学校法人北星学園 北星学園大学附属高等学校 様

全生徒がタブレット端末を活用する校内ネットワークを AWCで構築、GIGAスクール構想への対応も推進

北海道札幌市の学校法人北星学園が設置する北星学園大学附属高等学校では、生徒一人一台のタブレット端末導入に先立ち、校内ネットワークを更新。アライドテレシスのスイッチ、無線LANアクセスポイントなどとともに、無線LANソリューションである「AWC(Autonomous Wave Control)」を導入。チャンネルや電波出力の自律的調整により、校内どこでも常に快適なタブレット端末活用が可能なネットワークを構築した。(2020年12月公開)

業種・業務
文教
ソリューション
Vista Manager シリーズ 無線LAN AWC PoE
導入製品
コアスイッチ エッジスイッチ 無線LAN
導入目的
ネットワークの改修・増築・刷新 運⽤・管理の向上 環境の整備 安定稼働・安定通信 無線LANの簡単導入

ICT教育にも注力する北海道の私立高校

 北星学園大学附属高等学校は、北海道札幌市に学舎を構える私立学校。キリスト教の精神に基づく「人づくり」を目指し、「共育・知る力・探究」を教育方針として掲げ、活躍の場を世界に広げるためのグローバル教育に注力している。またクラブ活動も盛んで、5つの強化指定クラブを中心に体育系9種、文化系11種のクラブが日々活動している。
 「学校改革にも積極的に取り組んでいます。教科指導に注力することはもちろんのことですが、改革の進む他校を訪問したり事例を拝見したりする中で、ICTの活用が不可欠と位置づけ、2019年度から全教室に無線LANを完備してタブレット学習を取り入れました。これによりこれまで以上にさまざまな学習活動が可能となっています」と話すのは、北星学園大学附属高等学校の今城 慰作校長だ。
 タブレット端末と同時に学習支援アプリケーションやインターネット教育サービスを導入。授業においてはテーマ別学習やプレゼンテーション、レポート作成のツールとしても活用。さらに、オンライン授業形式の土曜講習やオンライン英会話など、新たな授業スタイルも取り入れている。「英語教育にはとくに力を入れていますので、ICTを活用してさらに授業の効率を上げ、それにより学習効果も高まっていくことを期待しています」と今城校長。ICTに対する期待は大きい。
 北星学園大学附属高等学校では2019年度のタブレット端末導入に先立ち、無線LANを含む校内ネットワークを整備しており、そのネットワークに採用されたのがアライドテレシスのソリューションである。

安定性と一元管理を実現するアライドテレシスのネットワークを採用

 ICTの積極的な活用を目指し、北星学園大学附属高等学校では2年以上前からICT推進委員会を設置している。現在その責任者である、北星学園大学附属高等学校の藤井 達夫教頭は、「昨年度まではICTをいかに整備していくかというところで活動してきました。設備の整った今年度からは、そのICTをどう効果的に活用していくかを主題にしています」と委員会の活動方針を語る。
 校内ネットワークの整備が議題に上がった一昨年は、おりしも情報教室やサーバー、ネットワーク機器の更新なども迫っており、そうしたことも含めICT環境を整備していくこととなった。当時のネットワークは教員や職員用のネットワークが主で、生徒用には情報教室など一部のエリアで無線LAN環境が整備されていたに過ぎなかったという。
 「以前のネットワークにはアライドテレシスのスイッチも入っていましたが、他のベンダー製もあり、管理が複雑化していました」と運用面での課題を語るのは、北星学園大学附属高等学校 事務室 書記の岩本 学氏。そこで新しいネットワークについては、安定性はもちろんのこと、一元管理をできることが要件となった。
 複数のベンダー、パートナーに提案を求め、検討の結果、新たなネットワークとして採用されることになったのが、株式会社近藤商會および株式会社ウチダシステムズの提案である。株式会社近藤商會営業部 営業2課 担当課長の山田 雅哉氏は、「全生徒さんでタブレット端末を活用していかれるということで、ネットワークの負荷が高まることを想定し、信頼性の高いアライドテレシス製品を提案しました」と話す。株式会社ウチダシステムズ 北海道支社 札幌営業部 法人営業課 特命課長の田中 紀明氏も、「授業で利用するための画像伝送機能に対応した無線LANアクセスポイントのご要望もいただきましたが、安定動作の実績を重視してアライドテレシス製品を提案させていただきました。北星学園大学附属高等学校様にとって最適な構成、機器を提案できたと思います」と語る。
 「アライドテレシスはネットワーク機器の老舗ですし、これまでも使っていた中で大きなトラブルもありませんでした。提案内容を精査した上で決定しました」と岩本氏は採用理由を語る。

