[index] AT-DC2552XS コマンドリファレンス 2.5.4.1

運用・管理 / コマンドラインインターフェース(CLI)


ログイン
コマンドモードとプロンプト
実行モード
設定モード
設定モードで実行モードコマンドを実行
コマンドライン編集キー
コマンド入力時の注意事項
コマンドの否定形(no形式)
メッセージ
コマンド入力補助機能
入力候補の表示
次のキーワード候補を表示
入力途中のキーワード候補を表示
キーワードの補完
端末画面のページ当たり行数


本製品に対する設定は、管理用端末から本製品の管理機構であるコマンドラインインターフェース(CLI)にアクセスして行います。

ここでは、CLIに関する基本的なことがらについて説明します。CLIへのアクセス方法については「運用・管理」の「システム」をご覧ください。

ログイン

本製品の管理機構であるコマンドラインインターフェース(CLI)を利用するには、ユーザー名とパスワードを入力してログインする必要があります。ログインせずに管理作業を行うことはできません。

初期設定では、次に示す権限レベル15の管理者ユーザーアカウントが登録されています。


初回ログイン時はこのユーザー名とパスワードでログインしてください。パスワードを変更している場合や、他のユーザーを登録している場合は、それぞれ適切なユーザー名とパスワードを使用してログインしてください。

ログインするには、「login:」プロンプトに対してユーザー名を、続いて表示される「Password:」プロンプトに対してパスワードを入力します。

awplus login: manager 
Password: ****** ↓(伏せ字で表示されます)
(ここでいったん画面が消去されます)
awplus> 


いったん画面が消去された後、「awplus>」のようなコマンドプロンプトが表示されればログイン成功です。

ユーザー名やパスワードを間違えた場合は、「Invalid Login/Password!」というメッセージの後に「login:」プロンプトが再表示されるので、もう一度ログインを試みてください。

Note - 初期設定のパスワードを使い続けることはセキュリティー上好ましくありませんので、初回ログイン時に変更することをおすすめします。詳細は「運用・管理」の「ユーザー認証」をご覧ください。

Note - 3回連続してログインに失敗すると、コンソールターミナルではログインプロンプトを表示する前に再度「Enter」キーの入力を求められます。また、Telnet/SSH接続の場合はセッションが切断されます。

コマンドモードとプロンプト

本製品のコマンドラインインターフェース(CLI)には「コマンドモード」の概念があります。各コマンドはあらかじめ決められたモードでしか実行できないため、コマンドを実行するときは適切なモードに移動し、それからコマンドを入力することになります。

コマンドモードは次のような階層構造を持ちます。


モード間の移動方法は次のようになります。


以下、各モードについて解説します。また、コマンドモードによってコマンドプロンプトの表示が異なるため、それもあわせて示します。

実行モード

実行モード(EXECモード)は、状態の確認や設定の保存、ファイルシステムの操作など、その場かぎりのコマンドを実行するためのモードを総称したものです。具体的には「非特権EXECモード」と「特権EXECモード」の2つからなります。実行モードでは、機器の動作設定を変更するようなコマンドは実行できません。

Note - 次に述べる「非特権EXECモード」を略して「EXECモード」と呼ぶ場合もありますが、本マニュアルで「EXECモード」や「実行モード」と言った場合は、原則として「非特権EXECモード」と「特権EXECモード」の総称です。


設定モード

設定モード(コンフィグモード)は、機器の動作設定を変更するコマンドを実行するためのモードを総称したものです。具体的には「グローバルコンフィグモード」や「インターフェースモード」など多数のモードからなります。ネットワーク機器としての動作設定はすべて設定モードで行います。

Note - 次に述べる「グローバルコンフィグモード」を略して「コンフィグモード」と呼ぶ場合もありますが、本マニュアルで「コンフィグモード」や「設定モード」と言った場合は、原則として「グローバルコンフィグモード」、「インターフェースモード」などの総称です。


なお、プロンプトの先頭部分はホスト名を表示するための領域です。初期状態ではホスト名が設定されておらず、その場合は「awplus」と表示されるようになっていますが、hostnameコマンドでホスト名を設定すると、「awplus」の代わりに設定したホスト名が表示されるようになります。

