医療法人聖授会 OCAT予防医療センター 様
- 目 的
- ネットワークの安定稼働 通信の改善(高速化・帯域強化) 運用・管理の効率化 セキュリティの強化 ネットワーク監視の強化 運用・管理・監視を外部委託 業務効率の向上
- プロダクト・サービス
- スイッチ VCS AMF ルーター Net.Monitor アライド光
- 規 模
- その他
最新のPETがん健診を提供する予防医療センター
医療法人聖授会 OCAT予防医療センターは、大阪市浪速区でPETがん健診や人間ドック、脳ドックなどの健康診断を行い、クリニックも併設する医療機関だ。
PET(Positron Emission Tomography、陽電子放出断層撮影)は、がんを検査する方法の一つ。専用の機器にMRIやCTも併用することで、発見しづらい1cm以下のがんも早期発見が可能という。OCAT予防医療センターでは、15分で全身撮像が可能な最新鋭のPET装置を2台保有しているほか、16列マルチスライスX線CT、短時間で全身撮影を行う1.5テスラMRI装置をはじめ、6台のデジタル超音波診断装置、胃部胸部X線テレビ装置、デジタル・マンモグラフィ装置が稼動している。
「大阪ではもっとも初期にPETがん健診を導入した医療機関と言われています。医療連携にも積極的に対応しており、PET検査環境を持たない他の医療機関からの紹介で訪れる受診者も多くいらっしゃいます」と語るのは、医療法人聖授会 OCAT予防医療センターシステム室 室次長の山本 亮太氏だ。コロナ禍以前には医療ツーリズムなどで海外からPETがん健診を受けにくる外国人も多くいたと話す。
老朽化したネットワークを刷新、アライドテレシスを採用
OCAT予防医療センターでは2005年の開設以来、アライドテレシスのネットワーク機器を利用してきた。機器の故障やトラブルもなく長く利用を続けてきたが、15年近く利用してきた機器はさすがに老朽化が目立ち、一部の機器でファンのエラーなども出るようになっていた。
「受診者の受付登録などシステムの応答速度が遅くなっていたこともあり、機器の更新にあわせてネットワークの速度も向上させることとしました」と話すのは、医療法人聖授会 OCAT予防医療センター システム管理室の藤根 昌孝氏。更新前のネットワークは末端が100Mbpsで、システムへのアクセス遅延も目立っていたという。
さらにネットワーク機器の更新にあわせて検討したのが運用面だ。以前の機器は長く利用し、保守が切れていたものもあったため、新たなネットワークについてはしっかりとした保守とサポートを求めていた。複数ベンダーの機器やサービスを検討した上で、採用されたのがアライドテレシスである。
採用の理由については、コストパフォーマンスの高さと機能面、特にAMF(Autonomous Management Framework)機能が優れていたことを挙げる。「万が一故障やトラブルがあっても、予備機に差し替えるだけでネットワークを復旧できるAMFの機能はとても良いと評価しました」と藤根氏。AMFは、複数のネットワーク機器の一括設定や一括アップデート、遠隔地からの管理・設定変更、事前設定不要の機器交換といった運用を可能とするアライドテレシス独自の機能だ。AMFの導入により運用・管理工数とコストの大幅な削減、障害時の自動復旧を実現する。
導入のパートナーである、株式会社エイコー ITソリューション事業本部 システム営業部 システム営業三課 主任の河野 克史氏も、「他のベンダー製品にもAMFと同様の機能はありますが、オーバースペックだったり、コストが合わなかったりします。OCAT予防医療センター様のニーズに最適なのがアライドテレシスの製品と機能だと思います」と語る。
AMFとNet.Monitorによるリモート監視で安定したネットワークを構築
新しいネットワークの構成としては、コア・スイッチとしてギガビット・インテリジェント・スタッカブルスイッチ「x530Lシリーズ」を2台、冗長化して設置。フロア・スイッチにはレイヤー 3インテリジェント・エッジ・スイッチ「GS980MXシリーズ」、エッジにはギガビットイーサネット・タップスイッチ「CentreCOM GS908TPL V2」を配置した。またアドバンスト・セキュアVPNアクセス・ルーター「AT-AR4050S」を設置してAMFマスターとし、ネットワークの一元管理を行っている。
