ビジネスに欠かせないWi-Fi、今や“つながって当然”の時代が到来。業種別の課題から、無線LANアクセスポイントの選び方、話題の最新無線LAN規格であるWi-Fi 7まで、まとめて紹介!
「Wi-Fiがないと仕事が不便!?」そんな時代へ
複雑化する無線環境、増える無線LANアクセスポイントの種類
今やWi-Fiはビジネスに欠かせない存在となっています。テレワークの普及やIoT端末の増加により、ネットワークに接続される端末数は一層多くなり、その通信品質へのニーズも日々高まっています。加えて、ノートパソコンやスマートフォンだけでなく、センサーや監視カメラなど多様な機器が接続されるようになったことで、Wi-Fiの用途も多岐にわたっています。
こうしたニーズの高まりに応えるため、無線環境を構築するための無線LANアクセスポイントも種類が増え、それぞれに異なる機能や特長を備えた製品が市場に展開されています。
これは、技術の進化だけでなく、Wi-Fiを利用する環境が多様化していることが大きく影響しています。主な利用シーンであったオフィスや会議室以外にも、例えば、製造ラインのある工場や学校の教室、病院などでWi-Fiを利用することが当たり前になってきました。その結果、高速かつ安定した通信以外にも、屋外でも使用可能な耐環境性、情報を守る堅牢なセキュリティなど、用途に応じた機能を備えた無線LANアクセスポイントが求められるようになっています。
現場の用途にあった製品を選定していないと、無駄になってしまうことも
利用シーンにあった無線LANアクセスポイントを選定しなければ、どのようなことが起こると考えられるでしょうか。
スペックが不足していれば、「通信が遅い」「Wi-Fiにつながらない」といった問題が発生し、業務効率に影響を及ぼします。
一方で、必要以上に高性能な機器を導入すれば、コストがかさむだけでなく、運用負担の増加にもつながります。たとえば、応接室や受付など、1~2台の端末しかつながらないエリアに、50名が働く業務フロアと同等の同時接続可能数を持つ無線LANアクセスポイントを導入してしまうと、機能を持て余すことになります。結果として、限られたIT予算を圧迫する原因になるほか、複雑な設定や管理が必要になるため、運用担当者の手間や負担も増えてしまいます。
このように、現場の用途にあった製品を選定することが、快適な通信環境を実現するだけでなく、現場の業務効率向上やコスト削減、運用負荷の抑制にもつながるのです。
オフィスから病院、学校、自治体まで──業種ごとに異なる課題
近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)や働き方改革の加速により、多くの業種でWi-Fiの導入・見直しが進んでいます。そんな中、現場ごとの「課題」にしっかりと対応できる製品を選ぶことが重要です。
あなたの現場では、こんなことにお困りではありませんか?
そこで、まとめてみました!
【企業(大企業・中小企業)】
- 通信遅延で業務スピードが必然的に遅くなり、従業員の生産性やパフォーマンスに影響が出てしまう。
- 接続の不安定さや通信のひっ迫でWeb会議が途切れてしまい、結果として、お客様への迷惑や、従業員の時間の無駄につながる。
このような課題を踏まえ、多数の従業員が同時に接続した場合でも、十分な帯域確保による安定した通信が重要となります。
【工場・倉庫】
- 高温・低温・粉塵・湿気のある場所では、無線LANアクセスポイントが故障しやすい。
- 工場内の機械・設備・ラックがWi-Fiの電波を遮断・反射しやすく、場所によってはつながりにくい。
こうした背景から、過酷な環境でも耐えられる耐環境性、電波干渉に配慮した無線環境が必要です。
【教育機関】
- 授業やテスト中にクラス全員が一斉接続すると回線がひっ迫してしまう。
- 成績入力や出席管理が職員室でしかできないため不便。
- 無線環境のセキュリティが確保できていなければ、校務データの不正アクセスや情報漏えいにつながる可能性がある。
そこで必要となるのが、校内どこからでも繋がり、多数の端末が同時に接続しても通信が途切れない無線環境に加え、校務系/学習系のデータを守るための強固なセキュリティです。
【医療機関】
- 医師や看護師がベッドサイドでカルテ閲覧・記録しようとしたとき、接続不良で開けない。
- 移動すると接続が途切れ、IP電話・PHS連携やナースコール通知が届かない。
- 患者用Wi-Fiを提供したいが、新たにWi-Fi環境をつくるのは大変。
そのため、移動中でも通信が途切れない安定性を備えつつ、患者情報を扱うネットワークとしての高いセキュリティを兼ね備えた信頼性が不可欠となります。
【自治体・公共施設】
- 市民向けの無料Wi-Fiで「つながらない・速度が遅い」などのクレームが発生する。
- 避難所となる庁舎や公共施設において、住民が利用できる無線環境の整備が不十分。
以上を踏まえ、平常時の利便性と非常時の情報インフラとしての役割を両立できる、安定した接続性能と広範囲をカバーできる無線環境が重要です。
こうした課題をクリアするためには、それぞれの利用環境やシーンに適した無線LANアクセスポイントを選ぶことが大切です。
わかりやすく解説!アライドテレシスの無線LANアクセスポイントの選び方
ここまで、Wi-Fiを取り巻く市場ごとの課題やニーズを見てきましたが、実際に導入を検討する際には「どのような通信が求められるのか?」を明確にすることが重要です。
- 高速通信(大容量のデータ転送)
- 低遅延(ウェブ会議、クラウドアプリ利用)
- セキュリティ(ゲストWi-Fi、社内ネットワーク分離など)
- 多端末同時接続(IoTデバイス、スマートデバイス)
- 耐環境性(工場、屋外Wi-Fi)
こうした多様な要件に応えるため、アライドテレシスでは以下のように法人向けの無線LANアクセスポイントのシリーズ展開を行っています。
大規模向けで、高性能なTQシリーズ
高性能かつ柔軟な運用を求める法人向けのアドバンスドモデル。無線LANアクセスポイント最大3,000台規模のネットワーク構成にも対応できる豊富なラインアップを揃え、オフィスや学校、医療機関など、安定した通信と拡張性が求められる環境で活躍します。 中〜大規模オフィスにおける業務用Wi-Fiの基盤として最適です。
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- 高密度オフィスのWi-Fi
- 大学、ショッピングモールの全館カバー
- 病院での無線電子カルテ端末接続 など

