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過去のお問い合わせ実例/Q&A

  Q.b0055

 IP アドレスの払い出し数まで余裕がありますが、一時的に DHCP サーバーから IPアドレスが
 払い出されなくなることがあります。原因について教えてください。



  A.b0055

 DHCP サーバーでは、払い出し済み IPアドレスのリース情報を内蔵メモリにバックアップする
 処理(※)を定期的に実施しております。

 ※ IPアドレスのリース情報のバックアップ処理は、当該機器の再起動が実施されても再起動前の
   リース情報を内蔵メモリにバックアップしておくことで、リースしているアドレスとリース
   されていないアドレスを区別することができ、IPアドレスの衝突を事前に防ぐことを目的と
   しています。

 このバックアップ処理の実行と、DHCP クライアントからの IP アドレスの払い出し要求が一時的
 に集中しますと、バックアップ処理に時間が費やされてしまい、IPアドレスを割り当てるための
 DHCP 処理が滞留し、適切に IPアドレスを払い出すことができなかった可能性があります。

 この状態を改善する方法としては、DHCP の IPアドレスリース情報のバックアップ処理を実施
 しない方法がありますので、その方法を以下に示します。

  ・short-lease-threshold コマンド

   払い出す IPアドレスのリース時間が本コマンドの設定値より短い場合は、IPアドレスの
   リース情報をバックアップしません。

  (例)DHCPプールで設定しているリース時間が2時間の場合、バックアップ処理を実施しない
     ようにするのは、バックアップのしきい値を2時間1分に設定します。

     awplus(dhcp-config)# short-lease-threshold 2 1

   注)short-lease-threshold コマンドは、サポートするファームウェアバージョンが製品により
     若干異なるものもありますが、ファームウェアバージョン 5.4.7-2.12 以降よりサポート
     されたコマンドとなります。
     使用する場合には、製品のファームウェアバージョンのコマンドリファレンス、あるいは、
     リリースノートをご確認ください。

 なお、バックアップ処理を実施しない場合、当該機器が再起動した場合、リース情報がバックアップ
 されていないため、払い出し IPアドレス範囲で設定された全 IPアドレスが払い出しの対象となり
 ますが、DHCP クライアントからのアドレス要求に対しては、払い出し可能なIPアドレスかどうかを
 調査した上で払い出されますので、IPアドレスが重複することはございません。
 しかし、バックアップ処理を行っている状態と比べ、払い出すまでに調査する時間を要しますので、
 ご注意ください。



 製品:
 対象製品全般

 ※ 製品名、機能仕様は掲載時点の情報であり、最新の状態でない場合があります。



更新日:2023/04/10
2304-00362720


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