本製品を複数管理している場合など、各装置に異なる名前を設定しておくと、現在どの装置にログインしているのかがわかりやすくなり便利です。

awplus(config)# hostname SwitchA
SwitchA(config)# 


設定モードで実行モードコマンドを実行

各種設定モードで作業をしている最中に、show xxxxなどの実行モードコマンドを使って機能の状態を確認したいことはよくあります。

通常このような場合には、endコマンドやCtrl/Zキーを使って特権EXECモードに戻り、実行モードコマンドを実行してから、元の設定モードに戻る必要がありますが、doコマンドを使用すれば設定モードのまま各種実行コマンドを実行させることができます。

awplus(config)# do show snmp-server community
SNMP community information:
  Community Name ........... public
    Access ................. Read-only
    View ................... none

awplus(config)# 


ここではグローバルコンフィグモードでdoコマンドを使用していますが、同コマンドはラインモード、インターフェースモードなど、任意の設定モードで使用できます。

コマンドライン編集キー

コマンドラインでは、以下の編集機能を使うことができます(VT100互換の端末エミュレーターが必要です)。

表 4
凡例
Ctrl/△ 「Ctrl」キーを押しながら△キーを押す。たとえば「Ctrl/E」は、「Ctrl」キーを押しながら「E」キーを押すことを意味する
Esc,△ 「Esc」キーを押して離し、次に△キーを押して離す。たとえば「Esc,B」は、「Esc」キーを押して離し、次に「B」キーを押すことを意味する
カーソル移動
Ctrl/Fまたは→ 1文字右に移動する
Ctrl/Bまたは← 1文字左に移動する
Ctrl/A 行頭に移動する
Ctrl/E 行末に移動する
削除
Ctrl/HまたはBackspace カーソルの左にある文字を削除する
Ctrl/D カーソル位置の文字を削除する。ただしコマンド行が空の状態でCtrl/Dを押した場合は、exitコマンドと同じ動作となる(非特権EXECモード、特権EXECモードでのログアウト動作はしない)
その他
コマンド履歴をさかのぼる
コマンド履歴を進める
Ctrl/C 非特権EXECモードと特権EXECモードでは、入力中のコマンド行を破棄して新しい行に移る。各種コンフィグモードでは、入力中のコマンド行を破棄して特権EXECモードに戻る。情報表示系コマンド(show xxxxなど)の実行中にCtrl/Cを押したときは、表示を中断してプロンプトに戻る
Ctrl/Z 各種コンフィグモードから特権EXECモードに戻る。endコマンドと同じ動作
TabまたはCtrl/I 入力途中のキーワードを補完、または、次に入力可能なキーワードの候補一覧を表示する


コマンド入力時の注意事項

コマンド入力時には以下のことがらに注意してください。

■ すでに述べたとおり、コマンドモードによって実行できるコマンドが異なります。現行モードでどのコマンドを実行できるかは、後述する「コマンド入力補助機能」や各コマンドのページで確認してください。

■ 「show」、「enable」などのキーワード(予約語)は大文字小文字を区別しないので、どちらで入力してもかまいません。一方、パラメーターとして与える値は、原則として大文字小文字を区別します。詳細は各コマンドのページで確認してください。

■ 使用できる文字はコマンド、パラメーターによって異なりますが、ASCII印刷可能文字(いわゆる半角英数字と記号、スペース)の範囲(0x20〜0x7E)が原則です。ただし、疑問符(?, 0x3F)はすべてのコマンドで使用できません。その他の制限については、各コマンドのページで確認してください。

■ キーワードは一意に識別できる範囲で省略可能です。たとえば、特権EXECモードにおいて、show running-configコマンドは次のように省略して入力することができます。

awplus# sho run


また、configure terminalコマンドは次のようにして入力することができます。

awplus# con t


Note - キーワードをどこまで省略できるかは、ファームウェアのバージョンや使用機種によって異なる可能性があります。また、コマンドモードによっても異なる場合がありますのでご注意ください。

■ コマンド行に必要な文字列を入力したら最後に「Enter」キーを押してください。これにより、コマンドが実行されます。なお、「Enter」キーを押すとき、必ずしもカーソルが行末になくてもかまいません。

■ コマンドの効果は、エラーがなければ通常入力直後にあらわれます。再起動などを行う必要はありません。ただし、設定内容は再起動すると消えてしまうので、再起動後にも同じ設定を使いたいときはcopyコマンドやwriteコマンドでファイルに保存してください。詳細は「運用・管理」の「コンフィグレーション」をご覧ください。なお、一部のコマンドでは実行後に再起動が必要です。詳細は各コマンドのページで確認してください。

■ 現在の設定内容(ランニングコンフィグ)は、show running-configコマンドで確認できます。設定作業時には、こまめにshow running-configコマンドを実行し、設定内容が意図したとおり反映されているか確認しながら進めることをおすすめします。

コマンドの否定形(no形式)

設定モードで実行するコマンドには「否定形」を持つものが多くあります。否定形は、コマンドの先頭に「no」というキーワードを付加した形式で、通常該当コマンドの効果を取り消すために使います。

たとえば、VLANを定義するvlanコマンドには、「肯定形」として、

(config-vlan)# vlan VLANID_LIST [name VLANNAME] ...


