自動変更アルゴリズムの設定と状態の表示   show wireless channel-plan
チャンネル自動変更アルゴリズムの実行結果の表示(一覧・個別詳細)   show wireless ap channel-plan status
チャンネルの一時的な変更(保存されない)   wireless ap channel set


送信電力自動調整アルゴリズムの実行

  1. 初期設定では、管理下アクセスポイントの送信電力は自動設定されます。
    Note - 「ワイヤレスマネージャー」/「APデータベース」を参照してください。

  2. 送信電力が自動設定の場合、アクセスポイントに適用するAPプロファイルで、送信電力自動調整アルゴリズムによる送信電力の自動調整ができます(power auto)。このアルゴリズムは、無線クライアントに到達するには充分で、同一チャンネルを使用している管理下の他のアクセスポイントには干渉しない最適な状態となるように無線電波の出力を調整します。

    awplus(config-wireless)# ap profile 2
    awplus(config-wireless-ap-prof)# radio 1
    awplus(config-wireless-ap-prof-radio)# power auto
    


    実行タイミングは、2.4GHz帯、5GHz帯ごとにpower-plan modeコマンドで設定します。初期設定は、自動実行です。



■ 送信電力調整を検討し始める信号強度の最小値は、power-plan threshold-strengthコマンドで変更できます。

■ なんらかの理由で、特定のアクセスポイントの送信電力を一時的に変更したい場合は、wireless ap power setコマンドを使います。この変更は、送信電力が自動設定、固定設定(radio power)のいずれに設定されていても可能です。
この一時的な変更は、該当のアクセスポイントの再起動で解除できます(wireless ap reset)。また、該当のアクセスポイントの電源オン/オフや、ワイヤレスマネージャーの再起動、APプロファイルの再適用(wireless ap profile apply)によっても解除されます。この変更は、設定として保存されません。

項目
初期値
コマンド
送信電力自動調整アルゴリズムの実行タイミングの選択 Manual power-plan mode
 実行タイミングが手動のときの即時実行   wireless power-plan start
送信電力調整しきい値の変更 -85dBm power-plan threshold-strength
送信電力自動調整アルゴリズムの設定と状態の表示   show wireless power-plan
送信電力自動調整アルゴリズムの状態と統計の表示(APプロファイルごと)   show wireless power-plan profile
送信電力自動調整アルゴリズムの実行結果の表示(一覧・個別詳細)   show wireless ap power-plan status
送信電力の一時的な変更(保存されない)   wireless ap power set


アクセスポイントのファームウェア更新

管理下にあるアクセスポイントのファームウェアを一括更新することができます。各アクセスポイントは、直接TFTPサーバーからファームウェアをダウンロードします。
  1. TFTPサーバーを用意して、TFTPサーバーにファームウェアのファイルを保存します。ファームウェアファイルは、アクセスポイント機種ごとに異なります。

  2. 機種ごとのファームウェアのファイルの場所を指定します(wireless ap download)。

    awplus# wireless ap download tq4600 tftp://192.168.1.100/AT-TQ4600-3.0.2.b01.img
    
    awplus# wireless ap download tq4400 tftp://192.168.1.100/AT-TQ4400-3.0.2.b01.img
    


  3. ファームウェアのダウンロードを開始します(wireless ap download start)。機種を指定しなければ、管理下の全アクセスポイントに対して、ファームウェアの一括ダウンロードを開始します。

    awplus# wireless ap download start
    

    機種を指定すると、指定した機種に関してだけ一括ダウンロードを開始します。

    awplus# wireless ap download tq4400 start
    

    MACアドレスを指定すると、指定したアクセスポイントにだけダウンロードを開始します。

    awplus# wireless ap download 0000.5e00.5301 start
    


  4. ファームウェアアップグレードに関する設定と状態の表示は、show wireless ap downloadコマンドを使います。

    awplus# show wireless ap download
    AT-TQ3600   :
    AT-TQ3200   :
    AT-TQ2450   :
    AT-TQ3400   :
    AT-TQ4400   :
    AT-TQ4600   :
    Group Size..................................... 10
    Download Type.................................. None
    Download Status................................ Not Started
    Total Count.................................... 0
    Success Count.................................. 0
    Failure Count.................................. 0
    Abort Count.................................... 0
    


■ TFTPサーバーが過負荷になるのを防止するには、wireless ap download group-sizeコマンドで同時にアップグレードするアクセスポイントの台数を制限します。初期値は10台です。初期値では、例えば23台のアクセスポイントがある場合、10+10+3の3グループに分けてダウンロードが行われます。

項目
初期値
コマンド
機種ごとのファームウェアイメージファイルの指定 未設定 wireless ap download
同時にアップグレードするアクセスポイントの数の指定(TFTPサーバーの過負荷防止) 10 wireless ap download group-size
アップグレードの実行   wireless ap download start
ファームウェアアップグレードに関する設定と状態の表示   show wireless ap download


アクセスポイントのWeb設定画面へのアクセス

機能
コマンド
トラブルシューティングのためのアクセスポイントWeb設定画面への一時的なアクセスの有効化 wireless ap debug

Note - 「APプロファイル:全体設定」の「ワイヤレスマネージャーとの接続を失ったときの動作」も参照してください。

アクセスポイントのリセット

機能
コマンド
アクセスポイントのリセット(再起動) wireless ap reset

Note - 「APプロファイル:全体設定」の「変更したAPプロファイルの適用」も参照してください。


(C) 2015 アライドテレシスホールディングス株式会社

PN: 613-002105 Rev.F