安定して快適にタブレット端末を活用できる無線LAN環境を実現

 2019年5月にネットワークの構築を行い、次いでサーバー機器の入れ替え、情報教室の更新なども実施。ネットワークの構築は大きなトラブルもなくスムーズに完了した。
 今回導入したネットワークでは、コア・スイッチとしてギガビット・インテリジェント・スタッカブルスイッチ「CentreCOM AT-x510Lシリーズ」を設置。フロア・スイッチにはPoE+対応モデルのレイヤー2plus ギガビット・インテリジェント・スイッチ「CentreCOM AT-SH230シリーズ」、無線LANアクセスポイントには「AT-TQm5403」を採用している。さらに、ネットワークの管理ツールとしてユニファイド・ネットワークマネージメント・ソフトウェア「AT-Vista Manager EX」も導入。これにより有線LAN/無線LANの一元管理を実現している。
 校内全域をカバーする無線LANについては、アライドテレシスの無線LANソリューションである「AWC(Autonomous Wave Control)」を導入している。AWCによりアクセスポイントそのものをインテリジェント化してチャンネルや電波出力を自律的に調整し、無線エリア内の電波干渉を最小化することで、快適に利用できる無線LAN環境を構築した。
 2020年6月から全生徒がタブレット端末の利用を開始し、全校で800名強の生徒が活用しているが、これまでにネットワークに関する不満の声などは上がっていない。
 「繋がらない、遅いといった声は聞こえていません。かなり順調にスタートできたと思います」と藤井教頭は話す。従来、一部のエリアだけ無線対応していた頃には、繋がらなくて授業に支障が出ることもあったというが、そうしたことはまったく起きていないという。
 Web会議サービスやコラボレーションツールなどのカメラを利用するコミュニケーションツールも活用しているが、ネットワークに問題は発生していない。「管理すべき端末が1000台近くということで不安もありましたが、運用面でも問題は起きていません。ネットワークの管理ツールであるAT-Vista Manager EXも使いやすく、日々の運用で活用しています」と岩本氏は言う。運用を支援するウチダシステムズの田中氏、近藤商會の山田氏も声を揃えてトラブルなく安定しているネットワークを高く評価した。

GIGAスクール構想に対応して10G化を推進

 北星学園大学附属高等学校では現在、文部科学省の推進する「GIGAスクール構想」への対応を積極的に進めている。
 GIGAスクール構想は、Society5.0時代に向け、生徒一人一台の端末と高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備する取り組みだ。北星学園大学附属高等学校ではすでに生徒一人一台の端末整備を終えており、高速大容量の通信ネットワーク、すなわち基幹スイッチからフロア・スイッチの10G接続への対応を進めていく。
 「まだ校内には古いスイッチも残っていますので、そちらを含めて基幹部分については10G化を進めるつもりです。オンライン英会話授業など、ネットワークの帯域を必要とする教育プログラムもありますので、ネットワークのさらなる高速化が必要と考えています」と岩本氏は言う。アライドテレシスでも引き続きスイッチの入れ替えなどで10G化への支援を続けていく。
 新型コロナウィルスの流行により、すべての教育現場が急速な対応を求められているが、ICT環境の整備と活用については一筋縄ではいかない部分も多い。2019年度にすでにタブレット端末を導入していた北星学園大学附属高等学校でもまだ試行錯誤な面があるという。「タブレット端末やインターネットを活用した取り組みは私たちにとっても初めてなところもあり、できるところから始めている状況です。これからもICT推進委員会を中心に効率的、効果的な活用を模索していきます」と藤井教頭は言う。
 今城校長は、「ネットワークについては一気にアクセスが増加しますので、今後ますます大容量が必要となります。さらに活用を推進していくために、タブレット端末を使った自学時間を作るなどして、空き時間にも積極的にタブレット端末を活用してもらうことができないかと考えています」と今後の展望を話した。
 アライドテレシスではこれからも、北星学園大学附属高等学校のネットワーク活用を製品や技術、サポートの提供を通じて積極的に支援していく。

導入ネットワーク構成イメージ図

導入企業基本情報

お客様プロフィール

学校法人北星学園
北星学園大学附属高等学校
校長
今城 慰作氏

学校名
学校法人北星学園 北星学園大学附属高等学校
所在地
札幌市厚別区厚別町下野幌38番地
設立
1962年
代表者
校長 今城 慰作
URL
https://www.hokusei-s-h.ed.jp/
取り組み

1962年に男子高校として創立、その後1987年に共学化、現在は大学附属高校。「あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする。」という聖書からの言葉を理念として掲げ、キリスト教の精神に根ざした他者と共に生きる自立した市民としての人格形成を目指す。特別進学コースと進学コースの2コースカリキュラムで「知る力」を育み、学ぶことで、「自由な自分」と出会うための支援体制も充実。

パートナー企業基本情報

お客様プロフィール

株式会社ウチダシステムズ
北海道支社 札幌営業部
法人営業課 特命課長
田中 紀明氏

会社名
株式会社ウチダシステムズ
本社
東京都中央区新川1-21-2 茅場町タワー14F
設立
1967年
代表者
代表取締役社長 岩田 正晴
URL
https://uchida-systems.co.jp/
取り組み

経営課題の解決を顧客とともに考えるソリューションパートナー。オフィス関連事業、教育関連事業、福祉・医療関連事業を全国で展開。

お客様プロフィール

株式会社近藤商會
営業部 営業2課
担当課長
山田 雅哉氏

会社名
株式会社近藤商會
本社
札幌市東区北6条東4丁目1番7
設立
1924年
代表者
代表取締役 宇佐美 徹
URL
https://www.s-kondoh.co.jp/
取り組み

顧客が企業活動を運営するにあたり必要な物品調達・環境改善・その他の事業推進の支援活動を行い、事業推進に貢献することで評価を得て、その対価としての収益を得て利益を生み出し、社会・社員へ貢献し存続していく。

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