があり、「否定形」としては、

(config-vlan)# no vlan VLANID_LIST


があります。

同コマンドにおいて、否定形の構文は作成済みのVLANを削除するときに使います。

本マニュアルにおいては、肯定形を「通常形式」、否定形を「no形式」と呼びます。コマンドリファレンス編では、通常形式とno形式の両方を持つコマンドの場合、両方の構文を併記し、コマンドの説明部分では最初に通常形式の説明を行い、次にno形式の動作を説明します。

no形式には、おもに次のパターンがあります。


メッセージ

コマンド入力後、実行結果や構文エラーを知らせるメッセージが表示されることがあります。次にいくつか例を示します。


なお、コマンドの実行に成功した場合は、通常何も表示されません。エラーメッセージが表示されなかった場合は、コマンドの実行に成功したと考えてください。

Note - 「コマンドの実行に成功」=「正しい設定」とはかぎりませんのでご注意ください。

コマンド入力補助機能

コマンドラインインターフェース(CLI)には、コマンドの入力を補助する機能がいくつか備わっています。コマンド入力補助機能には次の種類があります。


これらの補助機能を利用するには、コマンドの入力途中で「?」か「TAB」キーを入力します。次にコマンド入力補助機能の使い方をまとめます。

表 5:コマンド入力補助機能の使い方
書式
使用方法
機能
入力候補の表示(次のキーワード)
? または <TAB> コマンドラインの先頭で「?」か「TAB」キーを入力 コマンドラインの先頭で入力可能なキーワードの一覧を表示する
keywords ? または keywords <TAB> 1つ以上のキーワード(keywords)を入力した後、スペースを入れ、その後で「?」か「TAB」キーを入力 カーソル位置に入力可能なキーワードの一覧を表示する
入力候補の表示(入力途中のキーワード)
partial-keyword? 何らかの文字列(partial-keyword)を入力した後、スペースを入れずに「?」を入力 カーソル位置に入力可能なキーワードのうち、partial-keywordで始まるものの一覧を表示する
キーワードの補完
partial-keyword<TAB> 何らかの文字列(partial-keyword)を入力した後、スペースを入れずに「TAB」キーを入力 カーソル位置に入力可能なキーワードのうち、partial-keywordで始まるものが1つだけであれば、partial-keywordを補完して完全なキーワードにする。partial-keywordで始まるキーワードが複数存在する場合は、候補の一覧を表示する
パラメーター値の説明
keyword=? または keyword=<TAB> 何らかの文字列(keyword)を入力した後、等号(=)を入れ、その後で「?」か「TAB」キーを入力 keywordをパラメーター名と見なし、同パラメーターに指定可能な値の説明を表示する


以下、それぞれの機能について、実例を挙げながら解説します。

入力候補の表示

入力候補の表示機能は、現在のカーソル位置に入力可能なキーワード(コマンド名やパラメーター名、オプション名)の一覧を表示する機能です。コマンドの入力途中で「?」や「TAB」キーを入力することによって使用します。

Note - 「?」や「TAB」キーで表示されるキーワードの中には、サポート対象外のものも含まれます。原則として、本コマンドリファレンスに記載されていないコマンドやキーワード、機能はサポート対象外となります。詳細はリリースノートなどでご確認ください。

入力候補のキーワードは1行に1つずつ表示されます。また、コマンドラインの先頭キーワード(ADD、ENABLEなど)やモジュール名キーワード(SYSTEM、IPなど)の場合は、簡単な説明(英文)も表示されます。

次のキーワード候補を表示

コマンドラインの先頭で「?」キーを押す、あるいは、いくつかのキーワードを入力した後にスペースを入れ、その後「?」か「TAB」キーを押すと、次に入力可能なキーワードの一覧が表示されます。

