学校法人札幌龍谷学園 札幌龍谷学園高等学校 様

AWCにより快適な無線LAN環境を実現、 教育現場のタブレット活用を推進

学校法人札幌龍谷学園 札幌龍谷学園高等学校では、ICTの利活用強化を目指し、無線LAN環境を刷新。アライドテレシスのAWC(Autonomous Wave Control)対応無線LANソリューションを導入し、安定して快適な無線LAN環境を構築した。新一年生から始まったタブレット端末および無線LAN環境の利活用について話を聞いた。(2018年11月公開)

小中高等学校 北海道・東北
目 的
無線LANの導入 ネットワークの安定稼働 運用・管理の効率化 ネットワーク監視の強化 業務効率の向上
プロダクト・サービス
無線LANアクセスポイント AWC スイッチ Vista Managerシリーズ ルーター
規 模
500~999

いち早く学校改革に取り組む私立高校

 学校法人札幌龍谷学園札幌龍谷学園高等学校は、札幌市中央区にある私立学校だ。部活動が活発で、2018年度は9の部活動が全国大会(インターハイ)に出場している。ダンスやソフトテニス、バドミントン、卓球、馬術など、多くの部が例年好成績を上げている。札幌龍谷学園高等学校の校訓は「和顔愛語」。
和やかな笑顔で人を思いやる言葉を語るというこの言葉のもと、いじめのない学校づくりに長年取り組んでいる。札幌龍谷学園高等学校校長の上山功夫氏は、「生徒と教員、そして生徒同士の信頼関係構築や相互理解を進めていくことで、いじめを防止しようとしています。いじめのない学校づくりは10年以上当校が力を入れている取り組みの一つです」と語る。加えて近年は、グローバル化の進展やICTの急速な発展など社会状況の変化を受け、さまざまな新しい取り組みをスタートしている。
「2022年度から始まる新しい学習指導要領を4年前倒して今年度から開始しています。課題探究活動や英語四技能を磨く授業、主体的で対話的な深い学びの追求、最先端のプログラミング教育など、他校に先駆けていち早く取り組んでいます」と上山氏は語る。中でもICT教育については、北海道情報専門学校との連携協定を活用した最先端のプログラミング教育や、2018年4月入学の新一年生からタブレット端末を活用した学習に取り組んでいる。

タブレット端末の利活用と無線LAN環境の刷新を決定

 札幌龍谷学園高等学校では2017年度、学校改革委員会を立ち上げ、新しい学習指導要領を踏まえてどのような改革を実施すべきか検討してきた。その一つがICTの積極的な利活用である。従来、札幌龍谷学園高等学校では情報授業やパソコン教室の設備を整えるといった一般的なICTの利活用は行ってきた。「とはいっても、基本的には紙の教科書を使った講義型の授業が中心です。
将来、子供たちが龍谷学園で良かったと思ってもらえるにはどうすれば良いかを考えました」と語るのは、札幌龍谷学園高等学校情報教育部長の横尾圭二氏だ。「まずは全国を飛び回って、すでにICT教育をスタートしている多くの学校を視察しました。
どのような使い方をしているのか、端末や教材は何を使っているかなどをお聞きして、これならばできそうだという方法論が見えてきました」と横尾氏。タブレット端末を利活用することを決め、無線LAN環境も新設することとした。
それまでも教員系やパソコン教室系のネットワークはあったが、「構成もバラバラで、管理も難しい面があった」(横尾氏)ため、タブレット端末を活用するネットワークを新たに構築することとしたのだ。学習支援アプリなどとあわせて無線LANの選定を実施し、新たに採用されたのが、株式会社ウチダシステムズの提案した、アライドテレシスの無線LANソリューションである。採用の理由について横尾氏は、「家電製品ではありませんので、ただ安ければ良いというわけではありません。私たちがやりたいと思っていることを実現できる無線LAN環境を提案してもらいました」と話す。

AWCの自律的最適化により快適な無線LAN環境を実現

 タブレット端末の導入については、2018年4月から毎年新入生が利用を開始することとした。つまり、2018年度は約300台、2019年度は約600台で、最終的には約1,000台の端末が利用されることになる。株式会社ウチダシステムズ北海道支社札幌営業部SE課課長の田中紀明氏は、「3年後には約1,000台の端末が稼働する無線LAN環境になります。
同時接続数などのスペックはもちろん、拡張性や運用管理性なども勘案し、アライドテレシスのAWC(Autonomous Wave Control)対応無線LANソリューションを提案しました」と言う。AWCは、無線の利用状態を定期的に収集して、各端末が隣接のアクセスポイントへ接続できるように電波出力とチャンネルを分析してアクセスポイントへ適用、この動作を継続的に運用することで利用環境に最適な自律型無線LANを実現する。
構築を経て、2018年5月からは新一年生によるタブレット端末の活用がスタートした。当初は無線LANの繋がりにくい場所などもあったが、「チューニングなども実施し、今では何の問題もなく快適に利用できています」と横尾氏。
チューニングに関しては、「AWCの自律的最適化機能により、日々分析と最適化が実施されています。AWC機能がなかったら手動で行わなければなりませんし、これから1,000台まで端末が増えた時には対応できません」と田中氏は言う。無線LAN環境の運用管理には、AMFノードマネージメント・ソフトウェア「AT-Vista Manager」も活用している。「接続やトラフィックなど画面も見やすく、運用もしやすいです」と横尾氏は評価している。

