日本赤十字社が設置する福井赤十字病院と大津赤十字病院の事例を元に、院内ITにおける運用管理の負担をどのように軽減したのかをご紹介します。「自分たちの現場でも参考にできるかも」と感じるヒントがきっと見つかるはずです。続きは本文でご覧ください。
止まらない医療。止まらないITインフラ。 ── ITインフラの運用管理という課題にどう向き合うか
少子高齢化の進行と医療従事者の人材不足という二つの課題が並行して進む現代の医療現場では、高齢者の医療ニーズが増加する一方で、限られた人員で多くの患者に質の高いケアを提供することが求められています。こうした社会的背景のもと、医療DX(デジタルトランスフォーメーション)が進展し、電子カルテや診療支援システム、遠隔診療や画像診断システムなど、さまざまなICTが導入されるようになりました。
しかしその反面、そのICTを支えるための基盤であるITインフラの運用管理には、年々大きな負担がかかるようになっています。医療従事者と同様に、ITを担う人材も不足しており、限られた人員でシステムを安定稼働させ続けることは簡単ではありません。例えば、ネットワークの老朽化やサーバーの容量逼迫などでもしITインフラが停止してしまうと、日常業務や医療サービスに直結し、業務や患者さんに大きな影響を及ぼす恐れがあるからです。
福井赤十字病院と大津赤十字病院でも例に漏れず、「止まらない医療サービス」の提供を支えるITインフラの運用管理において、課題を持っていました。では、両病院はこの課題にどのように取り組んだのでしょうか。
福井赤十字病院では、ネットワークの刷新を通じてセキュアで安定した通信環境を構築しつつ、ネットワーク機器の一元管理と見える化を実現し、日々の運用管理を効率化しました。
大津赤十字病院では、サーバー仮想化基盤の刷新により容量不足を解消をしつつ、ネットワークとサーバーを含む複数のシステムを一元的に管理できる仕組みを整備。システム運用の煩雑さを大幅に改善しました。
また、両病院で24時間365日の監視サポートを導入することで、安心できる運用体制を確立し、導入後の管理負担も軽減しています。
あなたの病院でも、同じようにITインフラの運用管理に課題を感じていませんか?
限られたリソースで安定した通信とサービス提供を維持するためのヒントが、これら2つの病院の事例には詰まっています。ぜひ次章で、その具体的な取り組みをご覧ください。
E.O.こんなお悩みのある方におすすめの記事です!
・ネットワークやサーバー運用管理の負担が大きく、日々の業務に支障を感じている
・部門システムや端末の増加により、ネットワーク全体を把握しきれない
・トラブル発生時に迅速な対応が難しく、外部ベンダー頼りになってしまっている
・運用管理を効率化し、可視化・一元管理を実現したい
「ネットワーク運用管理の効率化」「一元管理」「サーバー仮想化」などのキーワードに関心がある方は、ぜひご一読ください。
日本赤十字社 福井赤十字病院──機器の一元管理・見える化で、安心して運用できるネットワークを構築
福井赤十字病院の悩み
地域医療の中核として高度医療を提供している福井赤十字病院では、院内ネットワークの老朽化やセキュリティ要件の高度化に伴い、運用負荷の増大や管理の複雑化が課題となっていました。ネットワーク管理について医療情報課の小川さんは、「完全にできていたとは言えませんでした。何かあればベンダーに連絡をして、という状態でした」と、外部ベンダーに頼らざるを得ない状況が続いてたことを語ります。さらに、リモートメンテナンス回線の管理についても、「全容を把握しきれず、セキュリティ対策も万全とは言えませんでした。」とのこと。ネットワーク管理の課題がセキュリティ上のリスクにも直結していたのです。


こうした課題を背景に、福井赤十字病院ではネットワーク基盤の刷新に際し、採用を検討する上で次のポイントを評価しました。
採用ポイント
- ネットワーク一元管理と「見える化」により、運用負荷を軽減できること
- 安定した通信環境を実現する無線LANソリューションの導入で、日々の運用管理の手間を削減できること
- 機器の故障時には予備機と入れ替えるだけで自動復旧できる高い信頼性
- 導入後は24時間365日の運用監視と製品保守を一括でサポートしてもらうことで、安心して運用できる体制を構築できること
