学校法人安城学園 岡崎城西高等学校 様

GIGAスクール構想へ対応し、1600名超の生徒がタブレット端末を活用できるネットワーク環境をAMF、AWCで構築

学校法人安城学園 岡崎城西高等学校では、GIGAスクール構想の「生徒一人一台の端末」と「高速大容量の通信ネットワーク」に対応するために校内ネットワークを刷新。アライドテレシスのネットワーク管理運用ソリューション「AMF(Autonomous Management Framework)、および自律型無線LANソリューション「AWC(Autonomous Wave Control)」、統合管理ソフトウェア「AT-Vista Manager EX」などを導入。有線/無線LANの統合管理を実現している。(2021年1月公開)

業種・業務
文教
ソリューション
ネットワーク運⽤ AMF Vista Manager シリーズ 無線LAN AWC セキュリティ UTM&VPN PoE
導入製品
コアスイッチ ディストリビューションスイッチ 無線LAN ルーター(有線LAN)
導入目的
ネットワークの改修・増築・刷新 運⽤・管理の向上 環境の整備 統合管理 安定稼働・安定通信 高速通信 無線LANの簡単導入 ネットワーク監視の強化 業務効率の向上 コスト削減

積極的に教育の情報化を推進する私立高校

 愛知県岡崎市の学校法人安城学園 岡崎城西高等学校は、「楽ではないが、楽しい学校」をモットーとして掲げ、セルフコントロールのできる人間、コミュニケーションのできる人間の育成を通して、逞しい庶民としての資質を育てることを目指している。
 「生徒指導と進学指導、自主活動の3本柱が本校の特徴です。生徒数は約1600名と非常に多く、運動が好きな生徒、勉強が好きな生徒、大学を目指す生徒、就職を目指す生徒と色々な生徒がいます。文武両道を目指しながら、生徒の無限の可能性をみつけ、伸ばす教育を実践しています」と話すのは、学校法人安城学園 岡崎城西高等学校 学校長の鈴木 和美氏。全国大会で好成績を残しているサッカー部やソフトテニス部、陸上競技部、バドミントン部など、クラブ活動が盛んなことでも有名だ。
 岡崎城西高等学校では以前より教育の情報化推進にも力を入れている。高等学校の教科に「情報」が新設される以前から情報教室を設置してパソコンを配備、インターネットにも接続して、就職希望の生徒に対する特別講義などを積極的に行ってきた。情報の授業が必修化されると情報教室を増設し、2教室計80台のパソコンが情報の授業で利用されている。
 「電子工房と呼ぶ情報教室を拡張した際に校内ネットワークについても見直し、アライドテレシスのスイッチやルーターを導入しました。パソコンを更新するたびにネットワークの更改を行っていますが、アライドテレシス製品は問題もほとんどなく、使い慣れています」と語るのは、学校法人安城学園 岡崎城西高等学校 情報部長の土井 宏雅氏。
 2018年には、近くタブレット端末の教育活用が始まることを見据えて、アライドテレシスの無線LANアクセスポイントを導入し、教員にタブレット端末を配布。業務での利用や授業への活用などを早くから検討、検証し始めていた。

GIGAスクール構想への対応のためネットワークを刷新

 岡崎城西高等学校は2020年、校内ネットワークの更改を行った。目的は「GIGAスクール構想」への対応だ。GIGAスクール構想は、Society5.0時代に向けて、生徒一人一台の端末と高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備する取り組みだ。「それまでに導入していた35台の無線LANアクセスポイントでは、すべての生徒のタブレット端末活用をカバーしきれません。無線LAN環境を強化するとともに、1Gbpsの校内ネットワークについても見直しを行うこととしました」と土井氏。
 土井氏からの問い合わせを受け、アライドテレシスはパートナーの株式会社フューチャーインとともにGIGAスクール構想に対応したネットワークの提案を行った。まず無線LAN環境については、自律型無線LANソリューション「AWC(Autonomous Wave Control)」を提案。AWCは、アクセスポイントそのものをインテリジェント化してチャンネルや電波出力を自律的に調整。無線エリア内の電波干渉を最小化することで、快適に利用できる無線LAN環境を実現するソリューションだ。
 さらに、ネットワーク運用・管理の効率化を図るために「AMF(Autonomous Management Framework)」も提案した。AMFは、複数のネットワーク機器の一括設定や一括アップデート、遠隔地からの管理・設定変更、事前設定不要の機器交換といった運用を可能とする機能だ。AMFの導入により運用・管理工数とコストの大幅な削減、障害時の自動復旧を実現する。
 これらAWC、AMFによる運用・管理を可視化し、効率化するために、統合管理ソフトウェア「AT-Vista Manager EX」も提案に盛り込んだ。「無線LANアクセスポイントが100台以上増え、生徒も利用するとなると、とくに目に見えない電波状況やトラフィックを可視化して、しっかり監視することは大切です」と土井氏。