同時に、すべての幹線及び支線ケーブルの配線工事を再度行った。幹線は将来の10Giga化を見据えてカテゴリー 6Aに、支線はカテゴリー6に変更し、幹線をリンクアグリゲーション(LAG)により2重化することで2Gbps化している。
運用保守については、アライドテレシスのIT運用支援サービス「Net.Monitor リモート監視ライト」を導入。Net.Monitorは、ネットワークからサーバーまでお客様ITシステムの安定運用を支援するためのサービスだ。リモート監視ライトは、アライドテレシスの監視センターが、専用回線である「アライド光」を経由して、ネットワーク内に設置した監視装置「Monitor BOX」にアクセスして24時間監視。アラートに基づいてリモートでの切り分けを行う。なお、保守についてはコスト効率を重視し、AMFマスター機器のみをオンサイト保守(現地対応)、その他のスイッチは予備機の設置と先出センドバック保守(お客様で交換)としている。
AMFによるネットワークの統合管理とNet.Monitorによるリモート監視、コア・スイッチの冗長化により、高信頼で万が一の際にもすぐに復旧が可能なネットワークを構築した。
ネットワークの更新はOCAT予防医療センターの営業時間などにも配慮して実施され、2021年4月には本稼働を迎えている。
ネットワークは安定、高速化の効果も大きい
正式稼働後、新しいネットワークは問題なく安定して稼働している。「特にトラブルもなく、安定しています。リモート監視からのアラートなども出ていません。以前は見えなかったネットワークが見えるようになったことは大きいと思います」と山本氏。
AMFについても機器の交換を要するようなトラブルは発生していないが、「導入前にアライドテレシスでAMFの勉強会を開いてもらい、使い方などを学んでいます。万一の際にも素早く復旧できますので、安心して運用しています」と藤根氏は語る。運用の中ではNet.Monitorの「お客様専用ポータルサイト」も定期的に確認し、異常がないことを確認しているという。
ネットワークが高速になったことによるメリットも大きい。以前はシステムの応答が芳しくなかった面もすべて解消していることに加え、OCAT予防医療センターでは診断機器など医療機器類も多くネットワークに接続されており、診断の画像ファイルなども多くネットワークに流れるため、2Gbps化による恩恵は大きいという。
また副次的な効果として、「以前のネットワーク機器は大きいものだったので、今回の更新によりサーバー室のラックも1本空きができました。他のサーバー類などの収容に充てることができます」と山本氏は評価している。
最後に今後の展望を聞いた。「当センターではまだ無線LANは導入しておりませんが、受診者へのサービスとしてWi-Fiの導入なども検討していく必要があると思っています。また、セキュリティの強化についても引き続き検討、注力していきます。アライドテレシスとはさらに長くお付き合いが続くことを期待しています」と山本氏は語った。
アライドテレシスではこれからも、OCAT予防医療センターのネットワークを、製品やサービス、サポートの提供を通じ、積極的に支援していく。
導入ネットワーク構成イメージ図
導入企業基本情報
医療法人聖授会
OCAT予防医療センター
システム室
室次長
山本 亮太氏
- 名称
- 医療法人聖授会 OCAT予防医療センター
- 所在地
- 大阪市浪速区湊町1丁目4番1号OCATビル地下3階・4階
- 開設
- 2005年
- URL
- https://www.seijukai.jp/ocat/
- 院長
- 滝 俊哉
- 診療内容
- PETがん健診、人間ドック、脳ドック、一般外来
大阪市浪速区でPETがん検診や人間ドック、脳ドックなどの健康診断を提供、クリニックも併設。未来的なフロアに、最先端のハイテク医療機器を配置し、問診室と内科診察室、内視鏡センターなどの設備・装備を駆使して精度の高い健診を実現している。
パートナー企業基本情報
株式会社エイコー
ITソリューション事業本部
システム営業部
システム営業三課
主任
河野 克史氏
- 会社名
- 株式会社エイコー
- 所在地
- 大阪府大阪市中央区南船場2-5-2エイコービル
- 設立
- 1974年
- 代表
- 代表取締役社長 山田 一太朗
- URL
- https://www.eicoh.com/
法人の経営課題に応えるサービス・商品をインテグレートし、販売・構築・保守サポートを提供。常に「企業の成長を支え、共に歩むパートナー」でありたいと考え、さまざまな経営課題を一緒になって解決する。