タツモ株式会社 様

AMF、AT-Vista Manager EXにより有線/無線を問わないネットワークの統合管理を実現

岡山県岡山市のタツモ株式会社は本社の新築移転にともない、ITインフラの基盤となるネットワークにアライドテレシスのソリューションを採用。AMF(Autonomous Management Framework)およびAT-Vista Manager EXにより、有線/無線を問わない、さらに本社だけでなくWAN越しの工場や東京営業所のネットワークについても統合的な管理を実現。新本社の無線LANには、AWC-CB(AWC-Channel Blanket)ソリューションを導入して、ローミングレスで途切れない、快適な無線LAN環境を構築した。(2020年11月公開)

業種・業務
エンタープライズ
ソリューション
ネットワーク運⽤ AMF Vista Manager シリーズ スイッチソリューション VCS 無線LAN AWC-CB
導入製品
コアスイッチ ディストリビューションスイッチ エッジスイッチ 無線LAN
導入目的
ネットワークの新規構築 運⽤・管理の向上 環境の整備 統合管理 安定稼働・安定通信 ネットワーク監視の強化 業務効率の向上

独自の技術力が特長の最先端テクノロジー企業

 タツモ株式会社は、半導体製造装置をはじめ、精密金型・樹脂成形品、各種搬送ロボット、紫外線照射装置などの開発・製造・販売を手掛ける企業だ。岡山県内に本社および4つの工場を有し、精密加工とファインメカトロニクス分野における独自の技術力は国内外から高い評価を得ている。また、アメリカや中国、ベトナムにも関係子会社を構え、グローバルで積極的なビジネスを展開している。
 「他の競合企業では受けられないような特殊なカスタマイズ案件などにも細やかに対応できる技術力が当社の特長です」と語るのは、タツモ株式会社 総務部 電算システム課 課長の藤本 良二氏。
 タツモでは2019年12月、岡山県井原市から岡山市内に本社を新築移転した。新本社は岡山空港やJR岡山駅から交通アクセスの良い場所に立地しており、顧客との商談や研究開発のさらなる効率化、業務改善を進めていく。さらに、井原市から岡山市に本社を移転したことで、人材確保の面でも効果が期待できるという。
 その本社の新築移転にあたり、ITインフラの基盤となるネットワークに採用したのが、アライドテレシスのネットワークソリューションである。

本社の新設移転にともないアライドテレシスを採用

 新本社のネットワークについては、複数のベンダーやインテグレーターから情報を収集し、提案を受けて検討を行った。従来の本社では、例えばループが発生したときにその原因となる機器がすぐには特定できず、スイッチのランプの点灯の仕方などを見ながら探さなくてはならないようなこともあったという。そこで、有線/無線のネットワークを可視化して統合管理できるネットワークを求めていた。人事異動や部署の新設なども比較的頻繁にあるため、ループを原因とするトラブルなども発生しやすかった。
 複数の提案の中から採用したのがアライドテレシスのネットワークソリューションだ。採用のポイントについて藤本氏は、「有線/無線のネットワークを統合的に管理できるAT-Vista Manager EXが採用の決め手です。他の提案では管理ツールが無線LANだけだったり、完全に日本語化されていなかったりしましたが、AT-Vista Manager EXは私たちの要望を満たすソリューションでした」と語る。アライドテレシスでは提案にあたり、AT-Vista Manager EXのデモンストレーションも実施した。
 AT-Vista Manager EXは、ネットワークの統合管理ソフトウェアだ。複数のネットワーク機器の一括設定や一括アップデート、遠隔地からの管理・設定変更、事前設定不要の機器交換といった運用を可能とするAMF(Autonomous Management Framework)と組み合わせることで、有線/無線を問わないネットワークの一元的な運用・管理を実現する。
 さらに、コストパフォーマンスの高さも採用のポイントになったと藤本氏。「ネットワークの機能面だけでなく、コストについても想定していたよりも大変パフォーマンスの高い提案だったことも採用の大きなポイントになりました」と評価する。

