防犯カメラの画像解析や防災用ライブカメラの配信を見たことのある方も多いのではないでしょうか。実はそのカメラの電源にネットワーク機器が使われていることがあるってご存知でしたか?どのような仕組みになっているのか、当社が行ってきた接続検証とともにご紹介します。
日常生活を様々な面で支える画像センシング
建物の入口や天井などでよく見かける監視カメラ。防犯カメラの映像がニュースで流れるのを見たり、災害時に河川や火山のライブカメラをチェックしたりという方も多いのではないでしょうか。この他にも、ダムや発電所といったインフラ施設の稼働監視、医療施設・保育園などの利用者見守り、商業施設でのマーケティングなど、様々な場面で画像センシングが行われています。近年では4K/8Kなど高画質録画に対応したカメラも多く、高い精度での分析ができるようになりました。
これらのカメラは単独でネットワークにつながる機能を持っているため、ネットワークカメラやIPカメラとも呼ばれています。
こうしたネットワークカメラが動作するには、
- 長時間連続での映像録画
- 大容量の高画質映像をレコーダーへリアルタイムで転送
- 映したい場所に合わせて視点と拡大率を変えるパン・チルト・ズーム操作
- 寒冷地での動作不良・レンズの結露を防止するためのヒーター起動操作
などが行えるよう、安定した電源供給と通信環境が必要です。
しかし、カメラが設置される場所で必ず電源が確保できるとは限りません。駐車場や屋外、山間部、オフィス内など、電源工事が難しい場所に設置されることも多くあります。では、そういった場所ではどのようにカメラを駆動させたらいいのでしょうか?
こんな時に役立つのが、「PoE」という機能を持つネットワーク機器です。
PoEスイッチとネットワークカメラの接続検証
PoEとは?
PoE(Power over Ethernet)はLANケーブルで、主にネットワーク機器やIoT機器に電力を供給する技術です。主にスイッチに搭載されています。
1本のLANケーブルでデータ通信と電力供給ができるため、コンセントが無い・コンセントの追加工事が難しい場所や、配線をなるべくシンプルにしたい場所に適しています。

アライドテレシスでも多くのPoE給電対応スイッチを揃えており、スムーズな導入をサポートするために様々な機器との接続検証を行っています。今回は、ネットワークカメラを製造するメーカー2社と当社スイッチの接続検証についてご紹介します。
共同検証の概要
IEEE 802.3bt PoE++に準拠した当社スイッチ製品による、PoE++対応ネットワークカメラへの給電、操作および高解像度映像データ転送の可否を検証しました。
- ネットワークカメラに対して、PoE++(最大90W)による安定した給電が確認でき、大容量の給電が可能であることを確認
- 屋外用ネットワークカメラのパン・チルト・ズームが正常に動作することが確認
- 各カメラの映像データがデコーダーに安定的に転送され、カメラの映像が途切れや画質の低下がなく表示できることを確認

アライドテレシスと株式会社JVCケンウッド・公共産業システムの相互接続検証に関するニュースリリースはこちら
接続検証② i-PRO株式会社
共同検証の概要
PoEスイッチを介してネットワークカメラ全24台とレコーダー、映像確認用PCを接続し、3パターンの接続検証を実施しました。

- PoEスイッチからカメラに安定して給電ができ、カメラの起動や操作が行える。
- カメラの映像が正常に確認できる。
- スイッチにカメラ合計24台を同時接続し、8時間の稼働試験で映像の乱れがない。また、ケーブルの挿抜後に映像が正常に復旧する。
アライドテレシスとi-PRO株式会社の相互接続検証に関するニュースリリースはこちら
アライドテレシスでは、この他にも様々な機器とPoEスイッチ、ほか当社ソリューションとの接続検証を行っています。
詳しくは下記アライドテレシス公式Webサイトをご覧ください。
- 本記事の内容は公開日時点の情報です。
- 記載されている商品またはサービスの名称等はアライドテレシスホールディングス株式会社、アライドテレシス株式会社およびグループ各社、ならびに第三者や各社の商標または登録商標です。
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