学校法人 富山第一高等学校 様

GIGAスクール構想が求めるネットワークの10Gbps化と無線LAN環境の拡張を実施

富山第一高等学校では、校内LANの再整備と無線LANの拡張を実施。アライドテレシス製品を採用し、GIGAスクール構想の求めるネットワーク10Gbps化や無線LAN環境を整備した。無線LAN環境はAWC(Autonomous Wave Control)により常に快適な環境を維持し、AT-Vista Manager EXによるネットワークの可視化を実現。生徒一人ひとりがタブレット端末を使って、コラボレーションや情報発信、協働作業ができる環境を構築した。(2022年12月公開)

業種・業務
文教
ソリューション
AMF Vista Manager シリーズ VCS AWC UTM&VPN PoE
導入製品
コアスイッチ ディストリビューションスイッチ エッジスイッチ 無線LAN
導入目的
ICT活用 ネットワークの改修・増築・刷新 運⽤・管理の向上 環境の整備 安定稼働・安定通信 高速通信 セキュリティの強化 業務効率の向上
課 題
生徒一人一台端末となったときのネットワーク負荷が心配
校内どこでも学べるように無線LAN環境を拡張したい
採用ポイント
20年にわたりアライドテレシス製品を安定して利用
直接ベンダーが提案や構築を行うことでスムーズに導入が完了
効 果
生徒一人一台のタブレット端末活用に耐えうるインフラ構築
ネットワークの可視化により問題が発生しても迅速な対応が可能に

部活動も盛んな、富山県最大規模の私立学校

 富山県富山市の富山第一高等学校は、1959年設立の私立学校。生徒数は37クラス1,215名で、県内最大規模だ。「心が強く、たくましく、体もしっかりとしているという意味を持つ『剛健』を校訓としています」と話すのは、学校法人 富山第一高等学校 副理事長の河合 隆徳氏だ。
 学習のみならず部活動にも力を入れており、全国高校サッカー選手権大会での優勝経験がある男子サッカー部をはじめ、多様な活動が盛んに行われている。学校法人 富山第一高等学校 情報科教諭の河越 清隆氏は、「部活動の情報クリエイト部では、高度情報化社会で生きていく力を身につけるために活動しています」と言う。高校情報処理競技大会などさまざまな大会で好成績を残すとともに、応用情報技術者や基本情報技術者などの資格取得も積極的に行っている。
 「2022年度からは学習指導要領が改訂され、情報Ⅰの授業が必修となりましたが、当校ではそれ以前よりICT教育に力を入れています。情報関係への進学も増えています」と河越氏。
 富山第一高等学校では2002年に校内LANを整備。その際に、アライドテレシスの機器でネットワークを構築した。以来20年にわたり安定したインフラを活用したICT教育を実施し、またメールやWebなどの物理サーバーも段階的に仮想化・クラウド化にして利用してきた。

さらなる活用を見据えてネットワークを増速、無線LAN環境を拡大

 富山第一高等学校では2019年12月に3号館校舎の新設、2020年9月には1号館校舎の改修があり、それに合わせ2020年9月から2021年3月にかけ校内LANの再整備を実施した。再整備の内容は、幹線ネットワークを1Gbpsから10Gbpsに増速、一部で運用していた無線LAN環境を全館に拡張するというものだ。
 「ちょうどGIGAスクール構想と重なりましたが、生徒一人一台の端末となったときに、ネットワークが1Gbpsで負荷に耐えうるのかを検討して幹線を10Gbps化、無線LAN環境も拡張することとしました」と河合氏。
 それ以外にもネットワークの利用が進むことで、高速化や無線LAN環境の拡張を進める必要があった。①校務支援システムを導入してペーパーレス化を促進。②Office 365を導入して利便性を向上。③教育支援サービスを導入し、生徒や保護者への情報提供及び連絡網を改善。④SNSを教員間で活用し、円滑なコミュニケーションによる、働き方改革を推進。⑤コロナ罹患で登校できない生徒のタブレットでの授業参加。これら①から⑤の改革を実現するためにも、校内LANの再整備と無線LAN環境の拡張が必要となったのだ。
 「WAN回線についても増強し、光回線を2系統とし、さらなるインターネット活用に備えることとしました」と河越氏は言う。

