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独立行政法人 国立高等専門学校機構 弓削商船高等専門学校
IPv6対応キャンパスネットワークのコアを担う「SwitchBlade x908」
独立行政法人 国立高等専門学校機構 弓削商船高等専門学校
瀬戸内海に浮かぶ弓削島。弓削商船高等専門学校(弓削商船高専)では、IPv4グローバルアドレスの枯渇問題に対応するため、キャンパスネットワークとサーバーの更新に合わせIPv6に移行した。そのコアスイッチにアライドテレシスの「SwitchBlade x908」を採用。IPv6対応はもちろん、高いパフォーマンスと可用性、既存スイッチとの相互接続性などの要件を満たした。IPv6への移行作業は、落札した事業者やアライドテレシスの技術者が協力。同校情報工学科教授で情報処理教育センター副センター長の長尾和彦氏にIPv6の狙いや移行方法について聞いた。
プロフィール
■独立行政法人 国立高等専門学校機構 弓削商船高等専門学校
所在地:愛媛県越智郡上島町弓削下弓削1000
創設:1901年(明治34年)
商船学科、電子機械工学科、情報工学科の3学科(学年定員各40名、計120名)で運営。2005年度から2年制の専攻科(海上、生産)が設置され、商船学・工学のより専門的な知識・技術を修得できる教育・研究体制を整えている。
http://www.yuge.ac.jp/
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学内アドレス体系の見直しを視野にコアスイッチを更新
IPv4グローバルアドレスの枯渇でIPv6移行へチャレンジ
IPv6対応と高パフォーマンスを要件にSwitchBlade x908を導入
既存と新規のIPアドレスをVLANで束ねてやり取り
IPv6移行に必要な適切な準備と信頼のおける事業者のサポート
学内アドレス体系の見直しを視野にコアスイッチを更新
長尾 和彦氏
弓削商船高等専門学校
情報工学科 教授
情報処理教育センター
副センター長
長尾 和彦氏
(IPv6導入時はセンター長を
歴任)

広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ瀬戸内しまなみ海道を臨む芸与諸島。そのひとつに弓削島がある。弓削商船高専は1901年に弓 削海員学校として創設され、100年以上の歴史を持つ。この間、日本の海運界や地域産業界に多くの人材を送り出してきた。そして、 2005年の専攻科開設により、研究と教育を行う組織として発展を続けている。

弓削商船高専では5年間で大学と同程度の専門科目を学ぶ。幅広い教養を身に付ける総合教育を経て、専門性の高い商船学科、電子機 械工学科、情報工学科に進む。情報工学科は情報処理や電気・電子工学などの基礎学問に加え、人工知能や画像処理などのコンピュータ応用学問を学び、実験などを通じ、高度情報社会の即戦力として適応する情報技術者を育成するという。

情報工学科では課外活動にも力を入れ、「全国高等専門学校プログミングコンテストで度々、優勝するほか、2009年には第3回ものづくり日本大賞(内閣総理大臣賞)を受賞しています」と、情報工学科教授の長尾和彦氏は取り組みを述べる。

こうした学生の教育・研究活動や教職員の校務などをITの側面から支援するのが情報処理教育センターである。教育用コンピューターシステムの運用・管理やネットワークシステムの構築・運用、セキュリティー対策などを担う。 弓削商船高専では、7、8年ごとにキャンパスネットワークを構成するスイッチやサーバーなどを更新しており、2010年度にコアスイッチをリプレース。

「今回の更新では、IPv4グローバルアドレスの枯渇に伴うキャンパス内のアドレス体系の見直しなどに取り組んでいます。2010年度からIPv6へ移行の準備を進め、2012年に移行しています」と長尾氏は話す。

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IPv4グローバルアドレスの枯渇でIPv6移行へチャレンジ

だいぶ前からIPv4グローバルアドレスの枯渇問題が騒がれてきたが、遂に2011年2月、IPv4グローバルアドレスを管理するIANA(Internet Assigned Numbers Authority)の在庫がなくなった。日本では2011年4月に地域インターネットレジストリーのAPNICおよび国内インターネットレジストリーのJPNICが割り振る手持ち在庫が事実上なくなっている。こうした中、IPv4グローバルアドレスを有効活用しつつ、IPv6へいかに対応していくかがIT担当者にとって大きな課題になっている。

IPv6移行への参考になるのが弓削商船高専の取り組みである。情報処理教育センターでは1993年に中国・四国インターネット協議会(SuperCSI)と対外接続して以来、いち早くクラスBのIPアドレスを取得。「学内にサーバーを立てたり、外部に公開したりするなど、比較的スムーズに行え、クラスBのメリットを享受してきました。しかし、IPv4グローバルアドレスの枯渇が現実になるなど、グローバルアドレスを取り巻く環境が変化しています。加えて、利用していたIPv4グローバルアドレスの有償化が伝えられ、キャンパスネットワーク運用の転換が迫られていたのです」(長尾氏)。

キャンパスネットワーク内はIPv4プライベートアドレスで運用することもできるし、グローバルアドレスも予算を使えば持ち続けることができる。だが、「それでは進歩がありません。IPv6にチャレンジしてみようと考えたのです」と長尾氏は強調する。