さまざまな工夫により生徒の学習意欲も増加

 新一年生からスタートしたICT活用は、「想像していた以上に進んでいる」と上山氏が評価するように、さまざまなシーンに渡る。授業では、写真やプリント、教材などをプロジェクターで黒板に投影することで、今まで以上に分かりやすく生徒たちに説明できるようになったという。そしてICT利活用の本領と言うべき協働学習にもタブレット端末は大いに活用されている。「英語の授業で、スライドを生徒たちが作って設問に英語で答える様子をタブレット端末で撮影し、先生に送ってスピーキングの評価をしてもらうといった活用も始まっています」と上山氏。
札幌龍谷学園高等学校一学年部長の工藤穂子氏は、「最初は不安でした。かなり早い段階から研修会や打ち合わせを行って、タブレット端末の導入に備えてきました」と振り返る。そして、実際に活用が始まると、「これほどスムーズに進むとは思っていませんでした。生徒だけでなく先生方もタブレット端末の導入により意欲が高まったと感じます。今まで自分たちがやりたくてもやれなかった授業を、ICTの活用で実現できるようになりました。まったく違う扉が開けた感じがしています」と語る。
学力の向上には復習が大切ということで、6時間目の授業の後に20分間の「レビュータイム」を設定。学習支援クラウドサービスで復習を行うのにもタブレット端末を利用している。こうしたタブレット端末導入による学習改革の効果は数字としても表れ始めているという。上山氏は、「新一年生の定期テストの点数が上がっています。ICTの利活用による効果だけとは言えませんが、実際に数字として出ています。
今後は学内だけでなく学外の実力テストなどの成績の推移を確認していきます」と語る。工藤氏も、「タブレット端末が入って、先生方が工夫した学習方法を取り入れ始めたことで、生徒たちの勉強に対する敷居を下げられていると思います。生徒も先生も手応えを感じています」と話した。

さらなる無線LAN環境の拡張も視野に

 授業や学習だけでなく、連絡事項がタブレット端末に配信されるためホームルーム活動を有効活用できるようになったことや、クラブ活動などでも積極的にタブレット端末を活用し始めていることも大きな効果だ。「書道や吹奏楽、ダンス部などでもタブレット端末で映像や音楽を確認しながら練習を行うといった活用のされ方も始まっています。これからますます活用は進んでいくでしょう」と横尾氏は言う。無線LAN環境を新設し、新一年生へのタブレット端末の導入をスタートした札幌龍谷学園高等学校。
来年度、再来年度には利用する生徒も増えていくが、その準備は整っている。今回の導入では新一年生の教室があるフロアのみ無線LANアクセスポイントが入ったが、来年度以降の導入に備えて他フロアでも回線の敷設が完了している。
「来年度、再来年度と端末が増えますのでそれからが本番です。将来的には体育館や特別教室などにも無線LAN環境を入れたいと思っています」と横尾氏は語る。最後に上山氏に今後の展望を聞いた。「これまでの環境ではできなかった、生徒たちの創造力や主体的に学ぶ力を引き出せるようになっています。まだまだ先生方も生徒たちからもいろいろなアイデアが生まれてくると思います。
何ごとも最初から100%ということはありません。練り上げていくことが大切です。ICT教育についてもこれから時間を掛けて取り組んでいきます」と語った。アライドテレシスでは今後も札幌龍谷学園高等学校のICT利活用を、ネットワーク機器や技術、サポートの提供を通じて積極的に支援していく。

導入ネットワーク構成イメージ図

導入企業基本情報

学校法人札幌龍谷学園
札幌龍谷学園高等学校
校長
上山 功夫氏

病院名
学校法人札幌龍谷学園 札幌龍谷学園高等学校
所在地
札幌市中央区北4条西19丁目1-2
設立
1963年
代表者
校長 上山 功夫
URL
http://sapporo-ryukoku.ac.jp/

1963年の創立以来、仏教精神とりわけ浄土真宗の教えを建学の精神として教育実践を行っている。「心を育てる」ことを基本精神とし、「一人ひとりを大切にする」ことを大事にする。いじめのない学校づくりや、グローバルに活躍できる人材を育成するために語学研修の実施や留学生の受け入れなども行っている。

パートナー企業基本情報

株式会社ウチダシステムズ
北海道支社
札幌営業部 SE課 課長
田中 紀明氏

会社名
株式会社ウチダシステムズ
所在地
東京都中央区新川1-21-2 茅場町タワー14F
設立
1967年
代表者
代表取締役社長 岩田 正晴
URL
http://www.uchida-systems.co.jp/

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