用語概要
RIPは、ルーター同士が情報交換を行い、ホップ数(ルーターを通過する回数)を基準に最短経路を選択する、古典的なディスタンスベクター型ルーティングプロトコルです。最大ホップ数は15となっています。この最大ホップ数を制限することによってループの発生を防いでいますが、最大で15までしかホップできないことから大規模ネットワークには不向きです。RIPは、定期的にルーティング情報を伝搬し、ネットワークの状態を更新しながら、動的なネットワークを構成しています。
効果・メリット
RIPの主なメリットは、設定が簡単で、小規模ネットワークに適していることです。
プロトコル自体がシンプルであり、管理が容易なため、初心者にも扱いやすくなっています。また、経路情報の交換が定期的に行われるため、機器や経路の障害などのネットワークの変化に対してある程度の柔軟性を持っています。
RIPは広くサポートされており、コア・スイッチだけでなくエッジ・スイッチに至るまで多くのネットワーク機器で利用可能であるという点は、大きなメリットです。
利用例
ディスタンスベクター型のルーティングプロトコルは、距離と方向に基づいて最適な経路を計算します。
RIPの最適経路の計算方法は非常にシンプルで、通信先までの間にいくつのルーターを経由するかによって決まります。つまり、経由するルーターの数(ホップ数)が少なければ、それが最も効率の良い経路であるという考え方です。
以下のようなネットワークがあった場合、AからFまでの最適な経路はA-C-Fとなります。
A─┬─B──D──E ─┬─F
└──C──────┘
これはホップ数としては最短になりますが、経路の選択に経路の容量が考慮されていない点に注意が必要です。極端な例でいうと、A-C-Fの場合のそれぞれの機器間のリンクが10Mbpsで、A-B-D-E-F間のそれぞれの機器間のリンクが10Gbpsであったとしても、RIPでは最適な経路にA-C-Fを選択します。
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