ネットワーク更改後の成果・現場の声
ネットワークを全面的にリプレースしたことで、安定性とセキュリティを両立し、日常業務に支障をきたさない通信環境が実現しました。ネットワーク機器を一元的に管理できるようになった上、全体の状態を可視化できるようになり、運用管理の負荷も大幅に軽減されました。マネジメントツールの導入に関して小川さんは、「ネットワーク全体が見えるようになり、安心して運用できるようになりました」と語ります。また、24時間365日の運用監視サポートについても「しっかり見守られているという安心感があります。サポート体制が以前より格段に手厚くなったと感じています」と評価。こうして、福井赤十字病院は安心して業務を支えられる体制を構築しました。今後は、他部門や関連施設とのデータ連携も視野に入れ、より柔軟で拡張性のあるネットワーク基盤への進化を目指しています。
日本赤十字社 大津赤十字病院──サーバー仮想化基盤とネットワークを一元管理し、運用の煩雑さを解消
大津赤十字病院の悩み
大津赤十字病院は、高度救命救急や大規模災害時の医療支援などを担う地域の中核病院・基幹災害拠点病院として、24時間365日止まらない医療体制を支えています。そのため、万が一の障害発生時でも業務を継続できる体制の確保が求められていました。
しかし、現場では部門システムの増加により、サーバー仮想化基盤の容量がひっ迫し、リソースのやりくりに限界が生じていました。さらに、ネットワークと仮想化基盤が別々の管理体制で運用されていたことで、運用管理上の煩雑化という点も課題になっていました。


こうした課題を踏まえ、今回サーバー仮想化基盤を導入するにあたり採用を検討する上で、次のポイントを評価しました。
採用ポイント
- システム全体を見据え、将来を見通した包括的な提案であること
- サーバー仮想化基盤とネットワークの両方に精通し、一体で支援できる技術力と体制を持つこと
- 仮想化基盤を止めることなく拡張できるスケーラビリティを備えていること
- 仮想化基盤とネットワークをまとめて24時間体制で遠隔監視し、安定運用と運用負荷軽減を実現できること
仮想化基盤 増設後の成果・現場の声
今回のサーバー仮想化基盤の増設により、まず容量不足という大きな課題を解消しました。さらに、2つの仮想化基盤を並行運用することで障害ポイントを分散し、安定稼働と迅速なトラブル対応が可能に。各部門の業務を止めることなく継続できる体制が整いました。また、ネットワークと仮想化環境を一元的に運用管理できるようになった点については、現場からも高い評価が寄せられています。「通常は仮想化基盤とネットワークで別々のベンダーが必要ですが、アライドテレシスは両方に対応できるスキルと実績があり、設定や調整もとてもスムーズです」「院内ネットワークとの親和性や将来的な拡張性も高く評価しています」といった声が挙がりました。今後 大津赤十字病院は、仮想化基盤のさらなる拡張やBCP体制の強化に加え、ITを活用した職員の働きやすさ向上にも取り組みながら、より柔軟で持続可能な医療IT環境の実現を目指していく予定です。
さらに詳しく!今回紹介した事例・ソリューションはこちら!
医療現場が抱えるネットワークやサーバー仮想化基盤の運用管理における課題に対して、福井赤十字病院・大津赤十字病院が負担軽減や効率化を実現した事例は、今後医療DXや運用効率化を進める上で大きなヒントとなります。「自分たちの現場でも活かせる取り組みがあるかもしれない」と感じた方は、ぜひ以下事例より 詳細な導入プロセスをご確認ください!
医療ソリューションについてはこちら
- 本記事の内容は公開日時点の情報です。
- 記載されている商品またはサービスの名称等はアライドテレシスホールディングス株式会社、アライドテレシス株式会社およびグループ各社、ならびに第三者や各社の商標または登録商標です。
\注目情報をメールマガジンでいち早くお届け/
あなたの業種に合わせた旬な情報が満載!
- 旬な話題に対応したイベント・セミナー開催のご案内
- アライドテレシスのサービスや製品に関する最新情報や、事例もご紹介!
あなたの業種に合わせた旬な情報をお届け!
旬な話題を取り上げたイベント・セミナー情報や、アライドテレシスの最新事例・サービス・製品情報をご案内します!