AWC-CBによりローミングレスの無線LAN環境を構築

 新本社のネットワークは、コア・スイッチにアドバンスト・レイヤー 3・モジュラー・スイッチ「SwitchBlade x908 GEN2」を冗長化して設置。フロア・スイッチ、サーバー・スイッチにはギガビット・インテリジェント・スタッカブルスイッチ「x530Lシリーズ」、エッジ・スイッチにはギガビットイーサネット・スイッチ「GS920シリーズ」を導入。無線LANアクセスポイントは「AT-TQ5403」を採用している。新本社のネットワーク構築と同時に、各工場には動作温度40℃まで対応するレイヤー 2plus ギガビット・インテリジェント・スイッチ「x230Lシリーズ」、東京営業所にも「x530Lシリーズ」を設置して、工場・営業所も含むWAN越えのネットワークもAMFおよびAT-Vista Manager EXで統合管理できる仕組みを構築している。
 無線LANについては、AWC-CB(AWC-Channel Blanket)ソリューションを採用している。AWC-CBは、アクセスポイント間の移動時に通信が途切れることのないローミングレス通信、隣接するアクセスポイントからの通信転送で最適な通信を実現するソリューションだ。AT-Vista Manager EXに内蔵されるソフトウェア型の無線LANコントローラーの採用により、低コストでの構築・運用を実現する。今回の構築では、フロアごとに単一のチャンネルでアクセスできるように設計を行った。
 ネットワークの構築は新本社の建設と並行して実施し、大きなトラブルなく構築は完了した。「あまり苦労する点はありませんでした。新ネットワークの構築とともに、効率的な運用・管理ができるようにVLANのセグメント見直しなども実施しました」と藤本氏は言う。

ネットワークの可視化と有線/無線ネットワークの統合管理を実現

 新本社および工場、営業所を結ぶ新たなネットワークは、問題もなく安定して稼働している。運用面についても、「ネットワークの可視化と統合管理ができるようになりました。一度だけですがループが発生した際にも、AT-Vista Manager EXでアラートを確認して、素早く問題の箇所を特定し、対応することができました」と藤本氏は語る。
 無線LANも順調に稼働しており、運用開始後のアライドテレシスによる積極的なサポートについても満足していると評価している。
 タツモでは今回のネットワーク構築にあわせ、工場内の機器についてもネットワーク接続を行い、業務の効率化を進めている。「製作機械のネットワークについてはアライドテレシスのものとは異なりますが、これまでスタンドアローンで運用していた機器をネットワークで結ぶことで、業務の効率化を進めています」と藤本氏。これまではプログラムのやり取りに記録メディアなどを使用していたが、ネットワークに繋げることで効率化できているという。

HCIやシンクライアントなども導入してさらなる効率化を

 タツモでは今後も、ネットワークおよびその上のシステムについても積極的な拡張・改善を実施していく。その一つがHCI(Hyper Converged Infrastructure)の導入検討だ。「当社は多くのサーバーを保有・利用していますので、それを集約していくためにもHCIの導入を検討しています。HCIの仮想化基盤にシステムを統合して、ネットワークだけでなくシステムについても止まらない仕組みを導入したいと考えています」と藤本氏は言う。
 そしてグローバル展開への対応だ。今後はますます、グローバルでのビジネス展開も進んでいくため、情報漏えいを防ぐという観点からシンクライアントの導入なども検討しているという。その場合、ネットワークをどうするかが課題となるため、アライドテレシスの支援を期待していると今後の展望とアライドテレシスへの期待を語った。
 HCIやシンクライアント、クラウドなども積極的に活用していきたいと藤本氏。「電算システム課もネットワークやシステムに詳しい人材ばかりではありません。詳しい人材がいなくてもシステムやネットワークの運用・管理が回るように、外部のサービスなども上手く利用していきたいと思います」と語った。
 アライドテレシスではこれからも、タツモのネットワークおよびシステムを、製品や技術、サポートの提供を通じて積極的に支援していく。

導入ネットワーク構成イメージ図

導入企業基本情報

お客様プロフィール

タツモ株式会社
総務部 電算システム課
課長
藤本 良二氏

会社名
タツモ株式会社
所在地
岡山県岡山市北区芳賀531
設立
1972年
代表者
代表取締役社長 池田 俊夫
URL
https://www.tazmo.co.jp/
取り組み

「人としての優しさと卓越した想像力を基本に、あくなき『挑戦』によって、豊かな未来社会の創造に貢献する」を経営理念に、常に技術革新に取り組む。これからも「人のためのテクノロジー」にこだわりながら、求められる最先端に挑み続ける。

一覧に戻る

Language