アライドテレシスのAMF/AWCを導入、自校での設定もスムーズに

 岡崎城西高等学校はこれら提案を検討し、採用を決めた。コア・スイッチには、アドバンスト・レイヤー 3・モジュラー・スイッチ「SwitchBlade x908 GEN2」を電子工房に設置。各棟のフロア・スイッチとして「CentreCOM x530Lシリーズ」、無線LANアクセスポイントには「AT-TQ5403」を導入した。ルーターについても、アドバンスト・セキュアVPN アクセス・ルーター「AT-AR4050S」に更改している。AMFで各機器の統合管理を行い、無線LAN環境はAWCにより自律型の最適化を実施。それら運用・管理はすべてAT-Vista Manager EXで可視化される。
 新ネットワークの構築は2020年の夏からスタートした。今回の構築では幹線を1Gbpsから10Gbps×2のLAG(Link Aggregation)構成に強化するため、回線の引き直しから始まり、機器の設定、設置と進んだが、機器の設定に関しては土井氏が自ら行ったという。
 「AMFの設定方法をアライドテレシスのホームページやサポートに問い合わせながら勉強して、設定を入れ込んで検証も行いました。これまでもアライドテレシス製品は使っていましたのでその経験と、やはりAMF、AT-Vista Manager EXがあったことで、スムーズに設定を行うことができたと思います」と土井氏は言う。
 新型コロナウィルスの影響で夏休み期間が縮小したこともあり、土曜日なども利用しながら機器の設置を行い、10月には完全に新ネットワークへ切り替えることができた。AMFのおかげで問題なく、スムーズに切り替えが行えたと土井氏は評価している。

安定したネットワーク環境を構築、セキュリティも強化

 新ネットワークへの切り替え後も、大きな問題はなく、安定して稼働しているという。今回自らネットワーク機器類の設定を行った土井氏だが、AT-Vista Manager EXのヒートマップ(無線LANの電波状況などを表示)についても自身で作成している。「図面を取り込んで縮尺を合わせて、ヒートマップに入れ込んでいます。これで万一無線LANアクセスポイントに障害が発生しても、どこの教室で起きているのかが一目で分かります」と土井氏。
 今回の導入により、教室や職員室のある建物については、全館で無線LANが利用できるようになっており、以前はあった「繋がらない」「不安定」などといった声はまったく聞かれていないという。自律型無線LANソリューションであるAWCが上手く機能していると土井氏は評価している。
 今回は主に特別教室の入っている西棟については無線LANアクセスポイントを設置していないが、現場からの要望もあるようで、導入することになれば今回と同じ物を入れるつもりだという。
 また今回導入したルーターのAT-AR4050Sは、基本的なルーティング機能に加えファイアウォール/セキュリティ機能も装備しているが、岡崎城西高等学校ではこれに加えてオプションのUTM追加ライセンスも導入し、セキュリティの強化を行っている。
 「これまではプロキシーサーバーを立ててフィルタリングソフトを別に入れていましたが、生徒1600名が利用するとなるとプロキシーがボトルネックになる可能性があります。そこで、フィルタリングなどのセキュリティについてはUTMにまとめた方が管理も効率的です」と土井氏は言う。

生徒のタブレット端末活用を注視して対応していく

 岡崎城西高等学校では2021年4月に入学する新1年生からタブレット端末の貸与をスタートする。年次進行で、2023年には3学年すべて、計1600名以上の生徒がタブレット端末を活用することとなる。どのように授業などでタブレット端末を活用していくかについては各教科の教員を中心に話が進んでいるという。
 タブレットの活用は、生徒も教員も初めてということもあり、難しい点も多くあるが、岡崎城西高等学校では新型コロナウィルスの影響による休校措置に際して、全生徒を対象にコラボレーションツールを利用して、課題や授業動画の配信などをすでに行ってきている。「教員で十分に検証を行って、4月の半ばあたりからコラボレーションツールを使って生徒の自宅学習支援を実施してきました。生徒はスマートフォンなどで見てもらっていましたが、4月からタブレット端末が貸与されるとさらに活用もしやすくなると思います」と土井氏。教育の情報化推進に注力してきた同校ならではのスピード感をもった対応だと言える。
 実際に生徒によるタブレット端末活用がスタートすると、思いもよらぬことも発生しかねないため、とくに電波状況やトラフィックは注視し、回線の増強なども視野に入れながら運用を行っていくという。
 「現状では何の問題もありませんが、4月に5百数十名の利用がスタートし、さらに翌年は1100名、3年後には1600名と段階的に利用する生徒が増えますので、10Gbpsに対応したルーターなど、よりパフォーマンスの高い機器の提供を期待しています」と土井氏は今後の展望とアライドテレシスへの期待を語った。
 アライドテレシスではこれからも、製品や技術、サポートの提供を通じて、岡崎城西高校のネットワークを積極的に支援していく

導入ネットワーク構成イメージ図

導入企業基本情報

お客様プロフィール

学校法人安城学園
岡崎城西高等学校
学校長
鈴木 和美氏

学校名
学校法人安城学園 岡崎城西高等学校
所在地
愛知県岡崎市中園町川成98
設立
1962年
代表者
学校長 鈴木 和美
URL
https://www.johsei.jp/
取り組み

1962年に男子校として創立、1999年に男女共学に移行。「セルフコントロール&コミュニケーション」を教育目標に掲げ、セルフコントロールのできる人間、コミュニケーションのできる人間の育成を通して、たくましい庶民としての資質を育てる。

パートナー企業基本情報

お客様プロフィール

株式会社フューチャーイン
文教ソリューション本部
文教ソリューション営業部
豊橋営業所 所長
杉原 教仁氏

会社名
株式会社フューチャーイン
所在地
名古屋市千種区内山二丁目6番22号
設立
1967年
代表者
代表取締役社長 伊藤 利英
URL
https://www.futureinn.co.jp/
取り組み

「お客さまの声 活かしてつなごう 未来へと」をCS活動の核とし、真の「ビジネスプランニングパートナー」を目指し、顧客の事業拡大と業績向上の実現に向け、全力でチャレンジする。

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