[index] CentreCOM 8316XL/8324XL コマンドリファレンス 2.7

IPv6/概要・基本設定


  - IPv6ホストとしての基本設定
  - その他
   - Telnetクライアント
   - Telnetサーバー
   - Ping
   - Traceroute
  - 設定の確認


IPv6(Internet Protocol Version 6)の基本設定について説明します。

 

IPv6ホストとしての基本設定

本製品はご購入時の状態で、レイヤー2スイッチとして機能するよう設定されています。単なるスイッチとして使うだけなら、設置・配線後電源を入れるだけで特に設定は必要ありません。

ただし、その場合でもIPv6ネットワーク経由でTelnetログインしたいときは、本製品にIPv6アドレスを割り当てる必要があります。以下、そのための基本設定について説明します。

  1. コンソールターミナルからログインします。

  2. IPv6モジュールを有効にします。


  3. VLAN defaultにIPv6アドレスを設定します。ご購入時の状態ではすべてのポートがVLAN defaultに所属しています。


    Note - 本製品は上位ルーターからのルーター通知(RA:Router Advertisement)によるアドレスの自動設定には対応していません。アドレスは手動で設定する必要があります。ただしリンクローカルアドレスに関してはADD IPV6 INTERFACEコマンドかCREATE IPV6 INTERFACEコマンドを実行することで自動で設定されます。

    また、設定するIPv6アドレスがリンクローカルアドレスのみでかまわないときは、ADD IPV6 INTERFACEコマンドの代わりに、CREATE IPV6 INTERFACEコマンドを使います。本コマンドを実行すると、指定したインターフェースのリンクローカルアドレスが自動設定されます。


    設定されたアドレスを確認するには、SHOW IPV6 INTERFACEコマンドを実行します。


  4. 本製品に直結されていないサブネットと通信したいときは経路の設定が必要です。スタティック経路はADD IPV6 ROUTEコマンドで設定します。直結のサブネットしかない場合、および、本製品をリンクローカルアドレスだけで運用する場合、経路設定は不要です。

    たとえば、デフォルト経路を設定するには次のようにします。


    Note - 「::/0」は「0:0:0:0:0:0:0:0/0」の省略形でデフォルト経路を表します。

  5. 以上で設定は完了です。次回起動時にも同じ設定が有効になるよう、設定をファイルに保存し、起動スクリプトに指定します。


■ IPv6モジュールの全般的な情報はSHOW IPV6コマンドで確認します。

■ インターフェースに割り当てられたIPV6アドレスの情報はSHOW IPV6 INTERFACEコマンドで確認します。

■ 経路情報はSHOW IPV6 ROUTEコマンドで確認します。

 

その他


 

Telnetクライアント

本製品のTELNETコマンド(Telnetクライアント)はIPv6に対応しています。

■ 本製品から他のIPv6ノードにTelnet接続するには、次のようにします。



■ 接続先をリンクローカルアドレスで指定する場合は、どのインターフェース配下のアドレスであるかを示すため、アドレスの末尾にインターフェース名を付ける必要があります。たとえば、vlan-white配下のfe80::290:99ff:fe42:f2にTelnetで接続するには、次のようにします。アドレス、パーセント記号、インターフェース名の順に指定してください。

■ IPv6アドレスの代わりにホスト名を使いたいときは、ADD IPV6 HOSTコマンドでホストテーブルにアドレスを登録してからTELNETコマンドを実行します。


 

Telnetサーバー

本製品のTelnetサーバーはIPv6に対応しているため、他のノードからIPv6対応Telnetクライアントを使って本製品のコマンドラインにアクセスすることができます。

■ 他のIPv6対応ノードから本製品にIPv6を使ってTelnet接続するには、各システム用のIPv6対応Telnetクライアントを使います。詳細はシステム付属のマニュアル等をご覧ください。

■ 本製品にリンクローカルアドレスだけを割り当てた場合、IPv6でTelnetアクセスできるのは同一サブネット上のIPv6ノードだけになります。この場合は、本製品のリンクローカルアドレスを指定してください(通常、リンクローカルアドレスの指定時は送出インターフェースの指定も必要です)。本製品のリンクローカルアドレスは、SHOW IPV6 INTERFACEコマンドで確認できます。


■ Telnetサーバーの待ち受けポート(リスニングポート)を変更するには、SET TELNETコマンドのLISTENPORTパラメーターを使います。リスニングポートの変更はIPv4、IPv6の両方に影響します。デフォルトは23(telnet)です。


■ Telnetサーバーを停止するには、DISABLE TELNET SERVERコマンドを実行します。同コマンドを実行すると、IPv4、IPv6のどちらでもTelnetアクセスができなくなります。


 

Ping

本製品のPINGコマンドは、IPv4に加え、IPv6にも対応しています。PINGコマンドは、指定したIPv6ノードに到達できるかどうかを調べるコマンドです。

■ グローバルまたはサイトローカルアドレス宛てにPINGを打つには次のようにします。



■ リンクローカルアドレス宛てにPINGパケットを送信するときは、どのインターフェースから送出するかを示すため、アドレスの末尾にインターフェース名を付ける必要があります。たとえば、vlan-white側のfe80::290:99ff:fe42:f2に対してPINGを実行するには、次のようにします。アドレス、パーセント記号、インターフェース名の順に指定してください。


■ IPv6ホストテーブルに登録している名前を指定することもできます。ホストテーブルへの登録は、ADD IPV6 HOSTコマンドで行います。


 

Traceroute

本製品のTRACEコマンド(Traceroute)は、指定したIPv4/IPv6ノードまでの経路(経由するルーター)を調べるコマンドです。

■ Tracerouteを実行するには次のようにします。



■ IPv6ホストテーブルに登録している名前を指定することもできます。ホストテーブルへの登録は、ADD IPV6 HOSTコマンドで行います。


 

設定の確認

IPv6の各種設定内容を確認するには、以下のコマンドを使います。

■ IPv6モジュールの情報を確認するには、SHOW IPV6コマンドを使います。


■ IPv6パケットの統計を見るには、SHOW IPV6 COUNTERコマンドを使います。


■ ルーターのインターフェースに設定されたIPv6アドレスを確認するには、SHOW IPV6 INTERFACEコマンドを使います。


■ Neighborキャッシュを確認するには、SHOW IPV6 NDCACHEコマンドを使います。


■ IPv6ルーティングテーブルの情報を確認するには、SHOW IPV6 ROUTEコマンドを使います。








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