用語概要
ダイナミックVLANは、ネットワーク上のデバイスの物理的な場所に関係なく、そのデバイスが属するVLANを自動的に判別する技術です。利用者はどこからでも、いつも自分が利用しているネットワークリソースにアクセスができ、ネットワーク管理者はデバイスが移動した場合でも手動でVLANの設定を変更する必要がなくなるため、管理と設定コストが削減できます。ダイナミックVLANを使用するためには、利用者・デバイスに対して特定のVLANを紐づけるために、認証とセットで行います。ネットワークに接続し認証を行った際に、接続されるVLANを定義することで利用が可能になります。
効果・メリット
ダイナミックVLANのメリットは、管理の簡素化、セキュリティの向上、柔軟性の向上などです。
デバイスが接続するVLANを動的に割り当てるため、ネットワーク管理者はデバイスの位置を考慮したうえでの設計、管理や事前のVLAN構築が不要になり、管理コストを大幅に削減します。
さらに、ポートVLANのようにVLANと同じ数のポートを必要としないため、機器の設置コストも最低限に抑えることができます。例えば、複数の部門が共有する会議室などでも、ダイナミックVLAN対応の機器が1つあれば、部門ごとにポートを分けることなく全社員が利用できるようになります。
ダイナミックVLANの割り当ては、認証によって行われます。つまり、適切な利用者のみがダイナミックVLANを利用できるため、不正なアクセスなどのリスクを低減します。利用者がどこに移動したとしても、常に同じネットワークリソースが利用できるため、効率の良い柔軟なネットワークを構成できます。
ダイナミックVLANは、非常に多くのメリットをもち、ネットワークや利用者の変化にも強いため、多くの企業や組織で採用されています。
利用例
ダイナミックVLANは、主に大規模なネットワークで利用されます。
社員がオフィス内を移動しても、常に適切なVLANに接続されるため、例えば自席でも、会議室でもどこでも同じような作業が保証され業務効率が向上します。セキュリティを確保しつつ、柔軟なネットワーク運用が可能であることから、利用者の作業エリアが定まっていない環境や、自由な場所での業務が可能な大企業などで用いられます。
医療や教育現場など、利用者がどの端末を使用するか固定されていないような環境でも、認証によってアクセスできるネットワークを動的に変更することができるため、セキュリティと利便性の両立という点から広く利用されます。
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