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IPv6対応と高パフォーマンスを要件にSwitchBlade x908を導入

そんな時、情報処理教育センター内に設置していたコアスイッチの保守サポート切れを迎え、更新することになった。新たなコアスイッチの仕様は、IPv6に対応すること、パフォーマンスを向上すること、既存スイッチと相互接続性を確保することである。コアスイッチのみ更新することになったのは、キャンパス内の各棟に設置されたレイヤー3スイッチは数年前に更新しており、IPv6にも対応可能なネットワーク機器で構成されていたためだ。

入札を経て、更新を落札した事業者が推奨するアライドテレシスのコアスイッチ「SwitchBlade x908」を2010年度に導入。情報処理教育センターにSBx908を2台導入しVCSで冗長化するともに、各棟に設置された既存レイヤー3スイッチとのリンクアグリゲーションにより、経路の冗長化と帯域の拡張を可能にしている。

続いて、2011年度はサーバーを中心に更新。「IPアドレスの移行は、情報処理教育センターのスタッフだけでは困難なため、既存機器を含め、IPv4プライベートアドレス化とIPv6化を仕様書に記しています」(長尾氏)。具体的には、基幹ネットワークの安定運用、基幹サーバーの更新(仮想化、冗長化)、IPアドレス体系の変更である。加えて、国立高等専門学校機構では、国立高専の認証基盤システムの統一を進めており、刷新するファイアウォールの変更(IPv6)についても、仕様に含めたという。

そして、仮想サーバーを用いて学内用DHCPやメール、グループウェア、教務システムなどを構築するとともに、公開用WWWサーバー、DNSサーバーを構築。このうち、公開用WWWサーバー、DNSサーバーをIPv6化。これにより、IPv4グローバルアドレスの枯渇後、IPv6アドレスしか持たないユーザーが現れた場合にもインターネットからのアクセスを受け付けられる。

また、キャンパス内には学生が利用するPC教室や教職員のPCを合わせると数100台の端末がある。一般のPCはDHCPサーバーでアドレス変換を行いIPv6アドレスに対応。「固定IPで運用している事務用PCについては、事業者にアドレス変換を依頼しています」と長尾氏は、IPアドレスの移行作業を説明する。

学内のPCは、IPv6対応のWindows7とIPv4対応のWindowsXPを混在利用している。さらにプリンタなどの周辺機器の中にはIPv4のみで動作するものある。今後、導入する周辺機器については、IPv6対応を考慮するという。

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既存と新規のIPアドレスをVLANで束ねてやり取り

IPv4とIPv6が混在する中、弓削商船高専のキャンパスネットワークはIPv4とIPv6のパケットを同時に流すデュアルスタックを採用し、既存ネットワークを活用しながらIPv6へと移行している。

とはいえ、更新を担当した事業者にとっても、IPv6は初めての経験。仮想サーバーのIPv6対応と並行しながら、アライドテレシスの技術者とともにキャンパスネットワークのIPv6対応を検証。アライドテレシスではSBx908のIPv6ファームウェアなどの検証を行って いる。

IPv6移行時、キャンパスネットワークをできる限り停止せずに作業を進める必要があった。移行本番を迎えた2012年3月は「年度末の単位認定など学内で重要な業務があり、ネットワークを止めることができません。キャンパ スネットワークでは、学科単位などでVLANを構成していますが、コアスイッチは複数VLANを束ねてルーティングする機能があり、ネットワークを大幅に停止することなく、移行できました」と長尾氏はSBx908を評価する。

具体的には、SBx908は、1つのVLANでセカンダリーIPアドレスを持つことができる。このため、既存VLAN(プライマリーIPアドレス)と新規VLAN(セカンダリーIPアドレス)を混在利用しながら運用でき、スムーズな移行が可能だ。

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IPv6移行に必要な適切な準備と信頼のおける事業者のサポート
ラック内のSBx908
ラック内のSBx908

2012年4月にIPv6へ移行してから半年が過ぎたところだ。その効果について、「IPv4グローバルアドレスが枯渇する中、いつまでもク ラスBを持ち続けるのでなく、いずれ返納する時期がやってきます。それにより、有償化によるコストアップも回避できます」と長尾氏は見ている。また、コアスイッチ導入時の要件だったパフォーマンスの向上についても、「SBx908の導入後、キャンパスネットワークの体感速度が向上したという声を聞きます」と述べる。

今後、キャンパス内の各棟・教室などに設置されたエッジスイッチをIPv6対応に替える計画もあるという。そして、IPv6移行を検討するIT担当者にアドバイスしてもらった。「IPアドレスの振り分けなど、適切な準備と信頼のおける事業者のサポートがあれば、移行は難しくありません。新たにネットワークを構築するのであれば、安心してIPv6に対応できる時代を迎えています」と述べる。

アライドテレシスでは、2002年よりいち早く主力製品のIPv6対応を進めてきており、顧客のIPv6ネットワークへのスムーズな移行を支援している。弓削商船高専のIPv6ネットワーク移行への取り組みは、他の国立高専のみならず、さまざまな組織、業界からも注目されるに違いない。(取材:2012年8月)

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