ネットワーク仮想化

用語概要

ネットワーク仮想化は、物理的なネットワークインフラを仮想的に複数のネットワークに分割したり、複数のネットワークを1つに統合したりする技術です。物理的な機器の制限を離れ、用途に合わせた形のネットワークを運用することができ、物理ネットワークのリソースを効率的に利用し、柔軟性や拡張性の高いネットワークを構成することができます。

効果・メリット

ネットワークの仮想化による効果として、主に以下のようなものがあります。

 (1)コスト削減
 (2)柔軟性の向上
 (3)セキュリティの強化
 (4)運用管理の効率化

仮想的に構成されるネットワークは物理的な機器の数や構成に影響を受けず、1つの機器で複数のネットワークを作成することができます。これによって、ネットワークの構成に必要な機器の数が少なくなるため、コストを抑えながらも、機器構成に影響を受けない柔軟なネットワークが作成可能です。1つの物理的な機器に多くの仮想ネットワークを作成することで、ネットワークの複雑さは増しますが、管理対象の機器を減らすことができるため、管理負荷を下げる効果があります。
さらに、仮想的に分割されたネットワークは物理的に分割されたときと同様、それぞれが独立性を保ちます。仮想ネットワーク間での通信はポリシーによって制御可能であり、セキュアなネットワークを作ることにつながります。

利用例

ネットワーク仮想化の代表的な利用例は、以下の機能を用いたものです。

 (1)VLAN (Virtual LAN)
 (2)VPN (Virtual Private Network)
 (3)SDN (Software-Defined Networking)

VLANは、1つの物理的な機器で複数の仮想ネットワークを構成する技術です。仮想ネットワークはそれぞれ独立したネットワークとして構成されることで、中に流れるトラフィックが分離されます。これによって、不要なトラフィックを抑えた効率の良いネットワークを構成できます。さらにアクセスを分離することでセキュリティも向上します。
VPNとSDNは、離れたところにあるネットワークを仮想的につなぐ技術です。遠隔地からの安全な接続を提供し、リモートワークや拠点間接続を実現するものですが、それぞれに特徴があるため用途や予算に合わせて適切に選択する必要があります。

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