小規模・中規模環境向けでコスパを重視したTQmシリーズ
小規模・中規模環境向けに必要な機能を厳選し、価格と性能のバランスに優れたスタンダードモデル。 コンパクトながら法人用途に求められる基本性能はしっかり確保しており、オフィスなどの小規模施設でも安定した無線環境を構築可能です。
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- クリニックや診療所の通信インフラ
- レストランやフィットネスジムのネットワーク など

Wi-Fiとルーターの機能が一体化され、すぐに無線環境が整うAT-TQRシリーズ
無線LANアクセスポイントの機能に加え、VPN・ルーター機能も搭載したオールインワンモデル。 出先の営業所や店舗、サテライトオフィスなど、1台で手軽に無線環境とインターネット接続を構築したいケースに最適です。
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- 拠点・営業所の簡易ネットワーク構築
- 小売店舗のネットワークインフラ など

過酷な環境でも安定通信!屋外対応無線LANアクセスポイント
防水・防塵に優れた高耐久ボディと、高速通信を両立した屋外向け無線アクセスポイント。公共施設や構内ネットワークなどの広域エリアでも安定した無線通信を実現します。IP66やIP67の高い防塵・防水性能を備え、-40~65℃の厳しい気温下でも運用可能な製品もご用意。屋外でも信頼性の高い無線環境を構築できます。
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- 工場や倉庫など、屋外での無線環境整備
- 学校や病院、公共施設の敷地内ネットワーク構築
- 商業施設やイベント会場での通信エリア拡張 など

ちょっと面白いポイント:「見た目はそっくり!?でも中身は別物」
ここまで読み進め、お気づきでしょうか?実は、アライドテレシスの無線LANアクセスポイントはデザインがほとんど同じなんです! 同じ白い筐体で、LEDランプやポート配置も似ているため、パッと見ではどのモデルか見分けがつかないかも…? (もちろん型番や背面のラベルでしっかり判別できます!)
一方で、ルーター機能が備わったAT-TQRシリーズはアンテナが外付けされているので一目でわかるという特徴も。 見た目は似ていても、中身はそれぞれのシリーズで性能や用途が大きく違うので、導入時にはぜひスペックや用途に合わせて選んでくださいね。

