[index] CentreCOM 8316XL/8324XL コマンドリファレンス 2.7

IP/IPインターフェース


  - VLANインターフェースの指定方法
  - IPインターフェースの作成・削除
  - DHCPによるIPアドレス自動設定
  - 始点IPアドレスの決定
   - ローカルIPインターフェース


IPインターフェースは、IPパケットの送受信を行うためのインターフェースです。

IPインターフェースは、ADD IP INTERFACEコマンドでVLANにIPアドレス(とネットマスク)を割り当てることによって作成します。

 

VLANインターフェースの指定方法

IP関連の設定時には下位のインターフェースとしてVLANを指定する場面が数多くあります。VLANインターフェースの指定方法を次に示します。


 

IPインターフェースの作成・削除

■ IPインターフェースを作成するにはADD IP INTERFACEコマンドを使って、VLANにIPアドレスとネットマスクを割り当てます。ネットマスク省略時は、指定したIPアドレスのクラス標準マスクが使用されます。


Note - 複数のインターフェースに対し、同一サブネットのIPアドレスを割り当てることはできません。たとえば、vlan-whiteにIPアドレス192.168.100.1、ネットマスク255.255.255.0を割り当てた場合、192.168.100.2〜192.168.100.254の範囲は同一IPサブネットになるので、この範囲を他のインターフェースに割り当てることはできません。

■ IPインターフェースの設定を変更するにはSET IP INTERFACEコマンドを使います。


■ IPインターフェースを削除するにはDELETE IP INTERFACEコマンドを使います。


■ 割り当てられたIPアドレスなど、IPインターフェースの情報はSHOW IP INTERFACEコマンドで確認できます。


Note - IPアドレスを設定できるVLANインターフェースは最大32個です。


 

DHCPによるIPアドレス自動設定

ネットワーク上のDHCPサーバーを利用して、VLANインターフェースのIPアドレスを自動設定することもできます(DHCPクライアント機能)。

Note - 本製品はDHCPサーバーとして、クライアントにIPアドレスやIPパラメーターを割り当てることもできます。ここで説明しているのは、本製品がDHCPクライアントとして別のDHCPサーバーからアドレスをもらうための設定です。

  1. IPアドレスの動的設定機能を有効にします。DHCPクライアント機能を使うときは、必ず最初に動的設定を有効にしてください。


    Note - ENABLE IP REMOTEASSIGNコマンドの実行を忘れると、DHCPサーバーからアドレスの割り当てを受けても、インターフェースにはアドレスが設定されません。SHOW DHCPコマンドではIPアドレスを取得したと表示されるにもかかわらず、SHOW IP INTERFACEコマンドではIPアドレスが「0.0.0.0」のままといった場合は、SHOW IPコマンドを実行して、「Remote IP address assignment」がEnabledになっているかどうかを確認してください。DisabledのときはENABLE IP REMOTEASSIGNを実行し、その後該当するIPインターフェースをDELETE IP INTERFACEコマンドでいったん削除し、再度DHCPを指定してください。

  2. IPインターフェースを作成します。このとき、IPパラメーターにDHCPを指定します。



■ 本製品のDHCPクライアント機能では、IPアドレス、サブネットマスクに加え、DNSサーバーアドレス(2個まで)とデフォルトルート、ドメイン名の情報も取得・自動設定できます。

■ DHCPサーバーから割り当てられたIPアドレス、DNSサーバーアドレス、ゲートウェイアドレスなどは、SHOW DHCPコマンドで確認できます(「DHCP Client」セクションに表示されます)。

■ インターフェースに設定されたIPアドレスは、SHOW IP INTERFACEコマンドで確認します。

■ デフォルトルートはSHOW IP ROUTEコマンドで確認します。「Destination」が0.0.0.0のエントリーがデフォルトルートです。

■ DNSサーバーアドレスの設定状況は、SHOW IPコマンドで確認します。「Primary Name Server」、「Secondary Name Server」欄をご覧ください。




 

始点IPアドレスの決定

本製品自身がIPパケットを送信するとき、始点アドレスは以下の基準にしたがって決定される。

  1. コマンドで始点アドレスまたは始点インターフェースを明示的に指定した場合は、そのアドレスが使用される。PINGコマンドのSIPADDRESSパラメーターがこれに当たる。

  2. 1に該当せず、なおかつ、デフォルトローカルIPインターフェース(LOCAL)のIPアドレスが指定されている場合は、そのアドレスが使用される。デフォルトローカルIPインターフェースのアドレスは、SET IP LOCALコマンドで指定する。

  3. 1、2のいずれにも該当しない場合は、パケットを送出するインターフェースのIPアドレスが始点アドレスとして使用される。

 

ローカルIPインターフェース

ローカルIPインターフェース(ループバックインターフェース)は、下位層(物理層/データリンク層)との関連を持たない仮想的なIPインターフェースです。物理的なインターフェースに割り当てたIPアドレスは、該当インターフェースのリンクダウンにより到達不能になる可能性がありますが、ローカルIPインターフェースは下位層の状態に依存しないため、このインターフェースのIPアドレスを広告することで、本製品への到達性を高めることができます。

ローカルIPインターフェースに割り当てたアドレスは、本製品が送信するRADIUS、SNMP、NTP、Pingパケットなどの始点アドレスとして使用することができます。

■ ローカルIPインターフェースを作成するには、ADD IP LOCALコマンドを使います。ローカルIPインターフェースは15個まで作成可能です。LOCALパラメーターにはローカルIPインターフェース番号(1〜15)を指定します。作成したローカルIPインターフェースには「localX」形式の名前が付きます(Xは番号。1〜15)。


■ ローカルIPインターフェースのIPアドレスを変更するには、SET IP LOCALコマンドを使います。


■ ローカルIPインターフェースを削除するには、DELETE IP LOCALコマンドを使います。


■ ローカルIPインターフェースの情報を確認するには、SHOW IP INTERFACEコマンドを使います。「localX」がローカルIPインターフェースです。なお、「LOCAL」はデフォルトのローカルIPインターフェース(後述)です。


■ デフォルトローカルIPインターフェースは、システム起動時に自動的に作成されるローカルIPインターフェースです。SHOW IP INTERFACEコマンドでは、インターフェース名「LOCAL」として表示されます。

ADD IP LOCALコマンドで作成する通常のローカルIPインターフェースには任意のIPアドレスを割り当てることができますが、デフォルトローカルIPインターフェースに割り当てるアドレスは、実インターフェースに設定されているIPアドレスのどれか1つでなくてはなりません。

すなわち、デフォルトローカルIPインターフェースは、独立したインターフェースというよりも、本製品が持つ複数のIPインターフェースの中でどれを「デフォルト」のインターフェースとして使うか(どのインターフェースのアドレスをデフォルトのIPアドレスとして使うか)を指定するものといえます。

デフォルトローカルIPインターフェースのIPアドレスを指定するには、SET IP LOCALコマンドを使います。LOCALパラメーターには値を指定しないか、キーワードDEFAULTを指定してください。また、IPパラメーターには、実インターフェースに割り当てたIPアドレスのうちの1つを指定してください。これにより、指定したアドレスがデフォルトのIPアドレスとして使用されるようになります。


または


■ ローカルIPインターフェースは、以下の各機能で使用することができます。









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