学校法人村崎学園 徳島文理大学 様
- 目 的
- GIGAスクール構想 キャンパスネットワークの整備 無線LANの導入 ネットワークの安定稼働 通信の改善(高速化・帯域強化) 運用・管理の効率化 ネットワーク監視の強化 業務効率の向上
- プロダクト・サービス
- 無線LANアクセスポイント AWC スイッチ EPSR VCS Vista Managerシリーズ AMF
- 規 模
- 1,000~4,999
- 課 題
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ループの発生によるネットワーク停止を防ぎたい
すでに10Gbps化した小学校、中学校・高等学校とあわせてネットワークを高速化したい
- 採用ポイント
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ループガード機能やEPSRのリング型構成などネットワーク可用性強化
AT-Vista Manager EXやAMFを活用してネットワークを統合管理
- 効 果
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10Gbps化によるネットワークの高速化
徳島/香川キャンパスのネットワークを統合管理
小学校から中学校・高等学校、大学までアライドテレシスがネットワークを構築
学校法人村崎学園 徳島文理大学は徳島県、香川県にキャンパスを置く私立大学だ。創立以来128年にわたり、一貫して掲げてきた建学の精神「自立協同」のもと、豊かな未来を創造するためにたゆまぬ努力を続けている。
「2025年4月には香川キャンパスを、現在のさぬき市志度から高松市浜ノ町へと全面移転します。“高松駅キャンパス”として、郊外型キャンパスから都市型キャンパスへ生まれ変わります」と話すのは、徳島文理大学 情報センター 係長の松田 和也氏。
学校法人村崎学園は、幼稚園から小学校、中学校・高等学校、大学を擁する総合学園だ。小学校および中学校・高等学校では一昨年にかけ、GIGAスクール構想にあわせて校内LANの10Gbps化と無線LAN環境の整備を行い、アライドテレシスがネットワーク機器の提供、設置などの役割を担った。
「すべてケーブルを敷設し直して10Gbps化を行い、各教室に無線LANアクセスポイントを設置しました。すでに授業や自主学習の場で端末を活用しています」と松田氏。
続く2021年、徳島文理大学ではキャンパスの基幹ネットワークを更新し、あわせて無線LAN環境の強化も実施した。
ループとネットワーク速度が課題
以前のネットワークは機器の故障こそ少なかったものの、ループが発生し、ネットワークが広域で停止するトラブルが多く発生していた。「スパニングツリープロトコルでブロードキャストストームの発生を抑制するシステムでしたが、末端側のHUBでループが発生した時にその機能がうまく働かず、たびたびネットワークが停止していました」と松田氏。監視ツールは導入していたが、ループから復旧するためにキャンパスを走り回らなければならないこともあったという。
またネットワークの速度についても課題があった。敷設しているケーブルがOM2という昔の規格で、このままでは増速できないため、ケーブルの敷設し直しも含め、ネットワークを再検討することとなった。
「ケーブルを替え、小学校や中学校・高等学校と同じく10Gbps化することとし、同時にEPSRのリング型ネットワーク構成に移行することにしました」と松田氏。EPSR(Ethernet Protected SwitchedRing)は、リング構成のネットワークに特化した、レイヤー 2のループ防止・冗長化機能。これによりループを防ぎ、ネットワークの停止を最小限にとどめる。
徳島文理大学では、これらの課題を解決するアライドテレシスの提案を採用。アライドテレシスでは、10Gbpsに対応したEPSRのリング型ネットワーク構成、機器のループガード機能のほか、ネットワークを 一 元 管 理 するAMF(Autonomous Management Framework)や、無線LAN環境を自律的に快適な環境に維持するAWC(Autonomous Wave Control)、ネットワークを有線/無線を問わず統合的に管理できるツールであるAT-Vista Management EXなどを提案した。
補助金を活用してネットワークを構築
新たなネットワーク機器としては、徳島キャンパス、香川キャンパスともに、コア・スイッチにレジリエント・ユニファイド・マネージメント・スイッチ「x950シリーズ」を設置。ディストリビューション・スイッチにはユニファイドマネージメント・スタッカブルスイッチ「x530シリーズ」、エッジのアクセス・スイッチにはレイヤー 2plus ギガビット・インテリジェント・スイッチ「x230Lシリーズ」、PoEスイッチにはレイヤー 2plus ギガビット・インテリジェント・スイッチ「x230シリーズ」、無線LANアクセスポイントには「AT-TQm5403」などを導入した。
今回の導入は、文部科学省の「私立大学・大学院等教育研究装置施設整備費」の補助金を活用するにあたり、短期的には新型コロナウイルス感染症対策に資し、中長期的には大学などにおける教育研究活動への活用を図れるようにリプレース対象箇所を考慮して実施した。
2021年の夏休み期間に構築工事を行い、新学期からは新しいネットワークが稼働している。構築についてはアライドテレシスの四国支社のSEが直接対応したことで、スケジュール通りに滞りなく完了した。「問題はありませんでした。切り替え時についても特にトラブルはありませんでした」と松田氏。
ネットワークは安定して稼働、無線LAN環境の拡張も視野に
新たなネットワークは導入後も問題なく稼働している。ネットワークは高速化し、またループについても、「停止に及ぶようなことはなくなりました。ループガードがしっかりと機能しているからだと思います」と松田氏。ネットワークの停止によりキャンパスを走り回るようなことは一切なくなったという。
無線LAN環境についても特に問題はなく、薬学部の教室などですでに積極的に活用されている。「Webサービスは、課題の作成や配布、採点、アンケートなどにも使っています。今回全ての教室にアクセスポイントを設置することができなかったため、ここにも入れてほしいといった要望も多くきています」と松田氏は言う。
運用面では、ループでのネットワーク停止が発生しなくなったことに加え、AT-Vista Manager EXにより徳島/香川キャンパス及び附属施設の一元管理ができるようになり、万一障害が発生した際にも一次切り分けが素早く実施できるようになった。AT-Vista Manager EXについては2025年開設予定の高松駅キャンパスでも活用する構えだという。
ネットワークを更新し、無線LAN環境を強化した徳島文理大学。2025年の高松駅キャンパスのネットワークについてもアライドテレシスが構築を担うことが決定しており、キャンパス開設に向けてIT関係についてもさまざまな検討を進めていく。
「2025年に向けて学生のパソコン必携化といった話も出ていますし、もしそうなった場合には学修環境も課題になりますので、VDI(Virtual Desktop Infrastructure)なども検討しなくてはいけないと思っています。ますますネットワークが重要になりますので、引き続き支援を期待しています」と松田氏は今後の展望と期待を語った。
アライドテレシスはこれからも、徳島文理大学のネットワークを製品や技術、サポートの提供を通じて、積極的に支援していく。
導入ネットワーク構成イメージ図
導入企業基本情報
徳島文理大学
情報センター
係長
松田 和也氏
- 学校名
- 学校法人村崎学園 徳島文理大学
- 所在地
- 徳島市山城町西浜傍示180
- 設立
- 1895年
- 代表者
- 理事長 村崎 正人 学長 田村 禎通
- URL
- https://www.bunri-u.ac.jp/
建学の精神「自立協同」に基づき、一人ひとりが自立し、協同して社会に貢献できる人材の育成を目指す。9学部27学科、6大学院、3専攻科を擁し、国際交流活動も盛ん。アジア、オセアニアやヨーロッパ、北米各地に42の協定校を持ち、留学生の派遣や受け入れ、客員教授の招待や共同研究を通して国際交流を深めている。