■ たとえば、特権EXECモードのコマンドラインの先頭で「?」キーを押すと次のように表示されます。

awplus# ?
  clear      Reset functions
  clock      Manage clock
  configure  Enter configuration mode
  copy       Copy from one file to another
  delete     Delete a file
  dir        List the files on a filesystem
  disable    Turn off privileged mode command
  erase      Erase the system startup configuration
  exit       End current mode and down to previous mode
  help       Description of the interactive help system
  logout     Exit from the EXEC
  move       Rename or move a file
  ping       Send echo messages
  reboot     Halt and perform a cold restart
  reload     Halt and perform a cold restart
  show       Show platform global settings or self-test results
  telnet     Open a telnet connection
  telnet6    Open a telnet connection (IPv6)
  terminal   Set terminal line parameters
  write      Write running configuration to memory, file or terminal
awplus# 


画面の左側に列挙されているのが、コマンドラインの先頭キーワードとして有効な単語の一覧です。

画面の右側は、キーワードの簡単な説明(英文)です。

Note - 表示項目は対象製品やファームウェアのバージョンによって異なる可能性があります。また、現在どのコマンドモードにいるかによっても異なります。さらに、同じコマンドモードであっても、設定対象が何であるかによって表示項目すなわち使用できるコマンドが異なる場合があります。たとえば、同じインターフェースモードでも、vlan10を対象とした場合とport1.0.1を対象にした場合では使用できるコマンドが異なります。

Note - 「?」や「TAB」キーで表示されるキーワードの中には、サポート対象外のものも含まれます。原則として、本コマンドリファレンスに記載されていないコマンドやキーワード、機能はサポート対象外となります。詳細はリリースノートなどでご確認ください。

■ 次に、コマンドラインでさきほどの候補一覧から「show」を入力し、さらに半角スペースを一文字入力した上で再度「?」キーを押すと、次のように表示されます。

awplus# show ?
  access-list           List access lists
  arp                   Address Resolution Protocol (ARP)
  banner                Display banner message
  baud-rate             Displays baud-rate
  boot                  Show the current boot configuration
  class-map             Class map entry
  clock                 Clock show handler
  cpu                   Show CPU utilization
  crypto                Security Specific Commands
  dos                   Denial-Of-Service
  etherchannel          LACP etherchannel
  file                  Display the contents of a file
  flowcontrol           IEEE 802.3x Flow Control
  interface             Select an interface
  ip                    Internet Protocol (IP)
  ipv6                  Internet Protocol version 6 (IPv6)
  lacp                  LACP commands
  log                   Display logging information
  mac                   Mac address
  memory                Memory information
  mirror                Port Mirroring
  mls                   Multi-Layer Switch(L2/L3)
  ntp                   Network time protocol
  platform              Show platform global settings or self-test results
  policy-map            Policy map entry
  port                  Port commands
  port-security         Port Security
  process               Show the running processes
  radius                Radius protocol
  rmon                  Remote Monitoring Protocol (RMON)
  running-config        Current Operating configuration
  snmp-server           SNMP show handler
  spanning-tree         Display spanning tree information
  ssh                   Secure Shell
  startup-config        Contents of startup configuration
  static-channel-group  Static channel commands
  storm-control         Display Rate Limit
  switch                Displays switch information
  system                System properties
  tacacs                Tacacs protocol
  tech-support          Display system information for Tech-Support
  telnet                Telnet
  users                 Display information about terminal lines
  version               Display AlliedWare Plus (TM) version
  vlan                  Display VLAN information

awplus# show 


■ さらに「log」を入力し、半角スペースを一文字入力した上で再度「?」か「TAB」キーを押すと、次のように表示されます。

awplus# show log ?
  config      Display log configuration
  permanent   Display permanent log
  reverse     Display log reversal latast to oldest
  tail        Display log from tail
  <cr>

awplus# show log


なお、<cr>は、これ以上キーワードを入力せずに「Enter」キーを押してコマンドラインを完成させることもできる、という意味です。この例では、「show log」だけでも、コマンドラインとして完結していることを示しています。

入力途中のキーワード候補を表示

コマンドラインに何らかの文字列を入力した後、スペースを入れずに「?」を入力すると、カーソル位置に入力可能なキーワードのうち、入力した文字列で始まるものの一覧が表示されます。

