第30回サイバー犯罪に関する白浜シンポジウム 様
30年続く産官学連携の場を、安定した会場ネットワークで支援。クラウド管理により構築・運用に関わる工数を6割削減
第30回サイバー犯罪に関する白浜シンポジウムは、2026年5月21日から23日までの3日間、和歌山県白浜町で開催された。産・官・学の関係者が一堂に会し、サイバー犯罪や情報セキュリティをめぐる最新の課題や対策、連携のあり方について議論する国内有数のシンポジウムである。アライドテレシスは本シンポジウムに役務協賛・出展するとともに、会場ネットワークを提供。クラウド管理型プラットフォーム「Allied OneConnect」を活用し、会場ネットワークの構築・運用を効率化しながら、安定運用と運営側の負担を軽減した。(2026年7月公開)
- 目 的
- 無線LANの導入 ネットワークの安定稼働 クラウドサービスの利活用 運用・管理の効率化 ネットワーク監視の強化 業務効率の向上
- プロダクト・サービス
- 無線LANアクセスポイント スイッチ Vista Managerシリーズ Allied OneConnect ルーター
- 規 模
- その他
- 課 題
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■複数会場への短期展開
■用途別設定の煩雑化
■トラブル対応の運営負担
- 採用ポイント
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■事前設定・自動適用で設営効率化
■遠隔からの状態確認・変更対応
■設計から運用まで専門企業に一任
- 効 果
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■複数会場へ迅速にネットワーク展開
■常駐対応や設定作業を削減
■会場ネットワーク構築・運用の工数を約6割削減
30年にわたり産官学の“顔の見える連携”を育んできた白浜シンポジウム
第30回サイバー犯罪に関する白浜シンポジウムは、2026年5月21日から23日までの3日間、和歌山県白浜町で開催された。警察、行政、大学、民間企業などが集い、サイバー犯罪や情報セキュリティをめぐる課題と対策を議論する場として、30年の歴史を重ねてきた。
今回は「これからの“連携”を考える」をテーマに掲げ、サイバー犯罪が高度化・巧妙化し、国境や組織の枠を越えた対応が求められるなか、立場や組織文化の異なる関係者がどう連携を深めるかが大きな論点となった。
実行委員長の石井秀明氏は、同シンポジウムの原点について、情報ネットワークが社会に広がり始めた時代に、技術だけでなく法制度や捜査、実務のあり方まで含めて意見交換する必要があったことを振り返る。「技術だけの話ではなく、法に触れるのか、法律の整備は追いついているのか、法の観点と技術の観点をあわせて考えていくことが一貫して行われてきました」と語る。
もう一つの特徴が、対面での交流を重視してきた点だ。講演や展示に加え、夜の部やBOF(*)などを通じて参加者同士が関係を築いてきた。「顔の見えるコミュニティを大事にし、対面開催にこだわってきました。夜も含めた2泊3日で行い、さまざまな人たちをつないでいく。それがこのシンポジウムの特徴です」。(石井氏)
30回目の節目となった今回も、講演、展示、情報危機管理コンテスト、セキュリティ道場などを通じて、参加者が課題を共有し、次の連携を考える機会となった。
(*)Birds of a Feather:情報交換や議論を行う非公式な会合
短期・複数会場で求められる、確実に立ち上がる会場ネットワーク
こうした交流と学びの場を支えるうえで欠かせないのが、会場内の通信環境である。白浜シンポジウムは、複数の会場をまたいで講演や展示、名刺交換会、セキュリティ道場、情報危機管理コンテストなどが行われる。限られた準備期間の中で、用途の異なる会場に通信環境を整え、会期中も安定して運用することが求められる点は、短期イベントならではの難しさである。
石井氏は、会場ネットワークに求められる前提について、「問題なく使えることが当たり前」と語る。専門家が多く集まる場であるからこそ、運営側には安定稼働に加え、トラブル時の早期把握と迅速な復旧体制が求められた。「トラブルが発生した際には、どれだけ素早く対応し、迅速に復旧できるかが重要です」と話す。
会場ネットワーク運営を担うNPO情報セキュリティ研究所の橋本典和氏は、今回の取り組みについて、「これまでは借りた機器を自分たちで設定し、提供していました。今回は設計や仕組みを含めた会場ネットワーク全体を、プロであるアライドテレシスに任せた初めてのケースです」と語る。
今回アライドテレシスに会場ネットワークを任せた背景には、NPO側からの推薦もあった。サービス品質への評価に加え、運営側の負担軽減やサポート体制が重視された。専門性の高いシンポジウムを支える基盤として、安定性と対応力を両立できる会場ネットワークが求められていた。
クラウド管理による遠隔対応で、設営・運用負担を軽減
こうした要件に応えるため、アライドテレシスは本シンポジウムで、実践的なサイバー犯罪対策ソリューションの展示・紹介に加え、イベント会場ネットワークの構築・提供を行った。複数会場を短期間で確実に立ち上げられるよう、設営時の設定作業を最小限に抑え、会期中の状況確認や変更対応までを見据えて設計した。
そこで活用されたのが、クラウド管理型プラットフォーム「Allied OneConnect」(以降、OneConnect)である。設置機器には、Wi-Fi 6対応無線LANアクセスポイント「AT-TQ6702 GEN2-R(TQR)」、「AT-TQm6702GEN2」、PoE++対応給電スイッチ「x240シリーズ」を採用し、回線接続用SD-WANルーターとして「ARX200Sシリーズ」を用いた。