安定してセキュアな環境の構築、可視化も実現

 校内LANの再整備に向けて、複数社のITソリューションを検討。その結果、引き続きアライドテレシス製品が選ばれた。「2002年からアライドテレシス製のネットワーク機器を活用していた経緯があり、大きな障害もなく、安定的な運用が約20年続いていました。今回、セキュリティ対策や文科省からのネットワーク整備にともなう情報提供、それに沿った提案をいただいた点などがポイントになりました。」と河合氏は選定の理由を話す。
 コア・スイッチにレジリエント・ユニファイド・マネージメント・スイッチ「x950シリーズ」を設置、フロア・スイッチには「x530シリーズ」「x230シリーズ」「SH230シリーズ」などが導入され、無線LANアクセスポイントには「AT-TQ5403」を約80台設置した。導入パートナーである株式会社トヤマデータセンター 富山支店の西 康正氏は「これだけの規模の導入はなかなかありません。今回は屋内を中心に全館で利用できるように導入しましたが、将来的には屋外用のアクセスポイントのご提案などもしていきたいと思います」と語る。
 無線LAN環境はアライドテレシスのAWC(Autonomous Wave Control)で自律的に快適な環境を維持。また認証装置、UTMなども新規に導入してセキュアな環境を担保している。「認証やセキュリティなどの設定についても相談に乗ってもらいながら進めることができました」と河越氏は言う。
 また、ネットワーク管理ツール「AT-Vista Manager EX」を導入し、無線LAN環境を含むネットワークの可視化を実現している。

コラボレーションや情報発信でさらなるタブレット活用を

 2020年9月から2021年3月にかけて校内LANの再整備を行い、2021年4月からは新しいネットワークの運用を開始している。構築にあたってはアライドテレシスが手厚い支援を行った。「直接メーカーが構築支援をしてくれたことで、何か問題が発生しても速やかに解決してくれました。順調に構築が進みました」と河越氏。運用開始後も大きな問題なく、安定してネットワークは稼働している。
 富山第一高等学校では現在、iPadタブレットが教員用に120台、生徒用に500台、Windowsタブレットが400台の計1,000台以上のタブレット端末を運用しており、2023年度には追加で400台が導入される見込みだ。「来年度には生徒全員にタブレット端末が行き渡り、活用もさらに進む予定です」と河合氏。
 すでに授業や部活動などさまざまな場面でタブレット端末を利用しており、探究学習での利用の他、ポートフォリオ作成や教材活用なども行われている。「例えば動画や音声教材などを利用するといった活用だけではなく、情報発信やコラボレーションによる協働なども積極的に行っています。この2年だけでも活用が進み、成果物も進化していますので、これからが楽しみです」と河合氏は語る。運用面もかなり効率化したという。「ネットワークが可視化されたことで、万一障害が発生してもすぐに原因を特定できます。また無線LANもどのアクセスポイントに接続が集中しているのかといったことも見えるので便利です」と河越氏。
 富山第一高等学校では来年度のタブレット端末数増加を注視しつつ、さらなる活用を続けていく。「昨今のコロナ禍によりなかなか人が集まれませんので、リモート始業式やリモート卒業式なども行っています。こうした校内向けの動画配信システムなどの導入も随時行って行きたいと考えています。また来年度からはデジタル教科書なども増えてくると思うので、継続的な本校への運用サポートや情報提供をお願いします」と河合氏は展望と期待を語った。
 アライドテレシスではこれからも、製品や技術、サポートの提供を通じて、富山第一高等学校のICT教育を積極的に支援していく。

導入ネットワーク構成イメージ図

導入企業基本情報

お客様プロフィール

学校法人 富山第一高等学校
副理事長
河合 隆徳氏

学校名
富山第一高等学校
所在地
富山市向新庄町5丁目1番54号
設立
1959年
代表者
校長 澤田 孝之
URL
https://www.tomiichi.ed.jp/
取り組み

校訓である「剛健」のもと、心身ともに健康で強く、「知・徳・体」調和のとれた人間の育成を目指す。「総合」「美術」「特別進学」「S特別進学」の4つのコースがあり、全国制覇の経験もあるサッカー部をはじめ、部活動も盛ん。

パートナー企業基本情報

お客様プロフィール

株式会社トヤマデータセンター
富山支店
西 康正氏

会社名
株式会社トヤマデータセンター
所在地
富山県富山市柳町1丁目1番11号
設立
1970年
代表者
代表取締役 黒澤 章
URL
https://www.tdc-ict.co.jp/
取り組み

「情報化社会をトータルサポート」を経営理念に掲げ、分野・業種・業務を問わず、全国のさまざまなお客様に情報システムのコンサルティングから、システム開発・構築、運用のためのサポート・サービスを提案・提供。

一覧に戻る

Language