■ たとえば、特権EXECモードでコマンドラインに「c」とだけ入力した後、スペースを入れずに「?」を入力すると、次のように表示されます。

awplus# c?
  clear      Reset functions
  clock      Manage clock
  configure  Enter configuration mode
  copy       Copy from one file to another

awplus# c


■ また、「show ip i」と入力した後で「?」を入力すると、次のように表示されます。

awplus# show ip i?
  igmp       IGMP information
  interface  IP interface status and configuration

awplus# show ip i


■ 指定した文字列で始まるキーワード候補がないときは、次のようなメッセージ(Unrecognized command)が表示されます。この例は、「show ip」の後に「b」で始まるキーワードは指定できないことを示しています。

awplus# show ip b?
% Unrecognized command
awplus(config)# show ip b


キーワードの補完

一つ前で説明した「入力途中のキーワード候補を表示」とよく似ていますが、コマンドラインに何らかの文字列を入力した後、スペースを入れずに「TAB」キーを入力すると、カーソル位置に入力可能なキーワードのうち、指定した文字列で始まるものが1つだけの場合、入力途中のキーワードを補完して完全なキーワードにしてくれます。指定した文字列で始まるキーワードが複数存在する場合は、「?」キーと同じく候補の一覧が表示されます。

■ たとえば、port1.0.1を対象とするインターフェースモードでコマンドラインに「swi」と入力した後、スペースを入れずに「TAB」キーを入力すると、次のように表示されます(実際にはタブ文字は表示されません)。

awplus(config)# interface port1.0.1
awplus(config-if)# swi<TAB> (実際には表示されません)


↓ 次のように補完される

awplus(config-if)# switchport 


■ また、port1.0.1を対象とするインターフェースモードで「spanning-tree p」と入力した後で「TAB」キーを入力すると、「spanning-tree」の後に「p」で始まる候補は3つあるため、次のように表示されます。

awplus(config)# interface vlan10
awplus(config-if)# spanning-tree p<TAB> (実際には表示されません)
  path-cost  path cost for a port
  portfast   portfast - enable fast transitions
  priority   port priority for a bridge
awplus(config-if)# spanning-tree p


■ ここで、もう一文字「r」を入力してから「TAB」キーを押すと、候補が1つになるため、次のように補完されます。

awplus(config-if)# spanning-tree pr<TAB> (実際には表示されません)


↓ 次のように補完される

awplus(config-if)# spanning-tree priority 


■ 指定した文字列で始まるキーワード候補がないときは、何も表示されず、コマンドラインも変更されません。この例は、「spanning-tree」の後に「g」で始まるキーワードは指定できないことを示しています。

awplus(config-if)# spanning-tree g<TAB> (実際には表示されません)
awplus(config-if)# spanning-tree g


端末画面のページ当たり行数

初期設定では、端末画面の1ページ当たり行数は20に設定されています。コマンドの出力結果が20行よりも長い場合は、ページャー機能によって20行ごとに表示が一時停止し、最下行に次のようなメッセージが表示され、キー入力待ち状態になります。

--More--


ここでは次のキー操作が可能です。

表 6
Space 次の1ページを表示します
Enter 次の1行を表示します
c 残りすべてを一気に表示します。表示中にCtrl/Cを押すことで、表示を中断し、プロンプトに戻ることもできます
q 表示を中止し、プロンプトに戻ります


■ 現在の端末セッションにおけるページ当たり行数はEXECモード(非特権および特権)のterminal lengthコマンドで変更できます。

awplus> terminal length 60


■ 現在の端末セッションにおいて、ページ単位の一時停止を無効にするには、terminal lengthコマンドに0を指定します。

awplus> terminal length 0


■ 前記のterminal lengthコマンドは実行コマンドなので、現在の端末セッションにしか影響を与えず、設定を保存しておくこともできません。ページ当たり行数の設定を永続的に変更したい場合は、ラインモードのlengthコマンドを使います。たとえば、コンソールターミナルからのログイン時、ページ当たり行数がつねに60行になるようにするには、次のようにします。

awplus(config)# line console 0
awplus(config-line)# length 60


■ 仮想端末からのログインセッション(Telnet/SSHセッション)のページ当たり行数は次のようにして変更します。

awplus(config)# line vty 0 9
awplus(config-line)# length 60


■ コンソールターミナル、仮想端末といった端末種別に関係なく、すべてのログインセッションに対してページ当たり行数を設定することもできます。これには、グローバルコンフィグモードのservice terminal-lengthコマンドを使います。この設定は、ラインモードのlengthコマンドよりも優先されます。

awplus(config)# service terminal-length 30


■ 端末に関する設定の詳細については、「運用・管理」の「端末設定」をご覧ください。


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PN: 613-001633 Rev.D