Wi-Fi 7で何が変わる?法人ネットワークへの導入メリット
これまで、ビジネスシーンに求められる要件に応じて、屋内外対応モデル、ルーター機能搭載モデルなど、様々なタイプの無線LANアクセスポイントをご紹介してきました。高速性や安定性、設置場所に応じた柔軟性など、確実に進化を続けています。
そしてこれからのノーマルとなるのが、次世代無線LAN規格「Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)」対応製品です。
Wi-Fi 7のメリットとは?
Wi-Fi 7は、これまでの無線LAN技術を大きくアップデートし、より速く、より安定し、より多くの機器の接続を実現する、新時代の通信規格です。具体的には次のようなメリットがあります:
- 圧倒的な高速通信
Wi-Fi 6/6Eを超える最大通信速度に対応。大容量ファイルの転送や高画質動画のストリーミングもスムーズに。 - 低遅延でリアルタイム処理に強い
遅延を抑える仕組みが強化されており、Web会議やクラウドアプリ利用時のレスポンスも良好。 - 多数同時接続でも快適
大規模オフィスやイベント会場など混雑したネットワーク環境下でも、複数端末が同時に快適に使えるのがWi-Fi 7の強み。 - 電波の効率的な利用
新しい技術により、チャンネルの使い方がより柔軟に。混線の少ない通信が可能です。
未来を見据えてベストな選択肢は「Wi-Fi 7」となる理由
DXの加速、クラウドサービスの常態化、モバイル端末の多様化――仕事場でのネットワークを取り巻く環境はこの数年で劇的に変化しました。今後も、引き続きWi-Fiを含めネットワークには要件として「高速」「安定」「遅延のないリアルタイム性」が求められていきますが、より一層シビアになっていくことが予想されます。
こうした背景を踏まえると、Wi-Fi 7の導入は単なる最新技術の採用ではなく、「これからのデジタル化とDXを支える基盤づくり」に他なりません。
従来の規格ではカバーしきれなかった業務ニーズに、Wi-Fi 7はしっかり応えてくれます。たとえば:
- 年々増える業務用モバイル端末の接続にも余裕で対応
- 映像・音声・IoT機器が混在する環境でもストレスフリーな通信
- 将来的なクラウドアプリやAI連携にも柔軟に対応可能
だからこそ、今のうちにWi-Fi 7への検討と移行を始めることが、将来的なコストとトラブルを抑える最も賢い選択なのではないでしょうか。
アライドテレシスからも、今夏発売予定!
このようにWi-Fi 7への期待が高まる中、今夏、アライドテレシスの無線LANのラインアップにもWi-Fi 7対応のモデルが加わる予定です。
法人向け Wi-Fi 7対応無線LANアクセスポイント「AT-TQ7613」
次世代の法人ネットワークに求められるすべてを、この1台に。
ポイント
- 高速通信・低遅延
Multi-Link Operation(MLO)により3つの周波帯(2.4GHz/5GHz/6GHz)を同時利用できるため、あらゆる業務環境で「つながる安心、止まらないスピード」を実現 - 無線LANの可視化と一元管理
ソリューションとの連携で、電波状況や端末接続を見える化し、トラブルの早期発見と効率的な運用を支援 - フリーWi-Fiも安全に
OpenRoaming & Enhanced Open対応で、利用者にも安心なセキュリティを確保
上記をはじめ、あらゆる業務シーンを支える多彩な機能を備えています。


「うちもそろそろWi-Fiを見直すべき?」と思ったら、、、
企業、工場、医療機関、教育現場、自治体、さらに屋外施設まで――現場ごとに求められる無線環境は様々です。アライドテレシスでは、そうした多様なニーズに応えるため、規模、環境、予算に応じて展開された製品シリーズ、また次世代のWi-Fi 7対応モデルまで、幅広い無線LANアクセスポイントのラインナップをご用意しています。
導入現場に最適な一台を選ぶことが、安定した通信と業務効率の向上につながります。今だけでなく、これからの変化にも柔軟に対応できる無線環境の構築に向け、ぜひご検討ください。
オンラインセミナーで徹底解説!Wi-Fi 7導入期:法人向けAPの登場で企業のDX推進が変わる!
アライドテレシスでは、 「NETRENDネットワークオンラインセミナー」を随時開催しています。ネットワークに関わる皆様に向けた本セミナーでは、現場視点での課題解決や最新技術の導入ヒントをお届けしています。
「【徹底解説】Wi-Fi 7導入期:法人向けAPの登場で企業のDX推進が変わる!」と題した今回のセミナーでは、Wi-Fi 7の最新市場動向や技術背景、実際の導入ポイントなど幅広くカバーしています。また、発売間近のWi-Fi 7対応製品もご紹介しながら、具体的な活用イメージをお伝えします。
本オンラインセミナーシリーズは、ライブ配信後にアーカイブでもご覧いただけます。ぜひご視聴ください。
- 本記事の内容は公開日時点の情報です。
- 記載されている商品またはサービスの名称等はアライドテレシスホールディングス株式会社、アライドテレシス株式会社およびグループ各社、ならびに第三者や各社の商標または登録商標です。
ネットワークのお困りごと、まずは相談してみませんか?
現状の把握から課題の解決まで 一緒に考え抜きます!
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