OneConnect上で事前設定しておくことで、いわゆるゼロタッチでの構築を実現した。アライドテレシスのエンジニア西田氏は、「現地での設定作業を極力発生させないことを最優先に設計しました。現地では“つなぐだけ”で立ち上がる構成とすることで、短期間でも確実に稼働するネットワーク環境を目指しました」と語る。設営当日の設定変更にも遠隔から対応でき、専任スタッフを常駐させることなく、柔軟な調整が可能となった。
会期中もOneConnectを通じて、クラウド上から設置機器の状態や通信状況を把握した。ネットワーク運営スタッフは展示ブースの説明員も兼務していたが、会場全体の状況を遠隔から確認できるため、万一の際にも早期に気づける運用体制を整えた。これにより、ネットワーク管理に追われず、ブースでの説明業務に集中できる環境づくりにつながった。
従来のオンプレミス型運用では、事前の手作業によるキッティングや機器ごとの個別設定、調整が必要で、専門知識を持つエンジニアの常駐対応が求められやすかった。一方、今回のクラウド型運用では、事前設定をクラウド上で済ませることで、設営時は機器を設置してLANケーブルを接続するだけで設定が適用される構成とした。設定変更や状態確認も遠隔からブラウザ上で完結できるようににした。これにより、常駐対応にかかる人員や時間を抑え、会場ネットワークの構築・運用に関わる工数を従来想定と比べて約6割削減できた。
安定運用を通じて、会場そのものがソリューション提案の場に
会期中のネットワークは、講演や展示、運営スタッフの業務を支える重要な基盤である。今回、外部インターネット回線については施設側の回線容量に制約があったものの、会場内ネットワークについては、アドレス不足の解消、無線LANの電波強度確保、用途別ネットワークの整理により、安定した運用を支える構成とした。
さらに今回の会場ネットワークは、単なる通信インフラとしての役割にとどまらず、クラウド管理型ネットワークの活用イメージを具体的に伝える場にもなった。アライドテレシスは会場ネットワークの提供とあわせて、ネットワークを軸とした実践的なサイバー犯罪対策ソリューションも展示した。
講演や展示、運営スタッフの業務を支える基盤であると同時に、会場で実際に稼働するネットワーク基盤は、展示内容の説得力を高める役割も果たした。短期イベントにおけるクラウド管理型ネットワークの活用を、実際の会場環境を通じて示せたことは、今回の取り組みの大きな成果といえる。
これからの“連携”を支えるネットワーク基盤へ
石井氏は今後について、「こんなネットワークや仕組みを使っている、ということが参加者にとって新しい気づきになる。普通に使えるだけでなく、よりセキュアなサービスがあれば面白い」と期待を寄せる。会場で利用する通信環境そのものが、参加者にとって新しい仕組みを知るきっかけになり得るという視点は、今回の取り組みを象徴している。
NPO情報セキュリティ研究所の橋本氏も、今回の取り組みを通じて、会場ネットワークの構築・運用を専門企業に任せる意義を実感した。運営側の負担軽減と専門性の高いネットワーク提供を両立できたことは、今後同様のイベントに向けた一つのモデルになる。
サイバー犯罪が高度化し、被害の範囲も組織や地域を越えて広がるなか、対策には技術だけでなく、人と組織の連携が欠かせない。白浜シンポジウムが30年にわたり育んできた立場を超えた関係づくりを、今回の会場ネットワーク提供を通じて基盤の面から支えた。
遠隔管理を前提としたネットワーク基盤は、シンポジウムや展示会、地域イベント、スポーツ大会など、複数会場をまたいで運営するイベントのほか、災害時の仮設ネットワークなど、迅速な構築と安定運用が求められる場面での活用が期待される。
アライドテレシスは今後も、クラウド管理を活用した各種ネットワークソリューションを通じて、短期間での構築と安定運用が求められるイベントのネットワーク運用を支援し、人と組織の連携を支える、安全で安定したネットワーク環境を提供していく。
導入ネットワーク構成イメージ図

導入企業基本情報

サイバー犯罪に関する白浜シンポジウム実行委員会
実行委員長(ISACA大阪支部 理事)
石井 秀明氏
- イベント名
- 第30回 サイバー犯罪に関する白浜シンポジウム
- 日程
- 2026年5月21日~23日
- 会場
- 白浜会館、白浜町立総合体育館、青少年研修センター、 和歌山県立情報交流センターBig・U ほか
- 共催
- サイバー犯罪に関する白浜シンポジウム実行委員会
- 構成団体
- ISACA大阪支部、近畿大学生物理工学部、白浜町、NPO情報セキュリティ研究所、和歌山県、和歌山県警察本部、和歌山大学
- URL
- https://sccs-jp.org/symposium30/
【取材協力】
・サイバー犯罪に関する白浜シンポジウム実行委員会 実行委員長(ISACA大阪支部 理事) 石井 秀明氏
・NPO情報セキュリティ研究所 研究員 橋本 典和氏
・株式会社MUSystems 植村 峰行氏
・アライドテレシス株式会社 関西プロジェクトマネージメント部 部長 西田 晴紀氏
・アライドテレシス株式会社 西日本プロジェクトエンジニアリング部 中島 和香氏
・アライドテレシス株式会社 関西プロジェクトマネージメント部 古庄 翼氏
・アライドテレシス株式会社 西日本プロジェクトエンジニアリング部 岡崎 宏哉氏





