01.

企画の「イメージ」から「製品」を創り出す

私はハードウェア技術部に所属していて、アライドテレシスが販売する製品の開発を行っています。
製品企画を行うGPMという部門が市場要求を元に企画した新製品の仕様に基づいて、CPUやスイッチングチップといった電子基板に載せる部品を選び、接続回路図を設計します。さらにそれを試作し、波形がわかるオシロスコープなどを使って評価をして、実際に動くものにするまでの開発を行います。企画時の仕様で、機能だけでなく販売価格や原価についても細かく決まっています。ただ、中には技術的に実現が難しいものもあるので、何をどこまで行うかなどの調整も任される部門です。

02.

試作品を見て感動

現在、アライドテレシスとしては初となる大容量のギガ数で通信ができる新製品を担当しています。開発にあたり、まず要求されているギガ数での通信が、どうやったらできるのかというところから調べました。新しい取り組み、新しい製品なので共通で使用できる部品がなく、新たに部品の選定が必要なので、当社が求める品質を満たす海外の部品メーカーを調査し、価格や納期などの情報取得や交渉を直接しています。
ちょっと前にその試作品が手元に届きました。ずっと資料の中に書かれているだけだったものが実物として目の前にある。実は製品を一から任せていただいたのは今回が初めてで、かつ試作品ができるまでに一年くらいかかったので、感動しました。ただ、まだ試作品で、これから電源を入れていろいろな検証が始まっていくので、これからが本番ですね。

03.

製品化を自社で一気通貫で出来ることは「強み」

ハードウェアの開発は、回路図など二次元のドキュメント情報を実際の物にするところが難しいですね。例えば、製品のサイズはあらかじめ決まっているので、基板のサイズも自然と決まってきます。そうなった時に、効率的で実現可能な部品の配置が必要となってきます。というのも、回路図の中で部品同士を線でつないでも、実際に基板に配置したときに、場所やごくわずかな距離の違いといった因子が通信の速度やノイズ、パケットロスといった製品の品質に影響してしまうこともあります。
なので、部品の距離など回路図では表されていない情報も考慮しないといけません。それだけではなく、市場に出すための製品は、妥当な金額で、何年も持続的に生産できるものを作っていかないといけないので、実際に工場で組み立てやすいものにする必要もあります。
アライドテレシスは、工場での生産、ソフトウェア・ハードウェア開発、研究、企画と、すべて自社で行っています。各部門が密に、かつ迅速に連携して製品を作ることができるのは、強みだと思います。

04.

スムーズな製品化を目指して、自分の意見をしっかり持つ意識を

大事にしていることは、自分の考えや進め方について意見をしっかり持つことです。どのように製品化したいかの判断を自分でしないと、ソフトウェア開発や工場など協力部門の人たちがスムーズに動けません。「自分はこうしたいけど、どう思いますか」と、自分の考えを伝えながら、相手の意見もあわせて聞くように意識しています。

05.

アライドテレシスの魅力とは?

「挑戦を応援してくれる社風」です。私は今の部署が三つ目なんです。新卒で入ったときはSTREという製品評価をする部署にいました。機器に触れていく中で、どんどん自分で設計してみたいという気持ちが大きくなっていきました。上司に相談したところ、知識や能力ではなく、やりたいという気持ちを汲んで異動させてくれました。
私は、大学時代は化学が専門でしたが、もっと電子工学系の知識を身につけたいと思っています。また通信に関する技術も日々新しくなっています。新しい製品開発に関わるときに自分が追いつけなくなってしまうので、現在進行形で進歩する技術を追いかけて吸収していきたいと考えています。

06.

今は、海外の技術に触れることが目標

海外の開発拠点に行ってみたいですね。海外の開発拠点には、今の日本ではできない評価や測定の機器があるので。実際に現地に行って、そういう技術に触れてノウハウを学んで、日本に持ち帰って、製品の開発に活かしたいと思います。